[2]復帰第一弾!業界のことを徒然に [2016/10/17(月)] |
【保安課課長補佐・大門氏の異動】
9月2日付で、警察庁生活安全局保安課・課長補佐の大門氏が警視庁の機動隊特科車両隊長に異動となった。
これに際して、掲示板やらまとめサイトやらで「どうした?どうした?」と大盛り上がりとなり、「暴れまわったツケが回った」とか、「とうとう年貢の納め時だ」とか、やおら左遷的な印象を持った情報が多いことに驚いた。
確かに警察庁→警視庁の異動はあまり例を見ない。
しかし、「特科車両隊長」は高級官僚がつくポストのひとつだそうで、キャリア官僚が時期を見てこのポストに異動したのなら、それはそれで栄転であろう。
ただ別に、栄転を「左遷だ!左遷だ!わっしょい!」とネガティブな方向にリードしようとしたことに驚いたというわけではなく、業界に携わる人間以外でそこに興味がある人が多いことに驚いたといったところ。
実際、掲示板が立っているのだから。
確かに大門氏が行なった実績は、業界側の管轄部署からしたらでかい。
これまで暗黙の了解としてきたところを白日の下にさらすきっかけを作った。
実際Yahooのトップニュースにまで掲載されることとなり、ぱちんこやパチスロをやらない人にとっては「あーやっぱりよろしくない業界なんだ」と思わせるには十分だったであろう。
しかも、業界内においても遊技くぎの問題については、全日遊連(ホール組合)には「日工組(ぱちんこメーカー組合)は非を認めたから、何とかしろ」といい、かたや日工組には「全日が補償さえクリアされれば撤去するって言っているから撤去に動け」と持ち掛けた。
実際問題、実はこれ、双方ともまだ協議が終わっていない。
日工組も非を認めてなければ、全日遊連も外すなんて約束はしていない。
そもそも条件が決まっていないのだから、決めようがない状態だった。
要は、大門課長補佐は、双方が納得するようなやり方を強引に通したのだ。
ポジティブな物の見方をすれば、大門氏が強引に投じた一石は、業界健全化の一歩になるであろう。
その手法がモラル的にどうこうは置いておいて。
「くぎをいじる以前に遊技機として成立する環境を作れ」と解釈できなくもない。
だから、管理する警察庁からしたら、「よくやった!大門!」になるはずである。
だからそもそも、「やりすぎて」なんて言葉が出ようはずもない。
現状の業界を取り巻く保安課との関係を見れば、大門氏がメスを入れるか入れないかなんて二の次で、遅かれ早かれくぎの問題は警察につつかれたはずだ。
むしろ、受け入れざるを得ない問題だったともいえる。
であれば、「左遷か?栄転か?」で騒ぐよりも、「アフター大門」をもっと考えるべきが業界のあるべき姿であろう。
大門氏から次の課長補佐がどこまで業界に興味がある人かはわからないが、少なくとも大門氏の「実績」は耳にはいっていると考えるのが普通だ。
その「大門バズーカ」を受けて息も絶え絶えの業界に、さらに塩を擦り込みに来るのか、それとも自身の就任期間をおとなしく過ごすかは、今後の業界の取るべき姿勢次第なのだ。
「大門さんほどうるさくないからちょっと緩和に動いてもらおう」と考えれば、それはどう贔屓目に見ても大甘だろう。
言っても彼らは課長「補佐」である。
その上の課長の小柳氏はいまだ健在だし、少なくとも彼らより業界の射幸性抑制に対しては厳しい。
ちょっと調子に乗った態度を取ったら、それは大きなしっぺ返しを食らうと考えるべきだ。
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