[3]遊技人口回復を検証する [2015/7/27(月)] |
ざっくり歴史を紐解いただけでも相当な分量になってしまいました。
大丈夫でしょうか?
できたらここまでの流れは、
「あ〜。あったなぁそんな時期」とか、
「あのころはよかった」とか、
「あの時期にあれ打って勝った/負けた」など、
そんな思いにふけっていただけたらと思います。
さぁ、ここからは温故知新。
こういう業界の歩みを振り返ってみて、現在の「5.5号機」への移行のタイミングに
180万人もの人口増加はどう評価されるべきでしょうか?
【業界の今】
2014年の遊技人口の増加の報は、実際問題のところ、うれしい話・前向きな話であることに変わりはありませんが、個人的には来年の増加数を見るまではなんとも評価できないと思っております。
4号機から5号機へ変遷し始め、遊技性の幅が増えた「2007〜2010年」においても、180万人クラスの人口回復は出来ております。
この時期はむしろ、
「新規顧客の開拓」というよりは「潜在性の高い休眠顧客」の「復活」が大きかったと認識しております。
ST機がなくなっても攻略要素もあり、遊技としても遊べる機種が増え、お金、時間、場所を選べる環境が増えた結果の遊技人口増加だったと思っているので、ある種メーカーの勝利なのではないかと思っております。
しかし、現状においてはメーカーも決して勝ち組ではないですし、だからと言ってホールが勝ち組でもないわけです。
メーカーはここにきて自己破産や倒産が起き、のちに買収が決まったとはいえ、業界から撤退した外資系メーカーもあったわけです。
ホールにおいても、遊技人口は増加しながらもホールの総数は右肩下がり傾向です。
しかも、2012年の「広告・宣伝規制」から今年の「一部地域でのライター来店イベントの禁止」に至るまで、「ホールの遊技機運用」というものにおいて、エンドユーザーの「信頼」や「期待感」を、「疑念」や「警戒心」につなげてしまったのが現状かと思います。
なので、今回の遊技人口増加は横ばい状況の一過性のもので、これがこのまま右肩上がりに向かうとはどうしても思えないのです。
ぱちんこにおいては、遊技機の釘問題。
パチスロにおいては、出玉管理の主基板移行。
こういう大きな問題がクリアになっていない状況下での人口増加なので、それは結局ただ2014年に販売された機種が面白かっただけなのではないかと思えてしまうのです。
増加の理由や減少食い止めの理由が漠然としている間は、本当の意味での「増加!万歳!」とはならないのではないでしょうか?
【業界の希望】
課題は残っているものの、今回の5.5号機の移行に向けて、遊技人口が増えたのはいい傾向と言っていいのだと思います。
少なくとも、ここのところ販売されてきている機種は「5.5号機」移行に向けた「ソフトランディング期」なわけで、AT特化機種に比べて扱いやすくなってきていると判断できるわけです。
その扱いやすさは、今後の出玉管理主基板移行でもっと顕著になってくるはずですし、メーカー独自の色合いも強くなってくるはずです。
扱いやすくなれば、運用する側のホールとしても「広告・宣伝」に頼らなくても勝手にエンドユーザーはついてくると思います。
遊技が「遊戯」として認められればの話ですが。
現状、携帯ゲームをはじめ、娯楽産業においてはライバル業種が多々あるわけですから、その越えなきゃいけないハードルは低くはないです。
今回の遊技人口増加において、メーカーもホールも「ぱちんこ・パチスロのあるべき姿」を統一化して、今後も右肩上がりを目指してほしいものです。
といったところでお時間です。
ご拝読ありがとうございました。
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