二見さん(以下『二』):「三七さ〜ん」
改札を抜け、駅のロータリーの端っこで二見氏が車を停めて待ってくれている。
時刻にして朝7:30。
三七(以下『三』):「朝、早くからすみません…。おはようございます。」
二:「気にしないでいっすよ。名古屋は9時開店ですから。こちらこそ、わざわざよってもらっちゃってすみません。」
三:「いや、まぁ、こんな時でもないと、来る機会ないですし。名古屋のホールの印象というか、名古屋がどんなもんか見てみたいっていうのもあったんで…。」
二:「じゃあ、行きましょうか。今日のホールは結構な大バコですけど、スロットの設置台の半分は『沖ドキ』と『ハナハナシリーズ』です。」
三:「え?半分がほぼ沖スロ?」
正直、びっくりした次第なんですな。
確かに東京に比べれば、沖スロの設置は多いと聞いてはいたものの、設置の半分が沖スロで、しかも規制の関係で東京では増台までしているようなホールまである『化物語』は、なんなら5スロにすら一台もないような状況だという。
ところ変われば、雰囲気も変わる。
もう、この時点でちょっとしたカルチャーショック。
三:「そういうもんなんですねぇ〜。沖ドキは確かに東京でも人気ですけど。そんな二列も占拠しているなんて珍しいですよ。」
二:「そうなんですか?じゃあ、あれですよ。とりあえず、ユニバーサルは沖ドキ名古屋に売っときゃいいんですよ。名古屋では『あれ入れとけば間違いない!』ってホール多いと思いますよ。」
三:「へぇ〜。面白いもんですねぇ〜。」
その後、移動の車中で何が面白いとか当時話題の旬であった「東海での非等価の動き」なんかでひとしきり盛り上がり、ホールへ到着。
ホール到着後、ホールの機種配置図を見て、またびっくり!
そもそもAT、ARTも東京に比べたら少ない。
バジリスク〜絆〜ですら、6台程度であった。
鬼武者やガールズ&パンツァーは8台ずつとかだったと記憶している。
三:「うわー。ほんとに、沖スロばっかりだぁ〜。これはあれですか?沖スロか沖ドキ打たないとどうにもならないレベルですか?」
二:「そんなことないですよ。ほかのノーマルでも打てる台結構ありますし、最新台以外でも1台くらいは魅せ台が入っていると思います。傾向的に。あとは据え置き狙いが有効かもしれないですね。」
と言って、北斗〜強敵〜と沖ドキ、キングハナハナの二見氏の狙い台を教えていただいた。
なるほど。心強い。
さすが、当サイト筆頭プロですな。
しかも、まるでわたしをお客さんのように扱っていただけている。
これは是非とも期待に応えたい。
否、応えてこその漢(おとこ)である。
しかし、わたしも漢である前に人間だ。
物事の得手不得手はある。
沖ドキ、キングハナハナの狙い台と言われて、わたしが二見氏にぶつけた言葉は・・・。
三:「あの〜。沖スロと沖ドキ、クソほど苦手なんですけど、ほか打っちゃだめですか?」
台無しにするのである。
そんな男だ三七は。
素直じゃない。
というか、ほんとに沖ドキにいいイメージが持てないのである。
とかく、怖い。
そして、どうにもならない時の倦怠感たるや、ノーマルの沖スロとは比較にならないほど焦燥感しか感じない。
ハナハナシリーズは数える程度しか打ったことはないが(というかわたしのエリアではいうほどお目にかからない)、とにかくピカピカしてくれる印象がない。
二:「せっかくの名古屋なので、名古屋ならではの感じを味わってほしかったのですが・・・。」
と、がっかり気味の二見プロ。
申し訳ない。
本当に申し訳ないが、この手のホールなら朝からまったりとノーマルを打っていたい。
というわけで、わたしが選んだ勝負台はHANABIであった。
二:「HANABIですか?あると思いますよ。一台、二台は高設定が入っているはずです!おそらく、今日は結構強めのイベントなんで角とか角2とかわかりやすいところ狙ってみてください。」
とのこと。
せっかくの申し出を無下にしたのに、なんて優しいのだ、この男は。
了解だ。
であれば、そうだ。
しっかりHANABIで出して、二人で祝宴と行こうではないか。
大丈夫。
ちゃんと終電は調べてある。
時間ぎりぎりまで打ち倒してやる。
そんな意気込みで、本当に久しぶりに朝から並び、開店までのワクワクを二人で楽しんだ。
三:「あれですか?下見して狙い台までつけているってことは、二見さんは候補台ねらいなんですか?」
二:「いや、自分は〜強敵〜のガックンチェックからスタートします!(きっぱり)」
これまた・・・。
さすがである。
狙い台があることもさることながら、自分の狙い台の中でさらにその狙い台の裏付けのために「ガックンチェック」をして、その狙い台が変更か否かをするところから始めるというのだ。
もう一度言おう。
さすがである。
いや、まぁ、当たり前のことかもしれませんが…。
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