[2]6号機に一筋の光明!? [2018/1/11(木)] |
冗談はさておき、真面目に考えると、依頼内容次第で1億でいけるかは変わってくる。
まず。
イチから作り上げるとすると、これは1億では全然足りないのだ。
というのも、まず筐体やらなんやらのハード面での金型を作ったりなどの時点で億クラスの金がかかる。
じゃあ、ハードは今あるものを流用するとしても、液晶をイチから作るとなれば、これまた1億くらいはあっさりとかかってしまう。
さらに開発期間は1年近くかかりつつ、その間に数十人の人件費と…まぁ、頭が痛くなるほど金がかかっている。
大量生産ありきの代物というわけだ。
なので、イチから作る場合は現実的に考えて、既存の筐体を使っての液晶なしのAタイプとかであれば、メーカー相談の土俵に乗れるかもしれない。
一方、質問にあるような、ポセイドンをAT機にするというような、既存のものを改良するやり方。
これは、液晶製作費をかけなくていいので、余裕でいける。
AT機のゲーム性に変更するのに、いくつかの検討やリールの変更などは必要だろうが、3か月くらいでいけるだろう。
さらに、規則を気にしないでいいならあっという間に出来るだろう。
あとは、メーカーの重役あたりにコネがあればイケル!
うん、でもメーカーに1億払って作ってもらうより、裏基板を作っているお注射屋さんに頼んだ方が安く済みそうだ…
さて、それでは今週のコラムだが、新年早々6号機に動きがあった。
内容としては、メーカーが警察に対して自主規制撤廃のお願いをしていたのだが、それが全面的に受け入れられることになりそうだというものだ。
そもそも自主規制は何のために行われていたか?
これは、AT機を作れなくするためであった。
AT機はシミュレーション試験の裏をかくために、増えないボーナスが高確率で成立している。
シミュレーション試験は、小役を完全に取ることを前提とした打ち方になるため、必ず入賞させてしまう。
そのため、シミュレーション試験上では、「5Gくらいでボーナス当選⇒増えないボーナスを消化⇒また5Gくらいでボーナス当選」というのを永久に繰り返す。
よって、シミュレーション試験で落ちることはない。
そして実際にユーザーが打つ部分は、ボーナスが当選した後になる。
ボーナス当選中はリプレイ確率が上がり、高確率でベルが成立している状況であり、成立時に揃えられなければ以降は全然揃えられなくなる。
よくボーナス確定画面でリプレイとベルが成立しまくって鬱陶しいという現象が起こるが、AT機は常にあの状態にあるというわけだ。
そして、ベルナビが出ない間は通常時、ベルナビ中はAT中、といった形で管理している。
これがAT機の肝となるボーナスの封じ込め状態である。
これが自主規制で禁止されていたが、解除された場合はAT機の設計が可能になる。
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