[3]自己紹介/規則改正によるメーカー開発者の苦悩 [2017/8/24(月)] |
≪A開発中盤のプロジェクト≫
間に合わせるために盛大な期間短縮を行うケースが多い。
この状況では、休みはあってないに等しい。
苦しいマラソンの始まりである。
ただし、間に合ったとしてもその弊害がある可能性は十分ある。
例えば期間が足りない分、作りこみなどに手が行き届かないことも多く、後悔が残るケースなどがある。
開発者として製品を出す以上、稼働しなくてもいいと考えている人間はいないので、精一杯作りこめないのはかなり悔しいのだ。
一方、完全に間に合わないと判断しての撤退も苦しい。
ここまで良いと思って作ってきたものを、別のスペックに作り直さなくてはならない。
さらに、映像は作るのに一番時間とお金がかかるため、スペックが変わるからといって簡単に作り直せない。
そのため、演出を、本来予定してない使い方をしたりしなければならなくなる。
ちょっと前に新基準に切り替わった際に、打っていて「この台、なんでAT機で作らないんだよ!」と感じたなら、実はAT機で途中まで作っていた可能性が高いだろう。
私は打ちながら、そのような台を何台も発見してしまい、密かに涙したものだ…
どちらにしろ、飲みに行ったときに盛大にグチっぽくなってしまうのがこのケースだ。
≪B開発序盤のプロジェクト≫
完全に路頭に迷う状況である。
基本、プロジェクトは一旦停止する。
4号機から5号機の時もそうだが、やはりシステムにあたりをつけるまでは時間がかかる。
というのも、正直今の段階では何ができるのかサッパリなのである。
しばらくは、各メーカー探り探りといったところであろう。
ポジティブに捉えれば、新システムを開発するチャンスではあるが、ネガティブに言うと出口の見えないトンネルでもある。
…とまあ、簡単に3つほど説明させていただいたが、このような状況である。
どの段階にいたとしても、やはり規則改正は中々に頭が痛い。
苦しいのは打ち手だけではないのである。
我々も頑張るので、皆さんもどうか懲りずにスロットを打って頂きたい。
今後6号機が出るまでにさまざまな機械が出てくると思うが、その際に、打っていてどうにも違和感があるようなことがあれば、今回のコラムを思い出し、ぜひプロジェクトがどんな状況で、開発者がどんな気持ちなのかに想像を巡らせてもらえば、ハマっている時のちょっとした暇つぶしになるかもしれない。
うん、ならないか…
以上で、今週のコラムは締めさせていただく。
もしもコラムで聞いてみたいことや質問などがあれば、ガンガン頂ければ答えていきたいと思う。
次回もよろしくお願いします。
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