[3]韓国トラベル -後編- [2014/5/31(土)] |
次は12万ウォンになる。
12万とかいうとインパクトがあるが、実質約1万7千円だ。
ただ・・・
見たところ今まで10万ウォンを越えて賭けている客がいない。
ミニマムベットがあるということは、マックスベットもあるということだ。
10万ウォンは大丈夫なのか?
っていうか、賭けれないと取り戻せない。
外国人しか入れないくらいだから、リミットも高めに設定されてると思うのだが・・・。
今あるチップがちょうど12万ウォンくらいだったので、俺は全て黒に置いた。
その時周りにいた客から注目を浴びてしまい、ざわざわ…みたいな雰囲気になる。
やはり10万越えは珍しかったのか。
そして気になるディーラーは・・・
何も言ってこない。
どうやらリミットではないようだ。
いいぞ、勝負だ。
今は赤に偏りすぎている。
もう黒が出なけりゃおかしい。
次は絶対黒が来る。
それに、いくら倍賭けは負けないといっても、せめて3回目くらいでは当たってほしい。
ここで当たってくれないとまた両替になるし、大金を賭けて注目されるのも好きじゃない。
ここはきっちりと取っておきたいところだ。
小さな山場を迎え、俺は若干緊張していた。
するとその時・・・
「男の子ですねえ…」
突然左から声が聞こえた。
しかも日本語だ。
俺はびっくりして振り向いた。
するとそこには、眼鏡をかけた紳士的なおじさんが俺を見ながらニコニコしていた。
50代半ばくらいの人だ。
気づかなかった。
隣の客は日本人だったのか。
「いやぁ、取り戻したいですからね!」
俺は笑顔で答えた。
その人はとてもおっとりした感じの人で、隣には友人らしき日本人の男性もいた。
仕事で韓国に来ているらしい。
ただ、その二人はただならぬ関係のようなのだ。
禁断の愛というか、その世界に生きる属性の人達だったのである。
50代の男同士が、カジノでイチャイチャしている。
しかも俺の隣で。
ホテルに帰ってからすればいいのに・・・。
まあいい。 そんなことよりルーレットだ。
第3投目が弾かれた。
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