[3]スロット・ぱちんこの依存症問題 [2017/3/6(月)] |
役比モニタの強化と封入式遊技機の導入については、今一つ腑に落ちない部分が多い。
なぜならば、役比モニタの搭載についてはむしろ、「不正改造」撲滅のための一手のはずだ。
そして、その不正改造の先についてくるものは射幸性の抑制であり、その「射幸性の抑制」は、まんまイコール依存症対策にはならないからだ。
しかし警察の考えとしては、射幸性の抑制と依存症対策はセットになっている向きが強く、この役比モニタの強化は粛々と進むことだろう。
現在、旧内規・新内規が並列されているホールの業況を鑑みるに、パチスロだけでなく、楽ではないはずだが今後はぱちんこにまで管理システムが導入されるかもしれない。
これも、警察庁からの指導により「マスト」なのだ。
コストを抑えた開発努力が期待されるところではある。
そして封入式は、むしろメーカーから出てきたコスト低減案。
パチスロはともかく、ぱちんこについては枠と盤面での構成になっており、実のところ枠の開発・製造のコストパフォーマンスはバツグンに悪い。
その枠の共通化を図り、かつ出玉を循環式にすることで稼働の管理やメンテナンス、ひいては中古機流通においての負担軽減などがその狙いだったはず。
なので、依存症対策案の中でこの話題があがることはいささかまゆつばモノではあるが、今後封入式がなにがしかの依存対策になるのであれば、それは急ピッチに話が進むのかもしれない。
そして、最後に規則改正。
「技術上の解釈基準」の変更を警察から示唆してきたので、これはもう確実に、またぱちんこ・パチスロの解釈基準が変わり、そのゲーム性は変わってくるだろうと思われる。
ただし、これにはまだ執行猶予期間があると思っている。
というのも、パチスロが事実上の5.9号機時代にはまだ突入していないからだ。
そして、上述した役比モニタの強化案は、ぱちんこにも出玉の管理ができるモニタをつけようということなわけだから、それを鑑みるに、そのモニタ搭載機の運用がいかように機能するかがわかってからの改正になってくるのではないだろうか。
とはいえ、IR推進法案の可決から、一気にここまでの依存症対策の具体案を出してきたことを考えれば、「起きなければいいなぁ」なんてぬるいことは考えてはいられない。
むしろ、「遠くない将来、必ずある」と思っていなければならないものではある。
基本的には、この業界は「受け身」の業界だ。
これまでは、遅かれ早かれ受け身を取れれば生き残ってこれたが、これからはその受け身の「うまさ」と「早さ」を求められるようになったということだと理解している。
RSN強化や自己申告プログラムの制定など、エンドユーザーにとっても「知らなかった」では済まない話も広がりそうな気配を見せてきているのだから。
今後も、当たり前に警察に踊らされる業界であろうことを頭に入れたところで、本稿を了としよう。
【終わりに】
初見では、「色々やるんだなぁ〜」くらいに思っていた依存症対策。
しかし、座して死を待つよりは、対策して生き残ろうとする道を選ぶ方が、業界発展としては決して悪いことではないと思います。
とにかくこの業界はなんというか、「ほとぼりが冷めるのを待つ」で、結果、法解釈を拡大解釈して怒られて…
また、厳しい厳しいと騒いでの繰り返しですから。
そういう意味では、どういう内容のものであれ、先んじて進もうとしているのは悪いことではないと思いますがね。
これからも、依存症に限らず業界内部の動きは大きくなっていくのでしょうが、自身で発信するような業界になっていければいいなと思う、今日この頃です。
といったところでお時間です。
お目通しありがとうございました。
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