とある晴れた日曜日。 出張帰りの私は、東京駅に戻ってきたところでした。 時刻は12時。 自宅までは歩いて30分。 私は、人通りの少ない裏道を銀座方面に進みます。 「ぐぅぅ」 この日は朝から何も食べていませんでした。 その事を主張するお腹の鳴き声に応えるように、ふと顔を上げると、前方右手には牛丼屋が見えました。 「並つゆだくに生卵」 無意識に、私の口はいつものオーダーを店員さんに告げます。 日曜日の丸の内にしては混雑したその店内で、片言の日本語で奮闘する外国人アルバイトの店員さんを横目に眺め、私はいつものそれをかき込みます。 店にいた時間は10分もなかったでしょう。 しかし牛丼屋を出ると、そこには先ほどは目に入る事のなかった「アレ」があったのです。 「ちょっと覗くだけ」 私がパチ屋に入るのは久方ぶり。 ここ数ヶ月、昼間っからたっぷりと時間のある状態で打つ機会などほとんどありませんでした。 「ちょっと覗くだけ」 大事な事なので2回繰り返しましたが、こんな状態でパチ屋に入って、覗くだけで済む訳などないのです。 日曜昼間のビジネス街。 店内は想像した通りの稼働で、設置台数60台ほどのパチスロ台に対して、お客さんは両手で数えて指が余るほどしかおりません。 「まぁ、この立地だし、当然か……」 当日のみならず、この店が最も繁盛するであろう金曜日の履歴ですら、ほとんど回転数はついてません。 そんなこの店のデータを眺めながら、私は3スルーの絆に着席します。 事件は私の右隣、バジUのシマで起きました。 「行く道を選ぶのじゃ」 隣のお兄さんは、どうやら「安定一択派」。 5度の開眼チャレンジ全てを「安定」で消化しているのですから、そう言っても間違いなさそうです。 問題なのはその挙動。 私の見る限り、巻物10回に対して、開眼チャレンジが5回。 設定6で30%という確率を大幅に突き抜けている上に、打っているお兄さんはカチカチ君を駆使して完全に設定を意識して打っています。 「まさかこんなところに……」 この店が、こんな店が通常営業で119%の設定6を使っているなんて事があるのでしょうか? お兄さんは、「ちょっと覗くだけ」では物足りない私に絶好の試し打ちの口実をくれました。 4回目のBCで当選したBTで400枚ほどの出玉を獲得した私は、「設定狙い」で着席できそうな台を探していきます。 ほとんどの台が朝一0回転、もしくはわずかに回されているだけの店内で、私はそこにあるともしれない手がかりを必死に探します。 それはまるで雲を掴むような話。 冷静沈着な勝ち組スロッターの皆様であれば、こんな閑古鳥の鳴くホールでこの行動はとらないでしょう。 「存在しない高設定台を探してはいけない」 何度も言われ続けてきた事であり、また私自身も言い続けてきた言葉です。 この時私がやろうとしていた事はまさにこれ。 故にこの行為は、今になって思えば「魔が差した」としか思えないものでした。 私は1,400回転でBIG6・REG7のファンキージャグラーに着席します。 真後ろには先程のバジUがあり、お兄さんの挙動を確認しながら打つにもちょうど良い場所です。 ポチポチポチ…… ポチポチポチ…… ポチポチポチ…… ネジネジネジ…… 私は3つ並んだボーナス絵柄に気付くと、第三停止のボタンを押し込みます。 その愉悦の時間を楽しんで…… それから、そっと手を離すとGOGOランプがペカります。 どうしてGOGOランプはかくも神々しく輝くのでしょう。 GOGOランプを光らせて、ボーナスを揃える。 そしてコインを手に入れ、お金を増やす。 これが最終目的であり、GOGOランプはその過程でしかありません。 その事は明白であるにも関わらず、時折GOGOランプをペカらす事こそが全てのように思えてくるのはいったいどうして、不思議に思えてなりません。 ペカった次ゲーム。 7を狙うと、揃ったのはBIG。 それを幾度となく繰り返すうちに陽は落ち、都会の街は夜を迎えておりました。 そして、22時。 私のファンキーは最後まで良好なボーナス確率を保ち続け、お兄さんも終日バジUを打ち切りました。 ぶどうが揃う、揃わない。 それによって変動するぶどう確率に一喜一憂し、バケが揃ったとしてもガッカリする事なく、むしろ高設定へと期待度が増す。 この日のファンキーは、いつもの「どうせ低設定」と思って打つジャグラーとは一味違いました。 「ぶどうもバケもみんな楽しいのはどうしてか?」 星の王子様は、「砂漠が美しいのはどこかに井戸を隠しているから」だと言い、ラピュタは「あの地平線が輝くのはどこかに君を隠しているから」だと歌っています。 もちろん、私が見つけたファンキーが砂漠の井戸だったかどうかは分かりません。 お兄さんが地平線のかなたで君に出会えたかどうか、私には知る術はありません。 でも、それで良いのです。 本当にそれが存在するかどうかは、もしかすると関係ないのかもしれません。 そこにあると思えるだけで世界はこんなにも変わるのだと、都会の砂漠は私に語りかけるのです。 振り返って考えてみれば、私が「魔が差した」と表現した設定狙いの稼働を始めたのも、「この店には高設定があるかもしれない」と思えた事がきっかけです。 お金を増やすのは期待値だけど、稼働を楽しく彩るのは期待感。 その期待感は、低設定でもフリーズを引けばといった類いのものではなくて、このお店であれば高設定が使われているという信頼感から生まれるのではないでしょうか? 手にした3,500枚分の景品と引き換えに渡された5枚の一万円札にそんな事を感じつつ、私は今日も7枚交換という不毛の砂漠に踏み出し井戸を探して歩くのです。 【 6の付く日はお先に失礼します 】 メニューへ
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