[2]自己紹介/規則改正によるメーカー開発者の苦悩 [2017/8/24(月)] |
6号機については、すでにネットなどである程度情報が出回っている。
情報にある通り、かなり厳しい規則改正が入る見込みだ。
特に短時間での出玉規制が厳しく、AタイプのBIG300枚なんてことは当たり前の話であったが、今後はそれすらもできなくなる。
改正内容を簡単に言うと、「長い時間かけてダラダラ減らして、ダラダラ増やせ」ということだ。
最近の新基準機のダラダラとした出玉に嫌気のさしていたユーザーの中には、6号機に一縷の望みをかけていた方も当然いるだろうが、きっと絶望しているに違いない。
心中お察しする。
だが、一つ忘れないでほしい。
皆さんの絶望と同等か、それ以上に絶望している人間がいるのだ。
それが、我々メーカー開発者である。
正直苦しい。
控えめに言ってもひどくしんどい。
では、どう苦しいのか…?
まぁ、業界の景気動向が直接影響するのが我々なので、苦しいのは当たり前と思われるかもしれない。
もちろんそうなのだが、それはあくまで会社としての話である。
イチ社員としての苦しさは、目の前の仕事に現れてくる。
自分の今作っている機械に影響が出るのだ…
これが非常にやっかいだ。
機械の開発は普通1年以上かかるので、事態は深刻である。
それぞれのプロジェクトの開発状況に応じて、どのような苦悩が開発者にあるのかを説明していきたい。
≪@開発終了直前のプロジェクト≫
開発終了間際での規則改正は、一見他人事のように思える。
あとは規則改正前に型式申請試験さえ通ればよいだけなので、余裕に思えなくもない。
が、現実は違うのだ…
このような状況になると、各メーカーが慌てて駆け込みで型式申請をしてくる。
なぜなら、今後出てくる機械は軒並みスペックが落ちるので、今の新基準機でも適合さえ取れれば売れるのである。
となれば、1機種でも多く機械を適合させておきたいと各メーカーが考えるのは当然だ。
この現象は、4号機から5号機への転換期にも全く同じことが起きており、本来はお蔵入り予定だった機械なんかも、ガンガン申請してきているはずだ。
お盆明けの現在、60件近く申請されているよう(通常であれば20〜30件程度)なので、まさにその通りの状況になっている。
この大渋滞に対し、どのように申請の順番が決まるかといえば、ズバリ抽選である。
この申請を突破できて、初めて型式試験を受ける権利が与えられる。
もちろんその後に控える型式試験とて、一発では中々受かるものではない。
この状況は、スロットで例えると、型式申請の抽選はCZの抽選にあたり、無事当選すれば型式試験というCZに挑戦することができる。
CZに中々当選できずにハマリ続けると、そのまま天井到達してお蔵入りなんてことも十分あり得るので、こうなるとプロジェクト側では祈ることしかできない。
実際、あまりにもヒキが悪いと本当にお参りしたりもする。
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