[2]最近の業界の動きを徒然に [2017/2/20(月)] |
ざっくり言ってしまえば、設計上、最大払い出し個数を超える出玉を得られる可能性を有していたということになる。
今現在、認められている最大払い出し個数は「2400個(16R×10c×15個)」となっているが、それを超える払い出し個数を得ている(ように見える)ティザー広告があがってしまっていたことが問題となったのだ。
現状、風営法で定められている技術上の規格は、「おおむね10cを超えない」となっているが、今回のハーデスのぱちんこバージョンに関して言えば、それを超える入賞が起こる「可能性」があることをプロモーションの段階で謳っていたのだ。
警察庁が問題視したのは、想像するにそこ。
「一度の大当たりで獲得できる個数を最大値以上にするって何これ?舐めてんの?」ということだろう。
ここからは公表されていないので、聞いた話、調べて得た部分でしか書けないので想像の域を超えないが・・・
ハーデスと聞いて想像しうるに、まずは「ジャッジメント」だろう。
それを「ランクアップ形式」にし、そこで得られるラウンド数を決定。
その時のアタッカーの開放タイミングを見定めて、球を打ち出すことにより、「オーバー入賞」が可能になる設計だったのではとわたしは推察している。
もし世に出ているようなことになれば、ガリバーくんにとっては垂涎もののぱちんこになったであろう。
「ハーデスうまっwww」となっているのが目に浮かぶ。
正直、ティザー広告にまで目を付けた警察庁に驚きを隠せない。
市場に出ても、おそらく10人が10人その「うまみ」には気づかなかったような性能だと個人的には思う。
はっきり言って「技術介入性」において、もはやそこまでシビアに打っている人間が多い遊技人口ではないからだ。
別にメーカーをフォローしたいというわけではないが、一応記しておくと、今回のぱちんこハーデス、「保通協の試験は通っている」のだ。
何ならプレスまで出しているのだから、公安委員会の認定も取れている状態。
要は、販売していいですよというお墨付きはいただいていたわけだ。
それが、広告の作り方で販売を差し止める必要があったのだから、こればかりはメーカーのミスであろうとは思う。
だがしかし…。
オーバー入賞を強調するようなアタッカー設計にしているのは、何も今回のユニバーサルが初めてではない。
他のメーカーでもやっていることでもある。
ただ、そこに関してはぱちんこの遊技の特性上致し方ない部分であるし、だから技術上の規格も「おおむね」とわざわざ言ってあるのだ。
そのオーバー入賞をことさらに強調してしまっては、今回のような事態になりうるということが表ざたになったということ。
要はここでも、「射幸心の煽り」が問題視された格好。
今回のケースを受けて、もしかしたら保通協の試験において、アタッカー入賞割合を細かくみられるケースが起きるかもしれない。
さらに言えば、現在は遊技くぎの状態は試験持ち込み時とイコールである、すなわちホールにて調整は行われていないものとされているわけであるから、余計に神経質になる必要があるかもしれない。
とまぁ、これら想像の域を出ない話ではあるが、今回はユニバーサルが日工組の為の人柱になったのだろうなぁというのが個人的な感想。
特に日工組に恩を売って得をすることもないが、警察庁からの指導があったとはいえ、日工組からの通達で販売中止にしたというところがコトを大きくしないようにしたと考えれば、それはユニバーサルの英断だったなぁと勝手に思っておくこととする。
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