[1]釘問題のゆくえの回答 [2015/11/29(日)] |
てめぇのカタい記事はそんなに多く求めてねぇ!と仰る方もいらっしゃるかと思いますが、突然の登場です。
春川亭三七です。
前回の記事にて、警察庁が相当に本気で業界をどうにかしようとしてきているとお伝えしました。
そして、その講話文書内容の説明会を警察庁・保安課から11月18日に各ホール5団体に向けて行いました。
その説明をもって、ある程度胸を撫で下ろせる部分と、襟を正さなければいけない部分とが出てきたので、追加情報としてお届けさせていただければと思います。
【説明会で見えた部分】
結論から言うと、今回の「『型式申請時の釘』と『市場の釘』の性能の乖離」を受けて、現在市場にあるぱちんこ台が「すべて即時撤去」になることは無さそうです。
徐々に入れ替わっていくことは間違いないでしょうが。
よって、10月までに納品された旧Maxタイプ(1/400・80%ループ)は、まだしばらく打つことは出来ます。
というのは、
警察庁として、業界が経済的にどうにかなってしまうような即時撤去を求めていないからです。
懸念されていた、「ぱちんこホールがベニヤだらけになる」という事態は起きないという事になります。
ベニヤだらけになるような心配をしなくてはならなかったのは、行政講話における保安課の態度にありました。
今回の釘問題の発端は「健全化機構」の「市場調査」だったわけですが、前回の講話文書発布の時点では、「調査」の結果から「型式適合台≠市場設置台」を「リスト化」したうえで「撤去」を求めるくらいの勢いがあったのですが、今回の説明会になると、「現時点ではリストなんてないよ?」ってことだったのです。
正直、メーカー・ホール双方ともここに一番ホッとしたことでしょう。
前回記事でも書きましたが、もしさらし者にされるような型式が出てきたら、全部がそれに準じているわけですから。
保通協試験適合台と市場設置台の性能乖離という意味では。
しかし、
「10月以降にリリースされた台も含めてリストの準備は進めているぞ」と再度改めて釘を刺されました。
強気になれる点は2点。
一つは、性能乖離を日工組が「一部」認めているから。
日工組が認めているということは、リスト化にあたって「メーカー発信」の型式が限定できる可能性があります。
そして、リストの提出を保安課は日工組に求めているので、リストは遅かれ早かれ出てくるものと思われます。
そしてもう一つは、健全化機構の調査が絶賛継続中だからです。
調査の結果、一般入賞口を潰している機種はあるにはあったわけですが、「改善の兆し有」として現時点(11月下旬現在)では、機構の行政通報は「保留」している状態。
しかし、今後ホールが「通報がないなら・・・」と調子に乗り、一般入賞口を潰すようなことがあれば、今度は本当に「無承認変更」になるわけですから、一気にホールの責任に傾くことになります。
メーカーにせよホールにせよ、いまだ時限爆弾を抱えているような状態です。
もし、今回の説明会を受けて胸をなでおろし続けていたら、今度は有無を言わさず強制執行も有り得るでしょう。
なぜなら、説明会を受けてもなお保通協の責任は一切見えてこないのですから。
私個人の意見としては、管理管轄の警察庁保安課も含めて業界であるべきだとは思うのですが、今回の言い分からすると、保安課は「我々はあなたたち『業界』を見守る善意の第三者」という風にしか見えません。
となると、メーカーにせよホールにせよ、規制の中で襟を正すべき部分があります。
順を追って説明しましょう。
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