[2]業界の転換点〜8月の入れ替え状況を読み解く〜 [2016/7/25(月)] |
【8月に売れない理由】
まずもって考えられるのが、「ホールの入れ替え需要」がないということ。
そして、大型入替をするための「資本確保」が容易ではないということ。
8月には「海物語IN沖縄3」が撤去対象になっています。
ほら、例の「性能が異なる可能性のある遊技機リスト」です。
それの第2弾リストに沖海3が載っているわけですね。
そして、第2弾リストは少なくとも8月までに撤去していかないとホール的には間に合わないのです。
年末までには完全撤去が至上命題ですから。
となると、第1弾リストと第2弾リストの撤去はこのタイミングでやらないとまずいわけです。
しかし、そうは問屋が卸しません。
ぱちんこの新基準機の保通協申請が通ってくれないのですよ。
320分の1にして、確変ループを65%にすれば良いのかと思いきや、いまや「くぎ」のベースで簡単に通らなくなっているようですね。
実際、HEIWAのドラム機ですら、何本か落ちていますから。
ドラムリールの筐体は液晶搭載の筐体より、くぎの在り方に依存する性能が高いですが、出玉性能的にはこれまでの実績を加味しても通りにくいとはいいがたい。
となると、問題は・・・。
くぎの構成の問題を、メーカーがまだクリアできていないと言えるわけですね。
であれば、5号機初頭にぱちんこに稼働が奪われたように、シマの構成をぱちんこ→パチスロに変えてしまえばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、これもまた楽じゃない。
まず1つは、5.9号機問題ですね。
ぱち島をスロ島に変えたとして、5.9号機の稼働がこれまでと同等に貢献できるか、結局誰も分からないわけです。
さらに言えば、これは北斗修羅やまどマギ2にも言えることですが、これらの新機種には「役比割合確認用の7セグ」が搭載されていません。
現時点では、検定切れまでは設置できるのではないかと言われていますが、これも下手したら来年の10月には撤去対象扱いになってしまうかもしれない。(現時点ではあくまで可能性)
そして次に、消費税の問題。
延期になったとはいえ、10%にもっていくことになるのであれば、今後設備を変更する可能性が出てくるわけです。
現時点でもオーイズミやダイコク電機のような大手周辺メーカーで、それらの税率変更に対応しうる台間機の開発が進んでいます。
なので、もしこのタイミングでシマ構成をぱち→スロに切り替えたとしたら、税率が変更になったときにまた設備変更をする必要が出てきてしまいます。
それを避けたいホールとしては、「5.9号機」というものが稼働を確保できる、と判断できた時でないとシマ構成の変更は着手し難いというわけです。
最後に、5.9号機対応が各メーカー進んでいないということ。
今後は必ず搭載しなきゃいけないわけですよ、「役比割合確認用の7セグ」って。
まずもって「すぐにやります!」と手を挙げたのが、いまや日電協のトップを誇る「山佐」ですね。
何なら、天下布武3から搭載できるのではないかというくらい開発ペースが速い。
多分搭載しないでしょうけど。
そして次に続くのが、「パイオニア」と「北電子」。
この2メーカーは、基本的にはノーマルタイプが販売の主ですから。
メイン基板の容量確保を「7セグ用」に確保しないといけないのは他のメーカーと苦労は一緒ですが、そこまで大変な話じゃない。
で、この後に続くのが「サミー」なわけですが、こちらはこちらで「ユニバ」絡みで苦労しそうなわけですよ。
そう、また揉めそうな匂いがするわけです。
「山佐」と「ユニバ」で・・・。
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