[2]「勝利」と言う名の劇薬 [2018/11/11(日)] |
…知らぬ間に眠っていたようだ。
気が付けば辺りは明るくなっていて、名古屋駅到着のアナウンスが流れる。
今日は勝てるだろうか。
負ける事が恐いんじゃない。
負け続けることによってお金が全て無くなり、また当時のような苦しい生活に陥ってしまう事が恐いのだ。
早く答えが出したい。
早く楽になりたい。
そんな気持ちで名古屋のいつものホールに到着すると…
総設置台数を遥かに超える人達がすでに並んでいた。
頭の中と財布の中が真っ白になった。
「財布の中は元々真っ白だったじゃないか、ヒグラシ!」
そんな冗談を言っている場合ではない。
まさか…
名古屋まで来て抽選すら受けれない事態になるとは。
「助けてくださーい!!
なんかしらの台に座らせてくださーい!!」
名古屋の中心で台を叫ぶ。
打てないという事は…つまりは機械割100%。
店内のソファで寝ながら100%…。
それも悪くはない。
そんな時に、いつもの如く舞い降りて来る言葉は、「諦めたらそこで試合終了」。
この偉大なる言葉が、スロットの時しか舞い降りて来ない事がただただ悲しい。
諦めた方が良い事だらけなのに。
一般入場の先頭に並ぶ。
ほとんど私しか並んでいないではないか。
それもそうだ。
総設置台数の人数が抽選を受けたのだから。
もはや一般で入場したところで、座れない可能性大なのだから。
ただ、何かしらの機種は敬遠されて空いているかもしれない。
この状況においては、朝から台を確保できるだけである意味勝利なのだ。
これだけ連敗を重ね、負債を積もらせているのにも関わらず、「座れれば勝利」という思考に至っている事がただただ恐い。
いざ、開店!
人気メイン系機種など見向きもせずに、バラエティコーナーへと空き台を探しに一直線。
すると…
空いていたのは「恵比寿マスカッツ」と「ミラクルジャグラー」。
この状況で下半身をムラムラさせるのは私の道理に合わない。
よって、慌てる事無くミラクルジャグラーをゲット。
心の中で歓喜の声が鳴りやまない。
座ってしまう事さえ出来れば、1/2弱で差枚プラスになる事が多いお店。
入場は一番後ろであったが、大当たりは誰よりも先にしたい。
早く安心したい。
そんなムシの良いことを考えていると…
誰よりも早く諭吉2枚目に突入。
こんなんばかりだ。
両隣の方は5k以内でビッグを当てているのに、なぜ私の台だけ。
そんな事を思いながらも、まだ心の中ではどうにかなると思っている自分がいなくもない。
所詮はジャグラー。
何枚も諭吉を入れる事の方が難しいものだ。
…そして、誰よりも早く3枚目の諭吉を投入。
回転数は620G。
大丈夫、大丈夫。
ハマればハマるほど連荘してくれることの方が多いものだ。
ポジティブに考える必要のない所でポジティブが最大限発揮されてしまう。
私の人生を壊している大きな要因の一つ。
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