17回目でございます。 春川亭三七です。 当サイト、機種別ページが徐々にリニューアルをしていっておりますね。 ページも見やすくなり、情報量においても、無料ホームページにしては豪華なコンテンツに生まれ変わってきたなぁというのが初見の感想でした。 特に、花火氏からのホールの生の情報や二見氏からの現場から見る攻略要素というのは、実に興味深いところであります。 ホールの生の声の変化や、解析情報が浸透してからの立ち回りの変化なんかを鑑みると、今後の攻略ページのあり方が変わってきて、実に面白いページになるのではないでしょうか? 実際、あたくしはエヴァ〜希望〜のページを見て、エヴァ打ってみたくなりましたもの。 「繁忙期の合間をぬってどこかでガツッと打ちに行きたいなぁ。」と思っております。 さて。 あたくしはあたくしの書ける内容でサイトを盛り上げないと!ということで。 今週は久しぶりに「メーカーやっちまった編」をお送りしようかと思います。 あたくしがまだ読者日記に投稿していた時代に、「やまない保留音」という記事を投稿したことがあります。 メーカーサービス課の苦労をお伝えした内容だったのですが、今回はマジでメーカーがやっちまって、しかも賠償問題にまで発展してしまったお噺。 しかし、その不具合は意外と何でもない話。 しかし、起こりうる話です。 製造メーカー側としては、肝に銘じておかなきゃいかんなと思うところではあります。 それでは、スタートです。 ユニバーサルエンタテインメントの一大事業は、言うまでもなく「パチスロ・ぱちんこの開発・販売」です。 そして、国内のアミューズメント事業にて財を築いた同社は、その開発能力を海外にまで展開することに成功し、ラスベガスにてユニバーサルエンタテインメントとしてのブランドを築くに至りました。 現在ではアメリカにとどまらず、他のカジノ解禁地域でもその名を轟かせ始めているところであります。 しかし、もちろんそこに至るには沢山のいばらの道があったわけで・・・。 社名一つにとっても、「ユニバーサル」→「アルゼ」→「ユニバーサルエンタテインメント」と変遷を繰り返しております。 たしか、「ユニバーサル」という社名が海外ですでに社名登録されていたから使えなかったのではなかったかと記憶しております。 当時の状況を考えてみても、日本国内からカジノにおいて海外展開するとなると、資産力もさることながら、相応の技術力もないと展開出来なかったのではないかと思います。 そんなユニバーサルさんの技術を持ってしても回避できなかった哀しい賠償問題のお噺・・・。 国内カジノ法案で騒がれている昨今。 「海外カジノ機」と「国内遊技機」の違いについてどれだけの方がご存じであろうか? 大雑把に分類すれば、それは「似て非なるもの」と表現できるだろう。 なぜならば、国内遊技機のインタラクティブ性は海外機にはないからだ。 コインを投入してからレバーを倒し、そしてボタンを押す。 それだけで「賭け」の結果が表示される。 日本のスロットマシーンが「遊技」と言われる所以(ゆえん)の一つが、このインタラクティブ性にあるわけだ。 リールを「自身」が介入して止める。 そして、その出目を楽しむというところに「海外機」との違いはある。 海外機で「右リール下段チェリー付き赤七」が止まったとしても、次ゲームにボーナスをそろえることは出来ないのである。 海外機の場合は、「賭け」の対象が1ゲームに集約されるから、所謂「Big Bonus」を引かなければ、そこまでの小役等は特に大きな意味をなさない。 あくまでもカジノにおけるスロットマシーンの獲物は「Big Bonus」である。 賭けの種類にもよるが、1ドルが100ドルにしかならないものもあれば、1ドルが1万ドル、10万ドル、100万ドルになるようなビッグドリームを一瞬でかなえてくれる機械もある。 海外機においては、出玉を得る「過程」を楽しむ機会はほぼないのだ。 あくまで、「賭けた」額に対しての「結果」のみを楽しむのが海外機の主たるところである。 そして、その「結果」を楽しむための「海外機」において、大きな事件が起きてしまった。 とある海外カジノのスロットマシーンコーナーにて、ある客がいくらかのお金を持ってスロットマシーンのレバーを押下した。 その結果表示される、愉悦の数字・・・ 7 7 7 である。 もし、チラッともぱちんこもパチスロもやったことがない人がいたとしても、3つ回っているリールの数字が1直線に並ぶのである。 それがなにを意味するのか分かるであろう。 「Yeah!! I got it!! OH! MY! GOODNESS!! Thanks god!!」 の勢いで大喜びする客。 これから払い出されるコインの量を心待ちにしている。 しかし・・・。 そのスロットマシーンはウンともスンとも言わない。 正面に揃う「7」。 しかし、「で?どうした?」と言わんばかりに鎮座しているだけのスロットマシーン。 一体全体どういうことだ? おかしいと思った客は、すぐにカジノ店員を呼ぶ。 「7が揃っているのに何もおきません」と。 店員からしても「おかしい」と思わざるを得ない。 店員自身も、揃っているリールを目の当たりにしているのだから。 コインがないのだろうか? 払い出し装置がおかしいのだろうか? システムの不具合だろうか? とにかく、思いつく可能性をひとつずつ確認した結果、ありえない初歩的なミスが発覚した。 中リールと右リールの配列が全く一緒なのである。 リール帯は左から順にファースト、セカンド、サードと呼ばれる。 中リールと右リールが全く同じ配列ということはつまり、リール帯の「張り間違え」という初歩的なミスが行われたまま、市場に納品されてしまったというわけだ。 結果的に、表示されている「7揃い」は内部的には「はずれ」なのである。 きちんとファースト、セカンド、サードとリール帯が張られていれば、それは7が揃うようにはなっていなかったのである。 しかし、「1,2,2」と張られたそのカジノ機は、あろうことかはずれ目に「7揃い」が選択されてしまったという単純にして最悪の不具合が発覚してしまった。 「かくかくしかじかこういうわけで・・・」と説明しても納得のいくわけもないお客。 そして、カジノ店員側も頭のすみでは「これはかわいそう」と思っての事だろう。 この事象は、そのまま店員→責任者→メーカーと連絡が入ることとなった。 「賭け」の結果として「7揃い」があったので、その7揃いの分はメーカーが補償し、お客にその「7揃い」で得られる対価を支払われることとなった。 そのマシーンが10万ドルになるマシーンだったのか、100万ドルになるマシーンだったのかは聞いていないが、少なくとも100ドルのマシーンではなかったそうだ。 なのでその後、その帯の張り間違いを起こした社員なり、外注がどうなったかは知る由もないし、怖くて聞いていない・・・。 なんていう、技術力云々以前のありえない不具合台が流出してしまったわけですね。 製造メーカーからしたら、こんな初歩的なミスはあり得ない!と言いたいところですが、「人間」がやることですから、100%ミスのないことなんてありえないのですね。 ただし、流出に至る前に止めるべき事象だという事は言えるでしょう。 あたくしの知りうる限り、ユニバーサルさんは本当に品質にうるさいメーカーだそうです。 不具合発覚→呼び出し→全数検査なんて当たり前のコンボだそうですよ。 まぁ、それくらい製造に責任もってやれ!ってことでしょうけども。 実際問題、国内でもこんな話を聞いたことがありますよ。 ドンちゃん7人の緑ドン。 おい!って話ですよ。 要は「左・中・右」のリールが「左・中・左」と張られていたわけです。 3連ドンちゃんが左にも右にもいるわけですよ。 何たる豪華な緑ドンでしょう。 って、今では笑い話でしょうけど、本当にリール帯の張り間違えなんて初歩中の初歩のミスです。 ユニバさんも大激怒だったようで、なんなら発注も取りやめてやろうかくらいの勢いだったそうです。 「大体、張った時点でわかるでしょう!? 左にも右にも『わかりやすい』絵柄が出てきたら!」 そら、そうなりますよ。 メーカーからしたら、チェックして、メーカーに納品する前に流出阻止をできて当たり前のお話です。 納品してしまった側の外注も平謝り。 もう二度と「発生」も「流出」もさせませんと。 その後はそういう不具合台を見たという話を聞いたことがないので、現時点では流出したことはないのでしょう。 今後、そんなネタになるような話もないよう徹底してほしいものです。 当時、この「帯張りミス」を聞いたときに口から洩れたのが「しかしまぁ・・・。 なんというか・・・。 あり得るか!?」でした。 左を右に貼ってしまうということもさることながら、素人でもない作業者が「ドンちゃんの並びが『H』になる」ということに違和感を感じないものかね?と。 そもそも、そんなにガッツリボーナス絵柄が並ぶんじゃなんか品がないだろう?なんて思っていたのですよ、当時。 そしたら・・・。 数年後・・・。 主役は銭形2、販売。 リール配列に『H』型になる「7」の配列有・・・。 えっと・・・。 うん。 オリンピアさんごめんなさい。 といったところでお時間です。 ご拝読ありがとうございました。 【 回胴小噺 】 メニューへ
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