[3]販売台数の減少は悪い傾向?良い傾向? [2017/1/23(月)] |
【エウレカセブンAOの販売台数の少なさは異常か?普通か?】
サブ基板管理による出玉の設計が出来なくなって以降、これまで相応のキラーコンテンツと言われるものが販売されてきた。
ざっくり言えば・・・。
「まどマギ2」→「北斗修羅」→「バジリスク3」の、大型版権かつ前作が人気で市場にて好評価を受けた3機種である。
この3機種、おそらく買う側のホールも「これならば稼働も確保できるだろう」と期待して導入したホールも多いことだろう。
しかし蓋を開けてみれば、稼働の方はなかなかに苦しい。
先週の花火にいさんのコラムでも稼働貢献に名が挙がることはなかったし、二見氏の連載でも「北斗修羅の状況の悪さ」は2016のまとめで伝えられた。
買う側からして、期待通りの動きをしてもらえなかった結果、「メイン管理の5号機」というものに期待をしてもらえない状況になってしまった。
そもそもこの上記3機種、企画通りには売れていない。
どれも下方修正している。
それでも稼働の確保が難しいのが、今いるスロットの立ち位置だ。
これら3機種の合間にも、「シェイクV」のように相応に評価を得た機種の販売もあったが、シェイクVに限らず企画は下方修正だ。
増産の話を聞いたのは、「ハイライツエンターテインメント」の「シスタークエスト」くらいだ。
しかし今回のシスクエ、そもそもが企画2,000台。
要は、もともとのハードルが低ければ飛び越えられる環境にはあるようだが、昔ほどネームバリューだけで稼働を確保できる環境下にはないのだ。
話を戻して「エウレカセブンAO」。
こちらも「エウレカセブン」〜「エウレカセブン2」の流れを汲んでの3作目とあらば、もう少し売れてしかるべきであったのであろうが、結果的に「20,000台」しか導入されなかった。
そしてホールでも、現状稼働しても許される旧内規スロットの中において、新内規のボックスでの導入などはなかなか見受けられず、ホールによってはバラエティに1〜2台というようなところも見受けられた。
正直、ショックである。
エウレカの実績があれば、ボックスでの導入に対してハードルは低そうなものであるが、実際にはそうではなかった。
サミーという会社の規模を考えれば、コンプライアンス重視の姿勢は当たり前に想像できるので、当たり前にゴリゴリの「トップ導入推し」での購買方法は行なっていないだろう。
であれば、ホール側の資金事情もあろうと思うが、それでも「稼働を確保するための機械のチカラ」を見られるようになったのだろうと推察している。
ということは、現時点において、「エウレカでは稼働は取れない」と判断されたということなのだ。
現時点で結論付けるのはいささか性急なような気もするが、ホールの「購入台をきちんと選ぶ」という姿勢が少しずつでも出来てきたのかもしれない。
ホール各々の好きなタイプの台で埋まるということであれば、今回のエウレカの販売台数の少なさは『正常』であると結論付けたい。
【ホールは当たり前のものとして、買う努力を】
もちろん、人気機種の後継機が売れないという現状について、自身が身を置いている環境を考えても寂しいし、悲しい。
しかし、この状況下において、ホールが購入を「選ぶ」という行為が「機歴」や「抱き合わせ」に左右されない環境に向かう足がかりになるのであれば、それはそれで業界にとっては「健全化」だろう。
サブタイトルにつけた「買う努力」というのは、選ぶ努力という意味だ。
地域一番店が導入の速さを売りにしていればいいという時代は終わったのだ。
むしろ、周りの使われ方を確認してからでも、客をつけるという意味では、絶対に遅くない。
・・・と個人的には思っている。
エンドユーザーが期待できるような努力をホールができれば、なんだかんだ言いながらもこの業界は生き残っていけるような気がしている。
IR推進法が出来て、メーカーの作るための足かせは今まで以上に重くなるはずだ。
そういう意味では、ホールが握っている「業界復興」のカギは、エンドユーザーの心を掴む運用にかかっているかもしれない。
【終わりに】
わたしは、メーカーの味方でもなければ、ホールの味方でもない。
ただ、業界が好きなだけの業界従事者です。
なので、正直願望のようなものです。
「こうなればいいな」と。
今、本当に業界的には活気がないんです。
ほんと、寂しいんですよ。
言われ方なんてなんでもいいのです。
「娯楽」だろうが、「ギャンブル」だろうが。
カタチは変わっても、この業界が以前のような元気のある業界に戻ってほしいと思います。
って、なんかホントこんな締め方ばかり…。
希望を抱くのは簡単。
あとは、どうやって実現するか?
これからも粛々と、いい方向に向かうよう頑張ってまいります!
といったところでお時間です。
お目通しありがとうございました。
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