[3]「遊技性」と「射幸性」と「のめり込み」の問題 [2015/10/26(月)] |
【射幸性の高低=のめり込み?】
メーカーサイドからしたら、低射幸性というものがどこをどうするべきかはわかりかねておりますが、指導する立場の警察からすると、少なくとも「出玉の獲得できるレベル」を何とかしなさいということになっています。
というのも、警察からしたら「大量出玉を獲得しうる台=射幸性」となっており、射幸性にメスを入れることが遊技機として「適正」である、と考えているわけです。
「適正」であると判断しうる要素として「のめり込みの抑制」があるに他ならないわけですが、この判断が大きな間違いであり、メーカーの頭を悩ませています。
要は「遊技機として低射幸性を追求しなさい、そうすればのめり込み問題も解決します」という指導を受けているわけですが、射幸性の高低は、実際にはめり込み問題にはつながりません。
酒でもたばこでもそうですが、アルコール濃度やニコチン濃度が低ければ依存症にならないということではないですし、低いからと言って過度に健康にいいわけでもありません。
それと同様にぱちんこ・パチスロも、ジャグラーや甘デジしか打たない人が依存症ではないとは言い切れないのです。
ところが指導としては、「射幸性の抑制」は「好ましい方策」とされていることから、とにかくそっちの方向に向かわせたいのです。
しかし、これは大きな危険もはらんでいるわけで・・・。
というのも、低射幸性機になったからと言って依存症の解決にはなりませんから、将来的に遊技人口が減っても、のめり込み対象者の絶対数が減るとは限りません。
さらに言えば、母数が減った結果、割合としては増える可能性すらはらんでいます。
それでも警察の指導としては「射幸性の抑制が好ましい方策」なので、その好ましい方策が好転しないのは作っているメーカーのせいだ!となりかねません。
このへんも踏まえて、メーカーは頭を抱えているわけです。
なので、できるだけ早い段階で警察に射幸性とのめり込み問題の正しい関係性をわかってもらいたいと切に願うばかりです。
【のめり込み問題についてのカギはホールにある!】
射幸性については、「高射幸性機の台の下取り」ということにおいてメーカーが一定の責任を負うことに決まったわけですが、対エンドユーザーに関して言えば、ホール側が遊技者に対して「遊ばせた責任」を負うべきではないかと思います。
昔のホールって、おじいとかおばあとかがおにぎりとか大福とか食べていませんでした?
「当たるも八卦当たらぬも八卦」みたいな環境と言いますか、なんかそんなぼんやりした空間って必要なんじゃないかなぁと思います。
全然当たってない時に、「いい加減、あんたやめときなさい」って怒ってくれる人、今のホールにはいませんよね。
別にそれがいいか悪いかは個人個人の考え方で良いと思うんですけど。
虫歯の予防のために歯を磨く必要があるのと同じように、ホールで遊べる環境がありながら、抑止するための環境もホールにはあるみたいな、そういう対策みたいなのできないのかなぁと思うのですよ。
もちろん、風適法下で対策を講じるのは色々大変かとは思いますがが、ホールとしてももう少しできることはあると思いたいものです。
少なくとも「メーカー」も「ホール」も、「遊技業界」という意味では一蓮托生なのですから。
メーカーとしては機械の性能を、ホールとしては遊技者に沿う営業を考えることが出来れば、遊技者に勝ち負けだけじゃなくて還元できることが生まれるんじゃないかなぁと。
しみじみしてきたところでお時間です。
お目通しありがとうございました。
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