「あのぉ…この後時間ありますか? 一緒に来てほしいところがあるんです。」 その日半休をいただいた僕は、心に決めていた「秘宝伝 伝説への道」と対決するべくホールに向かっていた。 13時ごろ現場に到着。 足早に秘宝伝の島へ向かうも、もちろん全台埋まっている。 当たり前だ。 いくら田舎でも新台には人気があって、なかなか空かないものだ。 どうにかこうにか空き台ができるのを待ち、うろうろ余計な投資をすること約1時間。 秘宝伝に空き台が出ていることに気が付く。 さっきまで11台中8台がART中だったのはたまたまだろうか。 状況イイなーなんて思っていたのはどうやら思い過ごしだったようだ。 いざ島についてみると、半分が空き台になっていた。 この時点で設定に期待できないことは明らかになった訳だけども、こちとら初打ちだし、設定なんてクソくらえと思って打たないことには状況が把握できない。(持論) こうして、設定クソくらえな台と格闘すること約4時間。 うん、設定的にはまず間違いなく低いだろう。 グラフがえぐい下向きだったしね。 僕が打つまでは。 ところが僕が打ち始めてからは… どーーーーーーん! まぁ、こういうのを才能とでもいうのだろうか。 低設定しか座ることができなくても、レバーオン担当の右腕さんがきっちり仕事をすれば…。 …すいません、調子に乗ってました。 「出会い頭の事故」 「たまたま」 まぁ、結果良ければすべてよしということで勘弁してください。 報告できるような実践内容でないので、画像にてコンパクトにお送り致しました。 で、高確っぽいところを回して即やめ。 持ちコインも併せて4600枚。 打ったら、出た。 本来の楽しみ方からはかけ離れているのかもしれないけれども、ちょっと良さそうだと思っていた台で負けるとか、ゾーンをスカって天井単発みたいな普段は弱小スロッターな僕としては、久しぶりに勢いのある勝ち方をしたような気がする。 途中、秘宝スプラッシュの1ゲーム落ちからフリーズした時は、一人で来ているのに思わず声が出てしまった。 「東京に帰る電車賃できたなぁ」なんて思っていると、パッキーに2000円入っていることに気が付いた。 スロ強者村の住人は、ここで精算できる人だ。 スロ弱者村のケンは、ストストとパチンココーナーに。 「神様が、パチンココーナーへ僕を導いてくれている」 この時は、そんなことさえ考えていた。 我ながら、お花畑この上ない。 導かれた先は、なぜかMAXタイプの「鉄拳」。 なんなら1度も打ったことがない。 待機画面で金保留が熱いみたいなことを言っていた。 「鉄拳」もゲームすら遊んだことない。 スロット鉄拳2ndは死ぬほど打ったのだが。 早速座ろうとするも、ここで、先ほどの秘宝伝の椅子の背もたれに服を掛けっぱなしであることを思い出した。 「ばかだなぁ。 舞い上がりすぎですよ。」 そうそう、冷静な心が大切なんだ。 そしてパチンコ鉄拳に戻ると。 隣に、先ほどはいなかった女性がいた。 小池栄子に似ているので、以下は「小池」と呼ぶ。 小池は、どこか挙動不審だった。 僕より恐らく年上な感じだが、妙にキョロキョロしている。 実は、東北のホールに来て少し期待していたことがあった。 あまりにもパチンコ、パチスロをする人が多いので、ほれ。 ね? しかし実際には何もないのだ。 東京と同じ。 小池は放っておいて打ち出すとしよう。 とはいっても、チラ見はしていた。 中学生の時、単語帳で「glance(=チラっと見る)」という単語をなぜか覚えたのは、どこかにそういう欲求があったのかもしれないと脳の片隅が考えた直後。 突然、僕の台の下皿に玉が出てきた。 「!?」 横を見ると、小池がテンパっていた。 なるほど、右のお金を入れるところに入れたのだろう。 それは僕の台なのだが。 紳士のように1000円を財布から取り出し、小池に手渡す。 「あのぉ…」 小池は恥ずかしそうに話しかけてきた。 この時初めてしっかり顔を見たのだが、予想以上に美人だったし、年上がタイプの僕は少しぼーっとしてしまった。 「…あ、はい?」 そう返事をして話を聞くと、どうやら全くやり方を知らないので教えてほしいそうだ。 なぜこんなところに迷い込んだのかは、まぁ後で説明しよう。 左上を狙ってハンドルを回すこと、数字が揃えば大当たり。 説明している時に「あれ?こんなこと前にもやったような…」 そうしてやっと打ち始める。 やはり善い行いをすると、神様は見ていてくれるのだ。 青保留が金保留となり、シャッターもフルーツ柄。 きっちり当てるも、潜伏。 ヘソで回すことに。 結局2000円の追加をしてやっと右打ちに。 小池はなかなかリーチに発展しない。 しかし8000円を使ったところで、よそ見をしてるうちに当たり。 右打ちをモノにしていた。 しかし、初めて打った鉄拳。 確変中のはまりがきつくない? あんなもんなの? 250とかはまるし。 潜っていたら捨てちゃうよ。 なんか当たってからも、アタッカーの解放まで時間ありすぎじゃない? 文句ばっかりじゃない? 当たってんのに? と言われてしまいそうなんだけど、当たってからの方がちょっとした地獄だった。 小池とケンは、2人して10連を達成。 ケンは終了、小池は15連していた。 ビギナーズラックってすげーーー。 ここまでは、小池という素晴らしい女性に出会えた自慢話に聞こえるだろう。 このまま小池に連絡先を聞かれて、お礼がしたいですなんて言われて、なんか身の上話とかして、仲良くなったのならね。 そりゃ自慢したいですよ。 どうだ!と。 今年度の目標をあっという間に達成したぞ!と。 換金の方法を教えてあげたところ、小池から「私はジャグラーをしなくてはいけない」という意味のわからないことを伝えられた。 なんで小池は、こんなよくわからないミッションを背負っているのか。 ガヤガヤとうるさい店内でそんなことを尋ねる気にはならなかった。 大体、いつも耳栓をしている僕には、あまり小池の声が聞こえなかった。 打ちたいのなら、打てばいいのだ。 幸いジャグラーコーナーは、大きな島構成の変更をしたこともあり状況が良かった。 なぜやめたのかわからないくらいの良い台に小池を座らせ、僕はその隣に着席。 なんだろう。 もうあまり記憶には残っていない。 覚えているのは、小池も楽しそうで、なんかいい感じだなぁという程度。 またもや換金を終えて、店の外へ出る。 店内とは違いとても静かな店外で、小池は、丁寧な口調で僕にお礼をいった。 すると… ケン 「!!??」 ここで僕に衝撃が走った。 僕にお礼を言う小池のその声は、明らかに楽しんごさんみたいな声だったのだ。 …いや、まてまてまて、待ってくれ。 あれ…? ひょっとして、、、 改造手術を終えた方ですか? いやいや、違うでしょ? 酒焼けでしょ? だって、とても綺麗な方ですよ。 なんならもう、少し好きかもしれませんよ。(簡単か) お、落ち着け。 風邪気味か? もう混乱して脳内がパニックだったが、露骨に驚いてしまったら、この女性(未確認)に対して失礼すぎる。 そして小池はこう言った。 「あのぉ…この後時間ありますか? 一緒に来てほしいところがあるんです。」 「あ、はい…。」 もうテンパってなんだかわからない気持ちと、もうどうにでもなれ!っていう気持ちが導き出した答えだった。 そこからは車で移動。 小池に先導してもらいながら走っていた約20分間、気が気ではなかった。 どこに連れていかれるのか、と。 ただでさえ土地勘のない人間が、コアでディープなところに連れていかれてしまうのではないだろうか。 パーキングに車を止め、あるお店に案内された。 地下へと階段が続いていた。 「この洞窟の奥はどうなっているかわからない、このまま進みますか?」 →はい いいえ 謎の女性(かもしれない)小池。 地下へと進み、扉を開けた時、僕はすべてを理解した。 以前記事にも書いたことがあるかもしれないが、この日僕は「ノースエ」と呼ばれる格好だった。 なんだか意味が分からない方もいるだろう。 ピンと来た方は新宿2丁目に詳しいのだろう。 「一重ナイト」 「ノースエナイト」 これは、ある特定の男性が、入場料無料になるイベントのことである。 「一重ナイト」は文字通り瞼が一重の男性が対象。 「ノースエナイト」はノーパン+スエットの造語だ。 そう、僕は、「うわ、ちょっときれいな女性に声をかけられて丁寧に教えてあげて、なんだか良い感じになって、なんか、なんか、なんか……。」とかちょっと思っていたのにも関わらず。 事実は全くの逆だったのだ。 小池は、僕が連れてこられたお店のママ…ん、いや、本当はパパ?の娘、いや本当は息子で、父親であるママ、いや生物学的にはパパに、人生勉強だと言ってパチンコ屋に行かされたのだった。(ややこしい…) しかしこの小池は、本当にほぼ女性だった。 喋らなかったら、最後まで分からなかった。 今、「おい、何をもって最後だよ!」と思った読者の方は想像力が豊かすぎであろう。 まあとにかく、そんな状況で、ホールにて一重でノースエな僕を発見。 なぜノースエであることがばれてしまったのか、僕にも謎なわけだが。 結局は、ナンパされていたわけである。 小池は声と外見の違いに案の定コンプレックスを感じていたわけだが、僕はホールの中だったし全く気が付かなかったのだ。 誰にでも優しくできる人だと思われてしまい、さらに好かれ、今に至るわけだ。 オカマというかオネェというか、まぁ強烈な人々に囲まれ圧倒されている自分がいたのだけれど、なんだろうか。 本当に居心地のいい場所だった。 1時間もしないうちに、僕はオネェたちの前で自分の生い立ちまで語っていた。 オネェたちによるさりげないボディタッチを、やり手のキャバ嬢さながらにするすると回避しながらもガブガブ酒を飲んでいた。 しかし、ここでふと我に返る。 お客さんは僕だけ。 従業員であるオネェ軍団は凄い飲んで食べている。 カラオケも歌いまくっている。 僕はこういうお店には詳しくないのだが、料金は…? お、お会計は? 一路という山形県の有名なお酒も気が付けば開いていたし、福島の超高級なお酒である飛露喜ももう半分になっていた。 これだけでもう軽くウン万円だろーーーがーー。 「おい、にいちゃん! 飲んどいて払えねぇとはどういう了見だ! 払えない分は勿論体を使って…。」 とか言われていたらどうしよう!!!! 酔いも吹っ飛ぶ現実に直面した僕は、顔面蒼白で小池を指でチョンチョンとした。 これがまずかった。 もう大騒ぎ。 彼らはやはり人間力が半端ないので、細かい動作を見逃さない。 やれ一緒に帰れだの、やれお持ち帰りするだの。 「ち、ちち、っ違う! 値段! お会計!」 という僕の心の声は誰も聞いてくれなかった。 ここで、よく考えてみる。 折角招待されて、楽しく飲んでいるのに、お金の心配をするなんて野暮だと。 彼らはそう言いたいのであろう。 僕はなんて的外れなことを考えて、顔を赤くしたり青くしたりしていたのだろうか。 誰も知り合いがいない東北にきて、こんなに楽しい時に…なんて馬鹿な。 ここでママが、マイクを片手に話を始めた。 今日でこのお店は最後なのだという。 毎日こんな感じで、お客さんもいないのにパーティばっかりしていたら、そりゃ経営は厳しくなるに決まっている。 従業員に感謝の言葉を浴びせているうちに、みんなで泣きながら騒いでいた。 僕は「なんていう瞬間に立ち会えたのだろう」と感動した。 全員で握手して、写真も撮った。 感動に包まれながら、いくら払ってもいいと思ってしまった。(いや、貧乏社会人なんですけどね) 最後に〆の言葉。 「明日からは…ウっ……○○(店名)として再オープンします!」 ポカーンの僕を除いて、オネェの皆さんおおはしゃぎ。 それってただのリニューアルやんけ…。 こうして、僕のアドレス帳にゼロだった現地の人たちの連絡先が一気に25も増えて、ちょっと変わった友達がたくさんできました。 え? お会計いくらだったのかって? 全員合わせると、間違いなく車一台買える値段でしたよ。 このママ、実は誰でも知っている大企業の元役員で、ちょっとした資産家らしく、月に一回必ず顔を出すことを条件に、タダになりました。 本当は店の名前も出して大々的に紹介したいくらい最高のお店だったのですが…。 こっそりとやりたいからとNGだったのでごめんなさい。 以上、この冬のちょっと変わった体験でした。 では。 さらばっ! 【 レバーで綴る夢日記 】 メニューへ
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