皆さん、こんにちは！ いんくるーどです。 前回の記事で予告させて頂いた通り、勝手に連載一ヶ月記念！ということで、借金を背負うことになった経緯を書いていこうと思います。 10年前のことなので記憶が曖昧な部分もありますが、記憶にあるものは一切の脚色無しで記載していくつもりです。 ではでは、追憶編、スタートです。 10年前、2003年8月某日。 私は東京のとある会社で働いていました。（現在も同じ会社ですが） 入社二年目、遠く離れた実家から東京に出てきて、会社の寮で初めての１人暮らし。 その日もいつもと同じく仕事をしていると、携帯電話に知らない番号から着信が。 席を外し、電話に出ると・・・ 『有限会社ABCの佐々木と申しますが、いんくるーどさんでしょうか？』 『はい』 『いつもお世話になっております。 突然ではございますが、弊社、インターネットなどでサイトを運営している方の代わりに、代金回収を行うサービスを行っておりまして、XYZというサイトを運営している方より、いんくるーどさんがサービス利用料金を滞納しているとのご連絡があり、料金のご請求のためお電話させて頂きました。』 『はぁ…そのサイトってどのような内容ですか？ サイト名に覚えがないのですが。』 『私共の方もどのような内容かまでは詳しくはわからないのですが、会員制の動画閲覧サイトのようです。』 会員制の動画閲覧サイト…といわれれば、何となく想像出来ちゃいますよね… はい、入社して初めての１人暮らし、独り身、そしてまだ学生に毛がはえた程度の年齢、とくれば、もう…ねぇ？ 心当たりの一つや二つや三つは余裕でありますよね… 会員登録した覚えは一切ないのですが、悪質なサイトにアクセスしてしまい、何かをクリックした時点で自動的に登録されてしまっていたとか… そういう事を考えると、登録してないとも言い切れない… と、相手に言われたことを素直に信じてしまう可哀想な私… 面倒な事になったなぁ、と考えていると、 『ちなみに、XYZの運営側からは、すぐに支払い頂けないようであればそれなりの対応をとる、と仰っていますが…』 この時は本当にビビったのを覚えてます。 入社二年目で裁判沙汰、とか笑えないじゃないですか。 もし、未払いになっているというのが本当なら、ですが。 世間知らずだった田舎者で愚か者の私は、この時は疑念を持つとかより、お金を払って済ませられるなら…という気持ちが大半を占めていました。 色々と疲れていたのだと思います。 『あーそれは困ります… おいくらお支払すればよいのでしょうか？』 『支払い遅延金が生じており、未払いになっている5カ月分の会費と合わせますと、計5万円のお支払になります。』 払える金額だったと言うのと、一刻も早く終わらせたいという気持ちが勝り、教えて貰った振込先に速攻振り込んでしまいました… これで面倒なことにならずに済んだと、安堵したのも束の間、今度はABC側が私に連絡するのが遅れていたこと、そして、XYZ運営側は既に訴える準備をしているとの連絡が… しかし、ABCの人は、 『連絡するのが遅れたのは弊社の責任であるため何とかします。 一先ず、いんくるーどさんに支払い能力と誠意があることを伝えるため、向こう3年間の会費をお支払しましょう。 先程の口座に25万円を振り込んで頂ければ、振り込み履歴を誠意がある証拠としてXYZ運営側に送り、こちらで話をつけてきます。 勿論、今回のことは弊社の過失ですので、振り込み頂く代金は後日お返し致します。』 返してくれる。 このキーワードにコロリと殺られました…返してくれるわけないのに！ この時、間違いなく、詐欺師によって私の人生が変えられた瞬間でした。 そして、馬鹿を形容する最上級の言葉が、『いんくるーど』に決定した瞬間でもありました！ 『お前本当にいんくるーどだな！』とか、『スロットばかりしているといんくるーどになるぞ！』など、巷で使われるであろう言葉はここで生まれました。 こうして、『こいつは騙せるぜ！』という確証を持った相手は、翌日には『既に訴えらており、このままだと、近日中に召喚状が届くことになる』、『こちらから委任状を送るので、それに記載して貰えればこちらで全て対応する。 ただ、委任状が受理されるまで、諸々の経費をこちらから支払うことが出来ない(会社のお金は正式な手順を踏まないと使えないとか何とか)ため、いんくるーどさんの方で立て替えて欲しい。』 こういうやり取りが何度か行われ、『掛かった費用は全て返す』を謳い文句に下記金額を支払わされてしまいました… ●裁判のための準備金 ： 30万×2 ●弁護士との契約金 ： 20万 ●XYZとの示談金 ： 50万 ●弁護士への報酬金 ： 60万 2〜3日の間に有名どころの消費者金融会社5社をハシゴです。 飲みに行ってもこんなにハシゴすることなんてないのに！ とりあえず戻ってくるお金だし、すぐに返せば利息もそんなに取られないだろう、とか、そんな甘い考えでカード発行していました。 が… 勿論、払った金額が戻ってくることはありません。 最後のお金を払い終わった後、ピタリと電話が鳴らなくなりました。 こちらから掛けると一応相手は出てはくれますが、現在対応中、の一点張り。 一体何の対応してしているのやら… ここで流石のいんくるーどもようやく、本当にようやく、「変だな？」と疑問を持ち始めます。 しかーし！ 時既に遅し！ 数日後、何度目かの電話を掛けると…どこかのお花屋さんに繋がりました。 いや、花を注文する気も、送る相手もいないのですが… 携帯に登録していたので、同じ番号に掛けています。 なのに何故？ …………………ヤラレタ…！！！ はい、いんくるーどな私は、ここでやっと詐欺にあったことに気が付きました。 そして、仕事を休んで警察に駆け込み、一応、取調室みたいな部屋で、これまでの経緯、連絡をしていた電話番号、振込先の銀行名 / 口座番号 / 振込先の氏名などを事細かに説明しました。 が、 最後の振り込みから時間が経っていることから、既に警察は諦め気味… 何かわかったら連絡します、と名刺も渡されましたが、10年待っても未だに連絡がありません。 きっとまだ調査に時間が掛かっているのでしょう。 さてさて、警察に被害届を出したとはいえ、当時の私は途方に暮れていました… 手元に残った220万もの借金、どうやって返済しよう。 親に相談も出来ない。 というのも、私の両親は、私が小学生の時に離婚し、その後は母の実家で祖父母と暮らしていました。 そして、私が就職した年に、祖母が脳梗塞で倒れ、一命を取り止めたものの、脳梗塞を引き金に左半身不随&痴呆症になり、母は仕事をやめて介護に専念していました。 なので、実家の生活費は祖父の年金 + 私からの仕送りで成り立っている状況です。 そんな状況なのに詐欺にあったからといって、お金の無心をすることは出来ません。 何より、これ以上心労をかけてしまうと、介護で疲弊している母も倒れてしまう可能性があるので… まぁ、そもそも自分が蒔いた種だし、自分で何とかするしかない！ 死ぬ程働くしかありません。 そして、仕事を引き受けまくり、残業120時間オーバーを３ヶ月。 文字通り死ぬ程働きましたが、月々の消費者金融5社分の返済規定金だけで、 18000円 × 5 = 9万円 早く返済するために、これに各社＋1〜2万上乗せすると、月14〜19万円は必要。 これに仕送りの分を加えると、月々最大24〜5万、更にこれに生活費、寮費、携帯料金などを加えると33〜4万以上はデフォルトで無くなります。 そして何より、これだけ頑張って返しても、1社あたりの元金が月々1.5〜2万ほどしか減らないという事実。 …これは本当にキツかった… 今でこそ、債務相談して１社に纏めたので、返済がかなり楽になりましたが、当時はほんっとうに辛かった… ちなみに、消費者金融に借りた場合、月々の返済規定金の内、利息が6〜7割以上を占めているので、 一度に大きな金額を返さないと、元金が全然減らないのです。 つまり、長い時間を掛けて払い続ければ、その分利息の支払いが多くなります。 なお、以前ブームみたいになった「過払い金請求」ですが、私も一応やりました。 しかし請求したのは5社。 すべての会社に請求すると、戻ってくる金額よりも過払い請求委託会社への支払いが多くなってしまうので断念しました。 少し話が逸れてしまいましたが、、、 こうして中々減らない元金を横目に働き続けた結果… ４ヶ月目に疲労・心労でぶっ倒れてしまい、その後は会社でも40時間以上の残業をさせてもらえなくなりました。 こうなると生活はカツカツになります。 土日に日雇いのバイトでもしようか…と色々考えましたが、しかし当時、これ以上無理をすると身体も精神も破綻する、ということが私自身にも実感としてあり、これからどうやって返済していくか悩みました。 倒れて休んでいた間に色々と冷静になれたお陰か、悩んでいる内に段々、 『詐欺で盗られたお金を身体を壊してまで働いて返すのなんてバカらしい』 と思うようになり、返済するお金を楽しく稼げないか、返済を楽しむ方法はないか、という考えに至りました。 もともと、私個人の座右の銘は『何事も楽しむ』です。 人生80年、この限られた時間を如何に多く楽しんで過ごすことが出来るか。 辛いことを辛い、苦しい、逃げたいと思いながら過ごすよりは、どうやったら今の状況を楽しめるだろうかと考えながら過ごした方が生産的じゃないですか？ なんて、いんくるーどな私が偉そうに何言ってるんだ？と思われるかも知れません。 ですが、今回の記事を書く上で、一番書きたかった、伝えたかったことなのです。 こんな私でも、こうやって前向きに考えることが出来たからこそ何とか生きてこれた、と。 以前コメントを頂いた私と同じ境遇の方や、コメントはなくてもこれを読んでいる同じ境遇の方達に、『何事も楽しむ』事の大切さが伝わって、少しでも励みになり、且つ、何かの転機になってもらえれば、と願いながら書いてます。 こんなことがあったけど、それでもいんくるーどは人生楽しんでいるぞー！！ だから皆さんも、本当に苦しいことがあった時でも馬鹿な考えは起こさずに、楽しみながら逆境を乗り越える方法を考えて下さい！ そして、皆さん、何度も話が逸脱してしまってゴメンナサイ！！ と言うことで(汗)、こうして返済を楽しむ方法を考えた結果、 『学生時代やっていたスロットで勝ったお金で返済する！』 に至りました。 これなら楽しんで返済出来る！と思ったのです。 ただ、負け続けて負債額を増やす、又は返済が滞ることはご法度なので、幾つかのルールを設けました。 その中で重要なルールは下記の通りです。 ●使える金額は月5万まで。 ●負け越した月は給与から一時的に返済する。 その後、勝ち越した時に負け越した月の分を貯金する。 ●3ヵ月負け続けたら、1ヵ月スロ禁止。 こうして、いんくるーどのスロットで借金返済生活が始まったのです… これを10年後も続けているなんて本人もビックリです(笑) 一先ず、何か問題がない限りはこのまま続けて行きますので、これからも応援宜しくお願い致します！ 【 いんくるーどの借金返済日記〜はい、期日までには何とか〜 】 メニューへ
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