[1]気まぐれ女神は縦ロール [2013/9/27(金)] |
俺は未だお目にかかった事はないのだが、トイレには女神さまがいる…らしい。
いつも女神さまに見られているのだろうか…。
そもそも、古くからこの国では身の回り至る所に神さまがいたのだ。
だとすれば、そう……ホールにも女神さまがいる筈である。
いや、ホールにいるコーヒーレディがまるで女神さまのように美しいと言っているのではない。
いやいや、俺がかつて通っていたホールに三人ほどいたコーヒーレディの中の一人の事ではない。
縦ロールにした黒髪でミニスカートを履き、黒いニーハイソックスで店内を闊歩するあのコーヒーレディの事を言っているのではない。
だがしかし…
彼女が「お待たせしました〜」とコーヒーを持ってきてくれた瞬間に告知ランプが点灯したというのは紛れもない事実である。
精査に精査を重ね、この事象を精緻に分析した結果、彼女が女神さまであるのは間違いないという結論を俺の頭脳は導き出したのだ。
やはり、ホールの女神さまは存在したのだ。
その女神さまの正体…いや、そうではない。
女神さまの世を忍ぶ仮の姿。
それが、あの縦ロールのコーヒーレディなのだ。
マイハニー縦ロール。 マイアフロディーテ。
パチスロを辞めた俺がまたノコノコとホールへ出向くのも無節操と言わざるを得ないが、まあ仕方あるまい。
だが、辞める一因であった眼精疲労が再発する可能性は高い。
今後はホールへ行くのは週に1回と決めたのだ。
週に1回だけである。
月に4回しか打たない。
だったら好きな機種を打ちたい。
かつて、高設定台狙いで勝ちまくっていた頃は、それはもう好きな機種などまるで打てなかった。
しかし一度は辞めたのだ。
今後は好きな機種を打ってパチスロを楽しむのだ。
好きな機種ではなくとも高設定を打てば楽しめるだろうが、ひたすら勝ちを求める打ち方はもうしたくない。
勝たなくてはいけないという強迫観念に苛まれ、常に背中に何かを突きつけられたまま打つのはもういい。
そこから解放されたかった、という事も辞める理由のひとつだったのだ。
しかし、好きな機種ばかりを打っていては負ける可能性が高い。
もちろん今後は負けようが構わないのだが、勝てた方が嬉しい。
だが好きな機種に高設定が入っているとも限らない。
そこで、だ。
他力本願。
阿弥陀さまではなく女神さまの御慈悲にすがるのだ。
事実、コーヒーレディのハニーロールが俺にボーナスをもたらしてくれたではないか。
イケる。
この信心を強く持ち続ければ、きっと女神さまは俺を救ってくださる。
次のページへ
【 そこはダイキチ大吉三昧 】 メニューへ