[8]韓国トラベル -後編- [2014/5/31(土)] |
なんだこれは?
なんなんだ!
1/2が9連続も続くなんてありなのか?
その前だって赤の比率が高かったのに・・・
本当に信じられん!
っていうか・・・もう2万しか残ってないぞ。
やっちまった・・・
俺はひとまずポーカーに行った先輩の様子を見に行った。
もし先輩が勝っているなら、旅行の小遣いだけでも金を借りておこうと思ったのだ。
すでに自分の勝負は諦めていた。
もう捲ることなど不可能な金額だ。
ちなみに先輩は大阪出身で、このカジノに来るのは2回目らしい。
俺は先輩を見つけ話しかけた。
俺 「どんなんすか?」
先輩 「ここバカラしかないんよ。 テキサスポーカーしたいのに! ハバタケくんは何やってんの?」
俺 「ルーレットしてるけど、さっぱりなんですよ。」
俺は今までの事を説明した。
すると・・・
先輩 「ハバタケくん、そりゃやり方が逆やで。 ルーレットは続いてる色に賭けていくんよ。 あれは同色10連とか当たり前に出るんで。」
俺 「え? そうなんですか・・・」
俺はルーレットに戻った。
そしてゲームをせずに、スコアボードを見ながらしばらく考えていた。
結局さっきの赤は13連続まで伸び、スコアボードには14対1の異様な履歴。
その前の履歴を含めれば、20対2にもなる大きな偏りだ。
しかし統計はほぼ1対1の表示・・・。
ここで俺は突然目が覚めた。
開き直りも後押ししてか、ナチュラルハイにも似た感覚でバチンと目が覚めたのだ。
「確率は収束する」
この考えがそもそもの間違いだ。
スコアボードだけを見て、「偏ってる」と決めつけていた。
それが違う。
何万何千と投球した時、13連チャンなんてのはとても小さな事象でしかない。
もっと巨視的な目で見なければダメだ。
「収束する」んじゃなくて、「収束していく」んだ。
俺はその大きな経過の途中に賭けているに過ぎない。
考えてもみろ。
赤、黒、赤、黒、なんて交互に出るか。
そっちの方がミラクルだ。
確率の収束とか、大数の法則とか、全ての基本概念を捨てろ。
一時的なギャンブルに、客観的な理論を当てはめてはダメだ。
ルーレットは完全独立抽選。
独立事象は前回の結果に影響されない。
だから信じられない連続を発生させる。
俺がするべきことは、その信じられない連続に金をぶちこむことなんだ!
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