[3]最近の業界の動きを徒然に [2017/2/20(月)] |
【広告宣伝規制の余波。群馬県警の暴走とパトランプ撤去要請】
ここのところ毎度書いている、広告宣伝規制での営業停止や指示処分の乱発について。
前回記事で、全国展開の兆しと書かせていただいたが、この2週間の間に滋賀・群馬・福島で各監督庁から指導が入った。
滋賀の件については「命くぎのピッチ」の問題であったので、ここでさらにフォーカスするほどのことでもない。
問題は、群馬と福島だ。
まずは、群馬県。
ここにきて、ホールに対する態度が硬化してきている。
いや、元々甘い地域ではないそうだが、それにしても顕著になってきている。
変更申請(=新台入替)に際して、諸元表ゲージ(メーカー発表数値)通りのゲージになっていなければ、新台入替させないという事態が起きているのだ。
これだけなら、ここ最近の方向性通りの物言いなのかと推察もできるが、事ここに至って、群馬県警下の各所轄はそのゲージを図るために市販のゲージ確認の器具を所持し、ホールにてそのゲージを確認し、さらにもし、一度でも諸元表のゲージと違っていれば、ホールに諸元表通りに釘を叩かせているというのだ。
そもそもこれまでの遊技くぎの問題は、「保通協申請ゲージと市場ゲージが違う」=「警察の目を盗んでメーカーもホールも射幸性をあげる遊技機に『無承認改造』している」というところに問題があった。
しかし、その問題になったくぎを元に戻させるために叩かせているというのだから、業界の管轄上位庁としての警察は苦しい。
ぱちんこに関して言えば、そもそもが叩く必要のない方向にもっていきたいのが警察庁の狙い。
それを、諸元表と違うのだからという理由で釘を叩かせているのだから、「釘は変わりますよ」と言っているようなものだ。
もちろん、諸元表通りになっていないのだから、「変更申請を認めない」というのは立ち合いを行う所轄からしたら正論。
しかし、その後の打ち直しまではどう考えても勇み足だろう。
しかもこれ、起きたことはいちいち全部警察庁保安課に話を上げるというのだから、群馬県警の鼻息の荒さが見て取れる。
そして、福島のケース。
こちらは、福島県遊協から派出された文書が絶句ものだ。
内容としては、「店内パトランプの撤去」と「そのパトランプを設置した理由説明の提出」を福島県警から求められたということだ。
県遊協から派出されたということは、遊協加盟ホールについてはすべてパトランプの撤去とその理由説明をしなくてはならないということ。
もし要請に応じない場合は、「営業停止命令」まで下されるというのだから、まぁ厳しい。
今時分パトランプなんて、ジャグラーの「GoGoランプ」と接続させているところも星の数ほどある。
それを全撤去なのだ。
なんで今更こんなことを言ってきたかというと、
当コラム「第45回」で触れた品川区のホールの影響。
そのホールがやっていた「ランプ台をロック」なんていうこれ見よがしなパトランプの使い方があったものだから、そもそもパトランプなんてつけているからいけないのだ、ということになり、ならば、速やかに撤去、さらに設置していた理由も提出となったわけだ。
おそらく、福島県下のホールからしたら寝耳に水の内容だろう。
パトランプをなくすことが、それそのまま射幸心の抑制になると思っているのならば、適正な広告宣伝の緩和が行われるのは遠い話かもしれないなぁとがっかりしてしまう。
群馬のケースにしても福島のケースにしても、所轄の言い分としては「疑われるようなことはするな」が本音だろう。
しかし、こんなケースまで取りざたされる広告宣伝規制の「法的根拠」をきちんと明確にしてから、改めて運用すべきだろうと憂慮したところで、この稿はここまでとしよう。
【終わりに】
これ書いていて思い出したんですけども。
この原稿がサイトに載る数日前に、仕事で千葉の方に行ったんですね。
そしたら、いつも通るホールっていつ通っても「メーカー」やら「販社」から届いた大きな「花輪」が飾ってあったんですよ、ずらーっと。
別に毎週毎週グランドオープンでもないのに。
なんですけど、先週通ったときはその花輪全部なくなってたんですね。
もしかしたら、そういう装飾物とかも「射幸心」の対象になっているのかもしれませんねぇ…。
別にそんな花輪があるからって、行く行かないの指標にはならないと思いますけどね…。
ちょっと意味は違いますけど、この業界って昔は「ブラックスワン」ばっかりだったわけですよね?
逆に、普通の白鳥の方が珍しいみたいな。
そんな業界だったと思うんです。
で、今は白に「なろうとしている」最中なんですよ。
だから、グレーなのも致し方なしだとは思うんですけど。
なんでもかんでも規制の網にかけていくのはいかがなものなんでしょうね…。
この息苦しさが、強いてはエンドユーザーにまで波及しているような、そんなせつない気持ちになったところでお時間です。
お目通しありがとうございました。
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