[2]ぱちんこ撤去騒動と5.9号機問題 [2016/6/27(月)] |
【性能が異なる『可能性』のある遊技機と、高射幸性機の違いは?】
ぱちんこの性能が異なる可能性のある遊技機というのは、結果的には「高射幸性機」も含まれてしまいます。
正直、「おや?」と思うわけです。
だって、撤去の前提が違うわけですから。
高射幸性機の撤去問題は、一昔前の「爆裂機問題」に似ている。
ただし、爆裂機問題ほどの社会的不適合機扱いではないので、メーカーが一定の負担を背負うことにより、その高射幸性機を自主的に撤去する事で話はまとまることになりました。
しかし、それを一気に撤去できないから、ホール団体の全日遊連主導で「シェアコントロール案」が生まれたわけです。
(シェアコントロール案は当連載の
【第31回コラム】をご参照ください)
つまり、高射幸性機、いわゆるぱちんこのMAX機とパチスロの高純増AT機は、それをホールが求めたとはいえ、メーカーがその製造責任を負うことで決着する方向でまとまりました。
しかし、「遊技くぎ」の問題はそうではない。
遊技くぎの問題は、犯人の特定が難しいところに問題の根深さを感じさせます。
もちろん、メーカーの持ってくる保証書が信頼に足るものではないというところは確かに問題がある。
が、それを逆手にとってホールが釘の調整をできていたのも事実。
そして、現在ホールで好評稼働中の機械が「メーカー出荷の時点でくぎが開いているのか?」、はたまた「ホールがその調整を『意図的』にいじったのか?」、それを特定する術がないというところに問題があるわけです。
だからこそ、リストが「性能が異なる『可能性』のある遊技機」と、ことさらに『可能性』という言葉を強調しているわけですね。
本来であれば、「試験を通過させた保通協」も責任を負ってしかるべきところではありますが、それを言っても始まらないし、自分のところの責任は置いておいて警察庁は、「今後遊技くぎで問題が出たら、メーカーもホールも両成敗!!」ということにして、今後は「くぎ」で射幸性をコントロールすることが出来なくさせたわけです。
これにてぱちんこの方は、「年内撤去」という一石で「遊技くぎ問題」と「高射幸性機問題」の二鳥を落とすことが出来ました。
今回のリストでまとまった数はおよそ70万台。
個人的には、まるっと高射幸性機ということにして「撤去費用折半」でいいじゃないかと思うのですが、この期に及んで全日側は、くぎをいじっていた事実は無視して「性能が異なる可能性があるなんて知らなかった」って言っているのですから、なんだかなぁと思うところです。
年内撤去が確定してしまった今。
撤去に向けて「ベニヤ」にならない、なったとしても最小限に食い止めるだけの動きをかけてほしいところです。
ぱちんこの撤去が固まった今、高射幸性機の問題はパチスロに依存します。
ここから、一気に5.9号機に向けた動きが加速することとなります。
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