[1]ケン、ノックダウン [2016/2/10(水)] |
えー、節目となる10回を迎えることができ、皆様に感謝を伝えたいと思います。
ご愛読ありがとうございます!
これからも頑張っていきますので、よろしくお願いいたします!
前回は過去編のようなテイストでお話しさせていただきました。
あんな恥ずかしい話を真面目に書くというのもとんだ羞恥プレイでしたが、僕がなぜスロットを打ち続けるのかが少しでも伝わればと、書かせていただきました。
そして昔の出来事を書いていると、いつの間にやら打ちたい気持ちがマックスに。
気付けば、いそいそとホールに向かっていました。
ホールに到着!
時間は19:00少し前。
入店してすぐに、このホールで最初に仲良くなった常連「アメじいさん」に遭遇。
どうやら「アメじいさん」の話では、ジャグラーコーナーに良い台があるそうだ。
空いたら呼びに行くよ、っと言ってくれたので、呼ばれるまでウロウロしとくかなぁ、というプランで行動開始。
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ちなみにこの「アメじいさん」、名前の通りおじいさんなのだけど、いいことがあるとアメちゃんをくれる事から僕は「アメさん」とか「アメじいさん」と呼んでいる。
この人、若い人よりスラスラとスロットを打つ。
結構な割合で優秀なジャグラーに座っているし、なんならこの前慶次で万枚出したんだそうだ。
趣味は「貯メダル、畑、アメ配り」。
出会いは半年ほど前。
僕がこの地に来たばっかりの頃。
優秀なマイジャグラーが空いたので、僕はすぐに下皿に煙草を入れ、少しウロウロしていた。
2〜3分で戻り、座ろうとするとじいさんがいた。
「このじじい!ほらどきなさい!」と心の中で思っていると、下皿がすっからかんになってるのが目に入ってきた。
「このじじい!煙草どけやがったな!」とは言えない僕は、あのー、と言おうとしたその刹那。
「お兄さんの煙草を捨てて座ろうとしたやつがいたから、守ってやったよ。」
じいさんは、にわかには信じられないことを言い出した。
「このじじい!ついにはヒーロー気取りか!金でもとる気か!」
一瞬そう思ってしまったものの、結果的にはそれは本当のことで、一転して僕が悪者になってしまった。
読者の皆様は、自分の心が何色か知っているだろうか。
僕はどうやら真っ黒のようだ。
深淵の闇が広がっているのだろう。
ダークサイドに落ちてしまったケン。
疑い深い顔をしていたのだろう、じいさんはアメをくれた。
ムシャクシャしていたので、舐めてみた。
「うまい!」
心の闇がさーっと晴れた気がした。
白い紙に入ったイチゴミルクだった。
だいたい見てみろ。
このじいさんは隣のジャグラーで2500枚以上出ているんだから。
1
00%僕のはやとちり。
圧倒的に非は僕に。
全ての悪者は僕。
「
ありがとうございます」と首を垂れた。
じいさんは、満面の笑みで許してくれた。
こっからじいさんと著しく仲良くなり、畑を手伝ったり、バイクを直しに行ったり。
今では、二人でスーファミの「どかぽん」を100周遊ぶほどの友達だ。
用もないのに寄り道することもあるほどの仲良しである。
友人関係を構築するのに年齢は関係ないようだ。
そしてこのじいさん、実は僕の目押しの師匠でもある。
クランキーコレクションのRBを一周押しで延々と消化できるし、なによりあまりに当たり前のような手つきでパチスロを打つその姿に、僕は惚れ込んでしまった。
この人も心からパチスロを愛している人間で、そういう所にも引き寄せられたのかもしれない。
じいさんは一日中ホールに居るわけではない。
お昼過ぎとか、夕方頃にのそっと家から出て、ホールに向かう。
しかしながら、癖や法則を見出しているために高設定台の見当がついているのだという。
「ならば、このじいさんと一緒に打っていれば高確率で高設定に座れるじゃないか」と思う読者の方も多いだろう。
しかしそうなってくると、じいさんに負けたくない気持ちが出てくるのが面白いところ。
やってやるぜ、といわんばかりにAT・ART機に座りたくなってしまうケンなのでした。
ただ、じいさんと打つのも面白いので、今回のようにじいさんに頼るときもある。
よくやるのは、先にゾロ目連荘を引いた方が美味しい蕎麦をご馳走してもらえる、という勝負。
今まで10回ほどこの勝負をやっているが、僕はもう、10回ほどそば屋に連れて行っている。
つまりは全負けである。
じいさんには孫がいない、だから僕はちょうどそんな年ごろで扱いやすいのだろう。
僕はいつまでこの地にいるかわからないけど、前回の話のように悲しい別れになってしまうのではないかと考えると、落ち着かない気持ちになる。
だから、このじいさんとできるだけの勝負をしておきたい。
そして一緒に喜んだり落ち込んだりしておきたいと思って、一緒にホールに行くのでした。
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…と、長い脱線失礼致しました。
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