[3]バイオハザード5を巡る、起きてはならない事件の話 [2015/5/25(月)] |
なので、不正改造というものに対して業界は、断固として「No!」を突き付けなくてはならない。
最近では、「闇スロ」と言われるものへの筐体の流出を避けるためのガイドラインも作られ始めてきた。
実際にホール運用が終わったものを、次に流用できないように基板に細工を施すような具体的な対応策も出始めている。
業界としても、そういう不正改造や闇スロ流出などのニュースは、1も2もなくマイナスイメージしかないのだ。
それを避けるために、わざわざ業界団体や組合があるのである。
なのに・・・。
「バイオハザード5」の一件においては、メーカーの社員とその協力会社である運送会社がそれを主導してしまったのである。
唯一の救いは、ここでもまだ「エンターライズ」が被害者の一部であるという事。
もちろん社員のやったことなので、その管理責任は問われるべきだ。
しかし、信頼して仕事を依頼していた運送会社に裏切られた、という点に関しては同情に値するのではないかと個人的に思う。
今後良台が出てくれば、業界の黒歴史として、記憶から消えていくのだろう。
しかしこういうことがあった結果、ユーザーからの信頼を失い、遊技人口が減ってしまった事実や、これをきっかけとして「サブ基板のあり方」の見直しがあった事実を忘れてはならない。
今後、カジノ法案や規制の関係で業界が「大衆娯楽」として歩んでいくにしても、「博打」として「許容」される道を選ぶにしても、
こういう事件をきっかけにして進歩をするのは恥ずべきことだと認識すべきだと思う。
冒頭に紹介した「死神」のサゲに至るあらすじを紹介して終わりとしよう。
「魔法の言葉」を得た男は、その言葉に依存し、たくさんの人の命を救っては散財し、散財してはまた人を救い続けた。
しかし、なかなかウマい話は続かないもので、お金が無くなった時になかなか「足元」に死神がいる病人がいなくなってしまったのである。
東に病人がいると呼ばれ、行ってみても枕元。
西に苦しんでいる人がいると言われても枕元。
どこに行っても枕元であった。
そこでその男は、最終的に約束を破ってしまう。
枕元に死神がいる病人の蒲団を180°まわして、枕元を足元にして「あじゃらかもくれん・・・てけれっつのぱー」と唱えるのである。
病人を救う事が出来たと喜んだのもつかの間。
約束を破った男は、今度は自分が死神に憑かれてしまう。
その死神に、ろうそくが山となった洞窟に連れていかれ、そこで自身の寿命のろうそくが禁を破った罰としてもう消えかけているのを目の当たりにさせられるのである。
そして、最終的には、
「あぁ・・・。 消える・・・。 消える・・・。 あぁ・・・。 消えた・・・。」
と言って幕を下ろすのがオーソドックスな「死神」の演目のサゲになる。
演者に応じてそのサゲのパターンは様々あるが、基本的には「ろうそくが消えて」終わる。
では、この事件においての加害者であるメーカー社員と運送会社はどうなったか?
●メーカー社員 → 詐欺罪及び風営法違反で逮捕
●運送会社 → 倒産
ああ・・・。 消えた・・・。
お時間です。
ご拝読ありがとうございました。
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