めんどくさいことになったと思いつつ、俺は語気を強めて真顔で答えた。
「いやいや、やらんわそんなこと!」
すると男は、俺の言葉など聞いてもないように話し始めた。
男 「ワイ、ここらでゴト捕まえる仕事しとんよ。 ちょっと外に出てや。 兄さんくらい出しとるのは調べることになっとるから。」
俺 「は?」
俺はきょとんとした。
調べることになってる???
こいつ、誰かに雇われているのか・・・?
まさかここの店長が・・・
いや、店長は俺がスタンプサービスで6を打っていることを知っている。
疑う理由がない。
こいつまさか・・・
俺からカツアゲする気なんじゃないのか?
いや絶対そうだ!
ゴトの因縁吹っ掛けて、その証拠が出ようと出まいと、最終的に俺にコインを換金させるのが目的なんだ!
だとすると、きっと仲間もいる。
ここは弱気を見せたらダメだ。
俺 「おたく、警察じゃないよな。 そんなことされる理由ないで。 気に食わんのなら警察呼べばえーよ。」
俺は真顔で言った。
男 「いやいや。 出てくれんと警察より怖い人呼ぶ事になってしまうんよ。」
俺 「・・・・・・・」
警察よりコワイ人だと・・・
こいつ、あっち系の人間なのか・・・?
いや、それは考えにくい。
パチンコ屋で客からカツアゲする本職なんて今時いない。
それにゴトを捕まえる仕事なんてのも聞いたことがない。
ハッタリだ!
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