[3]韓国トラベル -前編- [2014/5/30(金)] |
半年後の11月15日。
俺は韓国へ向けて飛び立った。
1時間半の空の旅だ。
初めて乗った飛行機に俺は戸惑った。
飛行機のハネって、あんなにも揺れるものなのか。
窓から機体のハネが見えていたのだが、ずっと小刻みに激しく揺れているのだ。
俺はずっとそれが気になり、「あれは深刻な不具合なのでは・・・」と考え続けていた。
さらに、エンジンに鳥が飛び込む「バードストライク」という事故も思い出してしまい、不安と妄想でヘトヘトになった。
やはり俺に飛行機は向いていない。
ソウルの空港でも驚かされたことがある。
空港を出る為にハンコを押してもらうゲートがあるのだが、その係の対応だ。
カウンターにいた30歳くらいの男性にパスポートを渡したのだが、バンバンッと叩くようにハンコを押され、ポイッとゴミのように投げ返されてしまったのだ。
カウンターは20p程度の幅しかなかったので、投げ返された勢いでパスポートは下に落ちてしまった。
なんという行為なのだ・・・。
いくら敵視しているとはいえ、信じられない対応だ。
しかも、空港とは公的機関じゃないか・・・。
その時はたまたま俺の受付をした男性が特別なんだとも思ったが、そうではない。
隣のゲートを通過した後輩も全く同じ対応をされていたのだ。
その後輩はまだ若く気性が荒かったので、「おどりゃあボケーッ!」みたいなセリフを叫んでいた。
社長の通過はどんなものだったのかと気になって聞いてみると、「俺も同じだよ。 いつもあんなもんだよ」と気にもしてない様子。
うーむ・・・いつもああなのか・・・
その後、ゲートを出ると案内役のおばさんが現れ、ホテル行きのバスに乗ることになった。
なんでもこのおばさん、47都道府県全ての方便が話せるらしく、日本人より日本語を知悉してる韓国人らしい。
実際話してみると確かに凄かった。
まるで日本人と話しているようなのだ。
慣用句すら普通に使いこなしている。
慣用句は比喩的な表現なので、日本語でもかなりの経験値が必要だ。
「腕がなる」「顔が利く」など、それ単体での解釈だと会話が成り立たない。
外国人からすれば混乱しやすい表現なのに、全くたいしたおばちゃんだ。
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