[3]ビタのパチスロ昔話〜色々編(パチンコ多め)〜 [ 2019/7/24 ] |
【第3話 : 出禁なりかけ物語】
当時、私のテリトリー内で最も優良店だったP店での事です。
休日には、ほぼ毎回朝イチから訪れていました。
P店が優良店と言うのは周知の事実。
休日となると、多くの人が朝から並んでいました。
この頃の私は、羽根モノのクギ読みにはかなり自信がありました。
「羽根モノを打てば必勝!」な程にです。
勝つ為には、朝イチから羽根モノに向かうのが正しい立ち回りなのでしょう。
しかし、この時期には私を虜にしたセブン機がパーラーを席巻していたのです。
その名は『エキサイトジャック2』。
理由はやはり連チャン性。
こちらも保留玉連チャン機です。
そして、攻略法も存在していたのですね。
そんな理由から、羽根モノには朝イチから向かわず『エキサイトジャック2』のシマに向かっていました。
まず、攻略法を紹介する前にこちらの機種の連チャンシステムを紹介します。
大当たり中(最終16R時)に保留玉を書き換えるタイプの機種です。
1/11の確率で抽選を行うのですが、当選すると保留玉の2・3・4個目全てが大当たりに書き換えられるのです。
即ち、書き換え抽選に当選すれば保留玉4連チャンが確定。
さらに、その書き換え抽選に当選すれば、残りの1つ目の保留玉も1/14の確率で大当たりに書き換えられます。
そうなれば保留玉5連チャンが確定。
そしてこの機種のスゴイ所は、書き換えられた後の大当たり中でも再度同じ確率で書き換え抽選を全ての当たり毎に行っている事です。
新要件のセブン機ですので、アタッカーの解放のみで出玉を増やすタイプ。
それでも、1回の大当たりで2000個強の出玉がありますので、破壊力はかなりのモノでした。
攻略法というのは、大当たり毎の書き換え抽選確率をUPさせるモノ。
普通に打てば、書き換え抽選の確率は通常通り1/11なのですが、ある手順を踏むと抽選確率がUPするのです。
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【手順】
1.自力で大当たりさせる。
2.15R目までは普通に打つ
3.最終16R目は打つのを止める
4.16R目のランプ点滅数をカウントしアタッカーが閉じる直前に玉を1個のみ入賞させる(ランプ点滅46回(だった様な…)=30秒 30秒でアタッカー閉)
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この攻略法のキモとなるのが「4.」の項目。
最終16R目にエラーを発生させる事で、2倍UPの1/5.5で書き換え抽選を受けられる様になるのです。
エラーを発生させるダケで良いですので、本当は16R目に玉を入れる必要はありません。
玉を一つも入れなければ自動的にエラーが掛るのですから。
でも、それだと毎回店員を呼び盤面を開けてエラーを解除して貰わなければなりません。
となると、怪しまれますよね。
その対策として、アタッカーが閉じる直前に玉を入れてエラーを解除してやるのです。
(アタッカー入賞からセンサーが感知するまでにタイムラグが有る為)
出玉は削られてしまいますが、当選時の恩恵はかなり大きいですよね。
話を戻しまして。
休日のこの日は朝からP店へ。
やはり多くの人が並んでいます。
当時は入場抽選なんてありませんでしたから並んだ順に入場します。
と言いますか、順番通りに入場するなんて人は一人もいませんでした。
開店と同時に人がなだれ込むのです。
それだと、人が多ければ多い程混乱するのでは?と思われるでしょう。
ですが、P店ではそんな事はありませんでした。
その理由は、打つ機種によって入場する入口が分かれていたからです。
羽根モノは東の入り口。
デジパチは西&北の入り口。
スロットは南の入り口等ですね。
P店は各々の入り口に店員が立っており、午前10時の開店5分前には入場を許可してくれました。
午前10時までの5分間で打つ台を見定める(クギを読む)のですね。
打つ台が決まればそのまま待機。
午前10時を告げる音楽が流れると遊技可能となります。
私も5分前に入場しクギを見始めました。
見始めると言っても、セブン機のクギは読めません。
読んでいる“フリ”をしているダケでした(笑)。
すると、一人の女性が声を掛けてくれました。
「ビタ、この台打ち!!」と。
その女性とは私の伯母。
この伯母は、セブン機のクギ読みはカンペキ。
羽根モノのクギを読ませてもカンペキでした。
専業主婦でしたので、ほぼ毎日朝からP店に訪れていた伯母。
休日には夫婦揃ってなんて事も多々ありました。
さらに伯母は典型的な“大阪のおばちゃん”。
それも、かなり強烈な方の。
そんな理由から、P店ではボス的な存在でした。
伯母が私に声を掛けてきた理由は、その台のクギが“アキ”だったからです。
伯母は自分の台を確保した後私を見掛けたらしく、私の為にクギが“アキ”の台を探してくれていたのです。
偶然にも伯母の隣。
共に打ち始めました。
私は伯母に攻略法を教えませんでした。
いくら強烈な方の“大阪のおばちゃん”とは言え、攻略法を使用しているとなると店も黙ってはいないでしょう。
攻略法を使用した事がキッカケでトラブルになり、伯母が出禁にでもなれば私の責任です。
というのは建前で、本当は「たぶんゴチャゴチャ言っても理解出来へんやろな(笑)」です。
程なくして私が大当たり。
早速攻略法を使用するもハズレ。
まぁ、そう簡単には当たりません。
当時のP店はラッキーナンバー制。
ラッキーナンバー制とは、特定図柄で大当たりしない限りは1回交換しなければならない制度です。
当時は各台にドル箱なんて予め用意はされていません。
大当たりすれば呼び出しランプを押して店員を呼び、ドル箱を持ってきた店員はラッキーナンバーか否かを確認するのです。
図柄がラッキーナンバーであれば頭上に札を挿し、持ち球遊技が可能となります。
私の最初の当たりは非ラッキーナンバー。
出玉を交換し、再チャレンジ。
伯母が見立てたクギですので、めちゃめちゃ回ります。
私に次の大当たりが訪れた時に、事は起こりました。
最終16R目に玉が一つも入らなかったのです。
この様な事は稀にあります。
ランプでタイミングを計っていますので、タイミングを間違えたりやズレたりする事はありませんが、クギがある以上確率はゼロではありません。
エラー音は鳴っていますが、抽選確率はUPされていますので成功と言えば成功。
ただ、店員には怪しまれます。
私はコールボタンを押し店員を呼びました。
店員は盤面を開け、アタッカーに玉を入れエラーを解除。
何も無かった様に去って行く店員。
保留2でリーチが掛る私の台。
ちょ〜ゲキアツです。
このリーチが大当たり。
即ち、4連チャンがほぼ確定。
“ほぼ”と言うのはごくごく稀に自力があるからです。
この時は無事4連チャンを達成。
しかも、その4連チャン中にラッキーナンバーでの大当たりがありましたので、持ち球遊技も可能に。
するとその直後、主任と呼ばれる店員に呼ばれました。
私は「ヤバッ。 やっぱさっきのエラーで事務所?」と思いましたが、主任は私を店内のカウンター横に連れて行き、こう言いました。
主任 「さっきエラー鳴ってたやろ?」
私 「はい。」
主任 「なんかしたんか?」
私 「玉が(アタッカーに)入りませんでした。」
主任 「はぁ!? そんなんある訳ないやろ。」
私 「僕がラウンド数勘違いしてて、終わったと思って手を放してたからです。」
主任 「………。」
ラウンド数を勘違いしていたなんてウソです。
店員に問い詰められた時用に用意していた言い訳です。
2度目は使えませんが……(笑)。
主任 「まぁ、え〜わ。 お前、今日はもう帰れ。」
私 「えぇ〜、なんでですか?」
主任 「今日の出た分は交換してえ〜から。」
私 「だから、なんでですか?」
主任 「それと、お前ウチの店出入り禁止や。」
私 「えぇ〜!?」
実はこちらの主任。
私とは顔見知りです。
特別仲が良い訳ではありませんが、開店待ち時に入口で主任が立っていれば「今日はえ〜天気ですね〜」 「そ〜やな〜」程度ですが会話を交わす仲です。
すると主任が私の耳元で。
主任 「1〜2か月もすればほとぼりが冷めるから。 そしたら来てえ〜から。」
と囁きます。
私 「………。」
主任 「若い衆(若い店員)の手前なんや。」
私 「……分かりました。」
しぶしぶ納得した私は台に戻り、出玉を交換しようと上皿の玉を流し始めました。
それを見た伯母が私に声を掛けてきました。
伯母 「なんや、用事でも出来たんか?」
私 「イヤ、そうじゃないケド。」
伯母 「??? じゃ、なんで交換するんや?」
私は、主任との出来事を話ました。
すると、伯母は「なぁにぃぃ〜」と激怒。
「ちょっと待っとけ!」と私に告げ、ドコかへ行ってしまいました。
暫くして戻ってきた伯母は私にこう告げました。
伯母 「主任と話つけたったから、そのまま打ってもえ〜みたいやで。」
私 「えっ!?」
伯母 「なぁ!!」
と、振り向くと主任と若い衆と呼ばれていた店員が立っていて苦笑い。
でもまぁ、大方の予想は付いていました。
伯母が話をつけに行ったのだろうと。
話をつけるというよりは、ゴリ押しに行ったのだろうと。
さすが、強烈な方の“大阪のおばちゃん”です(笑)。
しかしこの出来事により、以降私はP店で攻略法と呼ばれるモノを一切使う事はしませんでした。
優良店でしたので、出禁になるリスクが大きかったですし、何より主任の顔を立てたかったのです。
攻略法はP店以外の店で試そうと誓いました(笑)。
以上、出禁になりかけたケド、強烈な伯母のおかげでならなかったお話でした。
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