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<前編のあらすじ> 「新世紀エヴァンゲリオン〜まごころを君に〜」のオール設定ホールで実戦を続ける誠と5人の仲間達。 設定1〜6まで、それぞれ1台ずつあるはずの6台のエヴァまご。 だが、判別の結果はいつも、青BIG先行の偶数挙動が4台。 赤BIG先行の奇数挙動が2台であった。 「この状況は本当に偶然なのか?」 偶奇の挙動に翻弄され、思うように収支を上げる事ができない中で、ある疑惑が頭によぎる。 「誰かが判別を間違っている??」 故意か、それとも単なる間違いかは分からない。 だが、どこかにこの状況を作り出していている原因があるはずだ。 〜人狼〜 この中に人の見た目をした狼がいる? <犯人探し> もし、誰かが奇数挙動の台を偶数挙動のように報告しているとすれば、それは3日とも偶数挙動の台を打っていた者だろう。 そう考えて、私は3日間の実戦データを振り返った。 ●私 : 奇数→奇数→6 ●加藤 : 奇数→6→奇数 ●友人A : 偶数→奇数→偶数 ●友人B : 偶数→偶数→偶数 ●友人C : 偶数→偶数→奇数 ●友人D : 6→偶数→偶数 毎日偶数だったのは加藤の友人BとD。 最も怪しいとすれば、この二人という事になろう。 元々加藤の友人達とは今回のノリ打ちを通じて知り合っただけで、私は彼等の事を何も知ってはいなかった。 「必ず正体を暴いてやる」 翌日、私はこの二人の台の挙動をつぶさに観察する事にした。 <翌日> 今日の狙いは「シンジ」の札。 私は二人の台が見えるよう、シマ中央のシンジを選んで着席した。 もちろんターゲットである二人だけでなく、自分以外の5人全員の挙動に気を配っていく。 何一つ見落とさないように、なおかつ、それを観察している事を周囲には悟られないように。 もし誰かが故意に判別結果を偽っていた場合、こちらが疑いを持っている事をターゲットに気付かれては、犯人探しに支障をきたすと考えたからである。 最初にボーナスを引いた加藤の台はREG……、加藤の友人Dの台は赤…… 私は自分以外の5台のボーナスの内訳を目で追い続ける。 いくらボーナスの内訳だけ確認すれば良いとしても、5台を同時に監視するのは大変な作業であった。 だが、やるしかない。 私は目玉を右へ左へと忙しく動かし続けた。 すると…… 「誠さん、誠さん…… 今ベル揃ってましたよ」 2時間後、加藤にそう呼び掛けられて私ははっと気が付いた。 「今ベル揃ってましたよ」、その言葉が意味するところは、ベルが揃ったのにカチカチ君のカウントを忘れていた私に対する「ちゃんとやれ」というメッセージである。 「どっか体調でも悪いんですか?」 2時間で1200Gしか回っていない私の台のデータ表示を確認すると、加藤は不思議そうな顔で私に言った。 私は周囲の台の挙動を見逃すまいとするあまり、自身の台には全く集中できていなかったのだ。 「いや…… すまん……」 加藤にだけは打ち明けておいた方がいいか? そう考えもしたが、私は言葉を飲み込み、自身のいい加減過ぎるここまでの稼働を詫びた。 2,000Gを回したところで、いつものように全員の設定判別状況を確認していく。 だが、この日に限っては私の興味は各台の設定ではなく、ボーナスの内訳だけに向けられていた。 「俺の台は……」 BIG比率:赤2青3。 まずは加藤が先陣を切って自分の台の報告を始める。 私は、それと心のメモとを比較して、誤りのない事を確認していった。 ●BIG比率:赤1青3 ●BIG比率:赤2青0 ●BIG比率:赤0青3 ●BIG比率:赤1青0 加藤の友人から告げられた数字は、全て私が確認したそれと一致していた。 そして、私の台は赤0青2の偶数挙動。 つまり、誰も事実と異なる報告をしている訳ではない。 にも関わらず、偶数挙動の台はやはり4台ある。 この目で確かめた以上、それは間違いなかった。 「これは一体……」 この中にいるはずの嘘つき狼の姿が見当たらない。 私は、自身の仮説の誤りを認めざるを得なかった。 この後、私は自分の台を加藤の友人に託すと、終日24台のエヴァまごを眺めて過ごした。 再び仮説を構築し、今度こそ真実に辿り着く。 収支をプラスにもっていきたいという気持ちももちろんあったが、それ以上に私を突き動かすのは、事の因果を解き明かしたいという知的好奇心であった。 そして…… <閉店間際> 私は閉店までの10時間、エヴァまごのボーナス比率を数え続けた。 2,000Gを回した時点での偶奇は、サンプル数の少なさ故のたまたまかもしれない。 そうも考えたが、閉店まで十分な数のサンプルを確認しても、結果はやはりこれまでの3日間と同じものであった。 我々が続行した台も、我々が見切った台も、そして、「アスカ」の台も「レイ」の台も「カヲル」の台も。 全ての台の挙動をBIG比率=偶奇に絞って観察したが、やはり…… 私は一つの結論を抱いて家路についた。 この日も相変わらずで、私たちはスパッと設定6を掴む事はできなかった。 <狼の正体> 「偶数設定が4台ある」、それが設定6の見極めを邪魔しているのは間違いない。 この4台目の偶数設定こそが私達の邪魔をする狼なのだとして、どう対策するか、私が自宅に帰り頭を悩ませていると、加藤が私に電話を掛けてきた。 「誠さん、俺が思うに……」 加藤の浮かない口調からして、加藤もまたこれまでの4日間の収支に疑問を持ちはじめている事が窺えた。 偶数設定が4台ある、加藤の口から次に発せられる言葉をそう予想して、私は加藤の次の言葉を電話越しに待った。 「あの店のエヴァまご、設定5がないですよね?」 自分の予想とはやや異なる台詞に、私は少し驚いた。 だが、振り返ってみれば確かに加藤の言う通り、4日間で奇数の上っぽい挙動の台は1台も打てていなかった。 「言われてみれば……」 加藤の言葉に同意したところで、私は自分の思うところも加藤にぶつけてみた。 「俺はずっと偶数挙動の台が4台ある事が気になっていたんだ。 誰かが判別を間違えている、あるいは故意に嘘を付いているのかと思ったけど……」 一見すると、加藤と私は別々の事を言っているようにも思える。 だが、偶数設定が1台多いという事は奇数設定が1台少ないという事であり、それが設定5だとすれば、私の考えていた事も加藤の言ってる事も中身は同じ。 二人の考えを合わせた時、そこに浮かび上がる答えは一つしかなかった。 「ようやく嘘つき狼の正体に気付いたよ」 加藤のくれたヒントのおかげで、全ての点と点が線で繋がった。 「オール設定に見せかけつつ、設定5を削って設定2を使う。 そういうホールだったって事か」 私は加藤に言った。 青BIGが引ければ奇数ではない。 あわよくば設定6もあるかもしれない。 そういう台を増やす事によって稼働を高めつつ、平均設定を下げる事で出玉は抑える。 その狡猾なやり口には、「してやられた」という悔しさと、「何故その事に4日も気付かなかった」というふがいなさが残るばかりであった。 <そして、現在> 今にして思えば巧妙なやり口ではあるが、等価交換で毎日設定6を使おうと思えばそれも必要悪だったのかもしれない。 だが、当時を振り返ってみて改めてこう思う。 どんな店舗も利益があるから存続していけるのであって、その本質は「か弱い人間を狙う狼」なのだと。 「いらっしゃいませ」 ホールに入れば、今日も店長は笑顔で私を迎えてくれる。 だが、その笑顔の接客の裏には…… 人の姿をした狼が潜んでいるのかもしれない。 〜人狼〜 この中に人の見た目をした狼がいる? 〜完〜 1年間に渡り、ご愛読頂き、誠にありがとうございました。 来年もよろしくお願い致します。 皆様、良いお年を。 伊野谷 誠 【 6の付く日はお先に失礼します 】 メニューへ
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