[2]遊技くぎ問題摘発事案を掘り下げる [2016/7/11(月)] |
摘発に至った経緯は2つ。
一つは、内部告発からの防犯カメラの押収。(調整現場が映っていた)
もう一つは、PSIO(ピシオ)からの報告があったということ。
PSIOについて簡単に説明しておきますと、正確に言えば「遊技機不正対策情報機構」。
不正と思わしき遊技機の情報の連絡先です。
そこに、あまりに件数の多い投稿があると、所轄とそこが所属している遊協に情報を流すわけです。
PSIOには調査・検査の権限はありませんから、あくまで「こんな情報が多数寄せられているので、調査してみてください」と注意喚起する機関です。
で、今回のケースでいえば、京都の城陽署と京遊協に情報が寄せられたというわけです。
実際のところPSIOは、「命くぎのピッチが開いている」という情報程度ではいちいち情報はあげません。
特に現在は、遊技産業健全化推進機構による「遊技機の一般入賞口の調査」に対して継続して調査は続いているものの、所轄への報告は「猶予」している時期です。
なので、不正調査という意味ではPSIOはいちいち報告をあげません。
ですが、今回の当該ホールの場合は「くぎが開いている」という報告にもう一言加わっていたわけです。
「命くぎのピッチが開いていて、(スタートが)回るのに全然あたらない」と。
なので、くぎが開いているとか開いていないとかの問題以前に、遊技機が違法に「遠隔操作」をされているとか「不正基板」を取り付けて違法に出玉が出ないように調整されているのではないか、と疑いをかけられたわけです。
となると、PSIOも情報を流さないわけにはいかないし、その情報が来てしまった以上捜査をしないといけなくなると。
その結果として「内部告発」があり、さらには「物的証拠」まで出てきてしまったので、「無承認変更」で「お縄を頂戴」と相成りました。
以上が、京都・城陽市のホールの摘発事案です。
では、同じ命くぎのピッチが広かった横浜の事案はどうだったのでしょうか?
【神奈川県横浜市のホールの摘発事案概要】
こちらも同様に、ぱちんこのくぎ曲げでの事案。
京都と同様にがっつり命くぎのピッチが開いていたのだそう。
その幅14ミリ。
もう、インリンオブジョイトイもびっくりのM字開脚レベルです。(古いな)
これだけでも銃口をこめかみに当てながらの営業のようなものですが、この当該ホールに至ってはさらに、「機種を限定できるような」ポップを使い、ヘソを殊更に強調したコピーをつけていたそうです。
対象機種はエヴァで、ポップは綾波レイだったそうな…。
どうせ「わたしには、ヘソしかないの…。」とか言わせていたのでしょう。(想像)
で、こうなると無承認変更以上に質が悪くなり、「広告宣伝規制違反」までついてくることとなります。
この広告宣伝規制違反での摘発になってくると、保安課まで絡んでくる話になってしまうので、京都の事件より重大かつ面倒な話になりかねません。
もともとの発端が「広告宣伝規制」からの「命ピッチ14o」という話ですから、保安課がぶっ飛んできて「おい。こら君たち。『まだ』わかってないのかい?」とまたさらに規制を強化される可能性すら出てきます。
ホールに対する処分という意味では、横浜の方が大きくなる可能性すらあります。
京都の件は、Yahooにも載ってしまったように認知度は高いですが、事の重大さから言えば横浜の方が格段にでかいです。
これが、ここ最近で起きた大きな遊技くぎの摘発事例です。
で、この結果として今後業界的にはどうなっていくのか考察してみましょう。
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