[2]東京都にて初の出来事、ホールの営業停止を振り返る [2016/10/31(月)] |
【東京都品川区のホールで営業停止命令】
現在の業界マップを鑑みた時に、一番きついのは「ホール」である。
これは、間違いがない。
メーカーだって、苦労をしていないわけではないが、少なくとも販売数が伸びれば、それが売り上げに繋がる以上、規制が入りなかなか大ヒット機種が出ていない状況であっても販売は出来ているのならば、メーカーが一番しんどいわけではない。
稼働するかどうかわかっていない新基準を導入しなければならないという状況下で、稼働のために「運用」しなきゃいけないホールこそが、精神的には一番きついだろうし、旧基準を高射幸性や不正改造の疑いで入れ替えなくてはならないので、経済的にも厳しいだろう。
それはわかっている。
そんな泣き言は、ゼロボATに規制が入ってからというものいやというほど耳に入ってくる。
きついのはわかっていても、法治国家である以上、法は守らなければならないものだ。
バレなきゃいいとかそういう問題ではない。
しかし、悲しいかな、「バレなきゃいい」という感覚は、風営法下では常習化しているように映る。
というのも、
第41回コラムですでに京都と横浜の摘発事例を紹介して、言うほど時間は経っていない中で、今度は東京都で広告宣伝規制違反にて営業停止命令が下されてしまったのだ。
各都道府県に組合があり、それをまとめるための組織がある以上、この手の摘発事例は情報共有されて然るべきものであり、もちろん東京都遊協にも京都と横浜の件は耳に入っていないわけがない。
特に都遊協は、業界において「東京都=モデル都市」であろうとする意識が高いので、「規制」や「法律」の違反に対してとても厳しいし、指導・教育も行き届いている。
もちろん、ゼロだったとは言わないが、「営業停止」に至るまでの事が起きたことはなかったわけで、今回の「広告宣伝規制違反」での営業停止命令は、実は東京都「では」初めての行政処分となる。
大事なことなのでもう一度言う。
初めての行政処分なのだ。
それだけ神経質に管理・監督をしていたし、当該ホールにおいてもいきなり営業中に踏み込まれての摘発というわけではない。
柔道でいうところの「指導→注意」とあっての、営業停止なのだ。
仏の顔もなんとやらで、最終的に行政処分が下ることとなったわけである。
さて、こうなると、「ボッタ店摘発。ざまぁwww」で済む話ではない。
こうなるに至った過程や、今後の広告宣伝規制というものの在り方を考えておくべきだ。
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