| [2]食費をかけた闘い [2018/2/2（金）] |
10時、元気ビンビンで開店を迎える。
なんの心配もなかった。
そして、やはり予想通り、前の10人は絆と番長3へ。
それにつられて絆の空き台に座りそうになるが、心を鬼にしてまどマギ2の真ん中の台を確保。
まどマギ2も想像以上にすぐ満員御礼になった事で、期待感は最高潮に。
朝一高確とかはもはやどうでも良い。
弱チェリーの落ちも、弱チェリーからの魔女の結界も、全て今の私にとっては関係ない。
軍資金の2万円で爆発してくれるなら、低設定でも高設定でも良いのだ。
ただ、高設定の方がその資金の中で爆発してくれる可能性が高いというだけの話。
こんな状況の中で小役を数える時間があるくらいなら、明日の生活の事を考えて打つ方がよっぽど自分の為だ。
結果は変わらないのだから。
「少ない投資で下皿をいっぱいにしたい。」
そんなベタなことを考えながら、大事な大事な、本当に大事な1万円札をサンドに投入。
遅番で出勤予定のレア役君達も、全て早番で来てはくれないだろうか。
しかし本来ならば、大好きなら見返りなんて求めてはいけないのだ。
大好きなスロットに対し、何倍にもなって戻って来る事を願っている私は、人間としてまだまだ未熟なのだろう。
1ｋ。
5ｋ。。
10ｋ。。。
大事な大事な、本当に大事な1万円が瞬殺された。
朝一高確スタートでニンマリとしたものの、強チェリーを引けど、強チャンス目を引けど一向にボーナスに繋がらない。
両隣りは弱チェリーで当選しているというのに。
隣りのシマも、その隣りのシマもボーナスを着実に引いているというのに、私は朝から魔女の結界を3スルーしながら10ｋを失う。
隣りの芝生は青く見えるとはよく言ったものだ。
実際青いのだが。
それにしても…なぜいつも両隣りが高設定挙動になる…
オセロのように、私の台も高設定へとめくれてくれないだろうか。
いや、違う。
もっと自らが選んだ台と向き合わないから、台も心を開いてくれないのだ。
愛情を、限りない愛情をこの台に。
余裕がない時こそ…。
そんな愛情が通じたのか、11ｋ目でっ…
と、現実はそんなに甘いものではない。
愛情注いだぐらいで展開が変わるなら、食費の事でこんなに悩むことなどない。
11ｋ目。
15ｋ目。。
20ｋ目。。。
台履歴が上にあるのは、涙がこぼれない為だったんだね。
軍資金は尽きた。
しかしながら、あと2ｋあれば設定変更後の天井である600回転に届く。
設定変更していればの話だが…。
光熱費として残してあった2ｋをATMへ下ろしにいく。
A(あとは)
T(天井)
M(まっしぐら)
ATMの神様お願いします。
追い込まれているが故に、正常な思考はショート寸前。
これで天井が発動しなかったら、餓死だ。
食べる物を失う。
そうなったら日雇い…。
されど日雇い…。
日雇いがしたいです！
…いや、そんな弱い気持ちじゃだめだ。
とにかく天井発動を！！
たのむっ！！
598回転。
599回転。。
600回転。。。
…マギカRUSH………突入…………。
うぉっーーーーーーーー！！！
周りからどんな目で見られてもいい。
心のままにガッツポーズをする。
これで仮に何も起きずに負けたとしても、この喜びは大勝ちにも勝るものだ。
本当に良かった。
現時点で22ｋの投資。
この気持ちをリアルに読者様に伝えるならば、落とした財布が近くの交番に届けられていたような安堵感だ。
そしてこの天井発動を皮切りに、マギカクエストで3桁上乗せし、さらにワルプルギスの夜で4桁上乗せし、その直後に中段チェリーでも引けたらどれだけ幸せだろうか、などと言う妄想にうつつを抜かしながら、マギカRUSHを綺麗に走り抜ける。
お花畑RUSHに突入しそうになった。
なんなら三途の川もバタフライで泳ぎきってしまいそうだ。
さぁどうする？
下皿はわずか。
これはもちろん運の悪さもあるだろうが、よくある事だ。
言わば日常だ。
多くを期待し、求めすぎる自分自身に非があるのだ。
人生で奇跡を起こせるカードが仮に3枚あるとしたら、間違いなくここで使うだろう。
しかしながら、そんなものは当然ない。
いや…。
無いと決めつけるのは如何なるものか。
あると信じて、更にそれを今使わせて下さいと心の中で唱える。
すると…すっかり諦めかけていた下皿のメダルで魔女の結界に突入し、それが見事マギカRUSHへ！
ミラクルヒグラシに改名する日も近いかも知れない。
このマギカRUSHが本当のラストチャンス。
ギブミーアチャンス、最後にかけてみたいんだ。
サムシングエルスの歌がこれほど心に響く日はない。
結果的に何のドラマもなく駆け抜ける。
何度も言うが、これが普通なのだ。
奇跡なんてないのだ。
そして、私の台がノーボーナスの最中、隣の台はボーナス11回。
その台に座っていたら今頃。。。
そう思うのもスロットの楽しみ方の一つだ。
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