さて。 50回目の三七サイドの<業界コラム>。 毎度おなじみのご挨拶でご機嫌を伺います。 皆様、いかがお過ごしでしょうか? 春川亭三七です。 油断していたら、一気にやってきやがりましたねぇ〜・・・。 冬ってもんが…。 お正月までは過ごしやすいもんでしたよ、ホントに。 わたくし家で猫飼っているんですがね。 その猫がまぁ、あれなんですよ・・・。 可愛いんですよ。 ん?聞いてない? いい年した結婚もしてないおっさんの愛猫トークなんて、聞きたくないって? でしょうねぇ…。 わたしも「別に…」ですもん。 っと、ごめんなさいね。 猫自慢したかったわけじゃなくてですな。 うちの子、寒いと吐いちゃったりするんですね。 基本、こたつの傍でぬくぬく寝ているくせに、寒いと吐いちゃうんですね。 デリケートな子なんです。 で、まぁ12月なんかは余裕だったんですよ。 「は?全然私元気ですけど?」位のテンションだったんですけどね。 1月入ってからというもの、お留守番から帰ってきたらげーげーして・・・。 みたいなことがあってね。 いや、ホント寒くなってきたんだなぁって。 日本海側の人からしたら、「は?今更何を…。」って話でしょうが、東京はこれからが本番でしょうな。 去年は2月にインフルエンザかかったりしましたから、ホント気を付けていかないといけないなぁと。 と、まぁね。 業界の方に目を向けてみると、これまたしっかり「冬の時代」でしてね。 業界に関して言えば、うちの猫の為に「暖房を弱でつけて出かける」とか、インフルエンザの為の予防接種みたいに処方せんや予防薬が「ない」状況です、現状では。 いや、まぁ、ホントに。 何だかんだ話題の最新台がぽこぽこ出てきてはいますが、諸々の販売状況がよろしくない状況なんですな。 現在の状況も踏まえて、検証してみましょう。 【モンハン狂竜の販売方法の苦情】 取り立ててギャーギャー騒ぐつもりもないが、先週の花火にいさんの憂いは今年もどうやら継続しているようだ。 「モンスターハンター〜狂竜戦線〜」の販売方法に対して、全日遊連が要望書の提出をした。 内容的には、「1ボックス以上の導入はトップ導入」だの、「40台以上の購入でトップ導入」などの宣伝文句で販売を行なっていたとのことなのだ。 これについて販売元のフィールズからは、その要望書に対して今後の健全な販売方法の徹底について謝罪文が提出されたのだから、事実としてそんな販売方法がいまだ横行していたのだろう。 この結果としてだ。 フィールズが販売代行しているロデオから販売された「犬夜叉」及び「CRエヴァンゲリオン11今目覚めの時」の機歴まで見られていたのではないか、などの噂まで生まれてしまった。 これは、現状の状況下で全くイタダケない。 特に今は、ホールにとっても苦しいタイミングだ。 年末に行われた旧内規MAX機についての完全撤去が行われ、その穴埋めの機種を作らないといけない。 さらに言えばだ。 元々この手の販売方法については、現場での運用の在り方にまで影響を及ぼすことから、2009年にはその販売方法について、全日遊連・日遊協・日電協・日工組の4組合にて販売方法の健全化を名目に合意文書まで発した。 しかし、その合意内容についても反してしまっている。 大事だからもう一回言っておく。 本当にこれはイタダケない! 余談になるが、旧内規MAX機の撤去は概ね撤去が完了しているというのが現状だ。 要は、メーカーの下取り価格についてひと悶着もふた悶着もあった中、ホール側は完全撤去のお達しに対して筋を通した格好だ。 しかし、販売側はやりたいようにやっている。 そういう状況が横行してしまうと、「ご指導」の矛先を簡単に向けることが可能になってしまうのだ。 ホールの現実的な痛み(=お金)というのももちろんあるが、こういう販売方法が横行する結果、それが足かせになり、まともな営業活動をしているところまで白い目で見られることになる。 実際にこういう問題が起きた時に、「フィールズだからなぁ・・・。(推して知るべしだな)」と思う方は少ない。 こういうことが起きた場合、「やっぱり業界っておかしいんだ!」と思われるのが常なのだ。 それがまかり通っている業界であることが異常なのだ。 だから結果的には、ゴリ押しな販売方法ではない、真っ当な販売方法を取った方が痛い目に遭う(=売れない)というのは、どうにも腑に落ちないところではあるが、それが現実だ。 ぱちんこについては、まだ「1/320・65%」というものの認知がこれからだが、回胴については置かれている現状を見れば、評価が厳しいのは目に見えている・・・。 【エウレカセブンAOの販売台数の少なさは異常か?普通か?】 サブ基板管理による出玉の設計が出来なくなって以降、これまで相応のキラーコンテンツと言われるものが販売されてきた。 ざっくり言えば・・・。 「まどマギ2」→「北斗修羅」→「バジリスク3」の、大型版権かつ前作が人気で市場にて好評価を受けた3機種である。 この3機種、おそらく買う側のホールも「これならば稼働も確保できるだろう」と期待して導入したホールも多いことだろう。 しかし蓋を開けてみれば、稼働の方はなかなかに苦しい。 先週の花火にいさんのコラムでも稼働貢献に名が挙がることはなかったし、二見氏の連載でも「北斗修羅の状況の悪さ」は2016のまとめで伝えられた。 買う側からして、期待通りの動きをしてもらえなかった結果、「メイン管理の5号機」というものに期待をしてもらえない状況になってしまった。 そもそもこの上記3機種、企画通りには売れていない。 どれも下方修正している。 それでも稼働の確保が難しいのが、今いるスロットの立ち位置だ。 これら3機種の合間にも、「シェイクV」のように相応に評価を得た機種の販売もあったが、シェイクVに限らず企画は下方修正だ。 増産の話を聞いたのは、「ハイライツエンターテインメント」の「シスタークエスト」くらいだ。 しかし今回のシスクエ、そもそもが企画2,000台。 要は、もともとのハードルが低ければ飛び越えられる環境にはあるようだが、昔ほどネームバリューだけで稼働を確保できる環境下にはないのだ。 話を戻して「エウレカセブンAO」。 こちらも「エウレカセブン」〜「エウレカセブン2」の流れを汲んでの3作目とあらば、もう少し売れてしかるべきであったのであろうが、結果的に「20,000台」しか導入されなかった。 そしてホールでも、現状稼働しても許される旧内規スロットの中において、新内規のボックスでの導入などはなかなか見受けられず、ホールによってはバラエティに1〜2台というようなところも見受けられた。 正直、ショックである。 エウレカの実績があれば、ボックスでの導入に対してハードルは低そうなものであるが、実際にはそうではなかった。 サミーという会社の規模を考えれば、コンプライアンス重視の姿勢は当たり前に想像できるので、当たり前にゴリゴリの「トップ導入推し」での購買方法は行なっていないだろう。 であれば、ホール側の資金事情もあろうと思うが、それでも「稼働を確保するための機械のチカラ」を見られるようになったのだろうと推察している。 ということは、現時点において、「エウレカでは稼働は取れない」と判断されたということなのだ。 現時点で結論付けるのはいささか性急なような気もするが、ホールの「購入台をきちんと選ぶ」という姿勢が少しずつでも出来てきたのかもしれない。 ホール各々の好きなタイプの台で埋まるということであれば、今回のエウレカの販売台数の少なさは『正常』であると結論付けたい。 【ホールは当たり前のものとして、買う努力を】 もちろん、人気機種の後継機が売れないという現状について、自身が身を置いている環境を考えても寂しいし、悲しい。 しかし、この状況下において、ホールが購入を「選ぶ」という行為が「機歴」や「抱き合わせ」に左右されない環境に向かう足がかりになるのであれば、それはそれで業界にとっては「健全化」だろう。 サブタイトルにつけた「買う努力」というのは、選ぶ努力という意味だ。 地域一番店が導入の速さを売りにしていればいいという時代は終わったのだ。 むしろ、周りの使われ方を確認してからでも、客をつけるという意味では、絶対に遅くない。 ・・・と個人的には思っている。 エンドユーザーが期待できるような努力をホールができれば、なんだかんだ言いながらもこの業界は生き残っていけるような気がしている。 IR推進法が出来て、メーカーの作るための足かせは今まで以上に重くなるはずだ。 そういう意味では、ホールが握っている「業界復興」のカギは、エンドユーザーの心を掴む運用にかかっているかもしれない。 【終わりに】 わたしは、メーカーの味方でもなければ、ホールの味方でもない。 ただ、業界が好きなだけの業界従事者です。 なので、正直願望のようなものです。 「こうなればいいな」と。 今、本当に業界的には活気がないんです。 ほんと、寂しいんですよ。 言われ方なんてなんでもいいのです。 「娯楽」だろうが、「ギャンブル」だろうが。 カタチは変わっても、この業界が以前のような元気のある業界に戻ってほしいと思います。 って、なんかホントこんな締め方ばかり…。 希望を抱くのは簡単。 あとは、どうやって実現するか? これからも粛々と、いい方向に向かうよう頑張ってまいります! といったところでお時間です。 お目通しありがとうございました。 【 回胴小噺 】 メニューへ
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