[1]初任給を全部おろして…打つ! [2017/5/26(金)] |
こんにちは、ヒグラシです!
前回の記事から、もう2週間が経つんですね…
あっという間という一言以外出てきません。。
そして、たくさんのコメントをいただき本当にありがとうございました!
皆様のコメントだけがモチベーションと言っても過言ではないです!
一字一句、句読点まで繰り返し読ませて頂きました。
名前まで書いてくれている人もいたりで、距離が少し近付いた気がして嬉しかったです!
最低評価の方からのコメントも票数の数だけありましたが、そこにすら愛を感じました。
えっ、鬱陶しい…?
…今後とも宜しくお願い致します!
という事で、今回の記事は前回からちょっとだけ進んだ、2007年の4月からの新社会人生活と、その初任給をどのように有意義な使い方(?)をしたのかを、まるでリアルタイムのように綴っていきますね!
では!
『初任給を全部おろして…打つ!』
前回の続き。
《彼女にありのまま伝えよう、これで愛想を尽かされるくらいなら…》
ホールを出るなり本屋に足を向けようとすると、すでにそこには彼女の姿があった。
『すぐに終わると思ってここで待ってました。』
なぜそんな笑顔を見せるのか。
『結局思ったより爆発しなくて、ちょい勝ちだったよー。』
ありのままに伝えて愛想を尽かされる位なら、嘘を通しきる方がよっぽど賢明だ。
嘘も方便を座右の銘に申請したい。
すると彼女から、
『ただ、やっぱりデート前にスロットをするのは今後はやめて下さいね。』
そうだった…
彼女からしたら、勝ち負けは関係ないのだ。
そもそも、行った事を嘘つくスキルを身につける必要があったのだ。
そして何より、彼女がそう言うのも当然だ。
何一つ文句のないほど彼女の言葉は当然なはずなのに…
それをホルモンの如くなかなか飲み込めない自分がいた。
『もちろんだよ!』
しかしながら、少しの間も無くスマートにこのセリフを言えてしまう、その器用さが他に活きていない事が悲しい。
『初任給が入ったら、高級寿司をご馳走するから楽しみにしててね! クレープもその時に!』
と、高確中の弱チェのようなさりげなさで、この日の危機を回避したのであった。
2007年4月2日。
慣れないスーツを着て入社式に向かう。
本社に着くなり、そこには既に100人を越える新入社員達が列を作り並んでいるではないか。
これがスロット店だとしたなら、よっぽどの優良店だ。
入り口で順番に渡されているのも、整理券ではなく名札だ。
自ら選んだレールのはずなのに、ここにいる事に違和感を感じてならない。
出来ることならスロット、もしくはスロットに関わる仕事で生計を立てたかった。
しかしながら、色々な考えが回りに回った結果、八百屋系のスーパーに勤めることになったのだ。
いっその事、夢であってはくれないだろうか。
出目以外の違和感の先に、いつだってボーナスは絡んでいないのだから。
そんな事を考えている内に、あっという間に入社式は始まる。
そして部長の挨拶が始まる。
貫禄という言葉に実写版があるのなら、まさにそれだ。
話も、リプ連の様な鮮やかさで運び、合間合間に中段チェリーで核心をついてくる。
そしてこのラオウ…ではなく部長が何度も言っていたのが、『何の為に働くのか。(貴様らっ)』という言葉だ。
なるほど…
スロットをする為に働くのだった。
大事なことを忘れかけていた。
スロットをする為に会社に貢献し、向上心を持って日々全力で働こう。
スロットの為に…
〜1か月後〜
『いらっしゃいませぇー! 安いよ安いよー! 見てみて触って買ってみてー!』
はぁ。。
なんて過酷な労働なのか。
心ここに非ずなのか、毎日が日雇いのようだ。
朝5時に起きて、6時に会社に着き、そこから夜の19時までフル稼働だ。
朝一のトラックからの野菜やら果物やらの荷降ろしの作業は時間にも追われ、上司からも急かされ、辛すぎて3日で辞表を出そうかと思うくらいの内容だった。
玉ねぎの箱が一箱20キロってどうなってるんだ。
腐ったカボチャ臭すぎるだろ。
ホクト舞茸て…。
そんな文句を吐きながらも、一ヶ月間なんとか頑張れたのは、部長の言葉が結果響いていたからだ。
スロットの為に働くと決めたからには、多少の辛さは我慢が必要なのだ。
そして、その我慢を重ねたお金でやるスロットが最高に楽しい事も知っていたから。
もうすぐ給料日、それまでの辛抱だ…
〜1週間後〜
ようやく給料日がきた。
どれだけこの日を待ちわびただろうか。
しかも仕事も休み…
自然と涙が…うぅ……
辛かった生活と仕事と、スロットがやりたくてもお金がなかった昨日までの自分にバイバイ。
今日は朝から、学生時代に何度も通いつめたあの店に行く。
そして、『秘宝伝』を何のプレッシャーも感じる事なく、心のままに打つと決めているのだ。
銀行で全財産を降ろし、ホールへ向かう。
開店30分前に並び始めるも、既に20人近く並んでいる。
何の根拠もなしに朝からよくも並ぶなー。
そんな事を考えるものの、一番根拠なしに並んでいるのはきっと自分なのだろう。
この店に通いつめた理由としては、よく爆発してる台を見る、なんとなく落ち着く、女性店員とよく目が合う。
ただそれだけの事だ。
今日はその女性店員に『秘宝伝』で大爆発させて、ドル箱や下皿にメダルを山盛りにする男らしい姿を見せることも、ことごとく打ちのめされながらもサンドに諭吉を与え続けるワイルドな姿を見せる事も、どちらでも出来てしまうのだ。
言わば、女性店員には「惚れる」という選択肢しかないのだ。。。
いざ開店!
次のページへ
【 メシウマだよ!全員集合! 】 メニューへ