[2]バジリスク絆の高設定を巡る攻防 [2016/11/11(金)] |
<3時間後>
朝一の時点で、リールにプレミア図柄が揃っていた。
ただそれだけで高設定を期待した私は、万が一に備えて、3時間トイレに行くのも我慢してブン回し続けた。
だが、そういった勘違い野郎にはパチスロの女神は微笑まないのが世の常。
私の台は、朝からBC6スルー、BC一発当選、BC一発当選、現在BC4スルーといった挙動で、設定6を期待するには心許ない状況であった。
目の前で念鬼に敗れ続けるお胡夷。
一向に上達しない朧の料理。
温泉に現れるのは丈助ばかり……。
BC天井までハマると心が折れるのは、おそらく私だけではないだろう。
そんな私の病めるメンタルに追い打ちをかけるように、第一候補であった1番台を含む通路側の3台までが絶好調。
だいたいBC1回か2回でBTに当選するという羨ましい展開に加え、BTが連チャンする事で、若者3人組は楽しそうに出玉を積み重ねていたのだ。
それを横目でチラ見する私……
冒頭に書いた通り、この店の規模と信頼度を考えれば、全台が設定6という事はまずありえない。
私自身は戦意を喪失し、止め時を探し始めていた。
そんな私の唯一心の友だったのが、4番台と5番台に座っていたカップルの二人。
二人の台はいずれも挙動がイマイチで、特に5番台の女性の台は既にBC7スルー。
見た目で言えば、シマ半分が高設定といった状況の中で、不遇な低設定台を止めるに止められずにいる彼女に、私は一種の連帯感を感じていたのだ。
彼女の台はBC間400ゲームを過ぎたところで、夜叉丸を倒してBCに当選する。
戦友がハマりを越えた事に勝手に私がホッコリしていると、突如5番台の彼女は興奮して、4番台の彼氏の肩を全力で叩きだした。
この行動で、世界の天地は逆転したのだ。
<その時、歴史は動いた?>
私が横目で見ると、カップル(女性)の台は弦之介BC中、残りベル3回で撃破達成……
しかし、真横で見ていた私は見逃そうはずもなかった。
液晶にはリプレイが表示されている事を!
その後、カップル(女性)は大騒ぎした挙句、携帯で写メを何枚も撮影して、意気揚々とBTを消化していった。
「うんうん、BC7スルーもしてたら、BT当選したら嬉しいよね。 そりゃ彼氏も叩くし、写メも取るよね……」
私はほほえましい気持ちでBTに突入していく戦友を見送り……って、んなわけあるか〜い(笑)
「あれは、どう見ても設定6確定演出が出た時の喜び方だろうが!」
「朝一にBT当選した時にはあんなに喜んでなかっただろうが!!」
心の中で全力で一人乗り突っ込みを決める私。
だが、その心の声は戦友には届かない。
一応補足しておくと、残りベル3回での撃破達成時に設定6が確定するのは、「押し順ベルで告知が発生した時のみ」となる。
リプレイでは駄目なのだ。
多分勘違いしてるのだろうなぁと思いながらも、それを伝える術を持たない私は、ただただ自分の台の止め時探しに没頭していると……
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