俺は未だお目にかかった事はないのだが、トイレには女神さまがいる…らしい。 いつも女神さまに見られているのだろうか…。 そもそも、古くからこの国では身の回り至る所に神さまがいたのだ。 だとすれば、そう……ホールにも女神さまがいる筈である。 いや、ホールにいるコーヒーレディがまるで女神さまのように美しいと言っているのではない。 いやいや、俺がかつて通っていたホールに三人ほどいたコーヒーレディの中の一人の事ではない。 縦ロールにした黒髪でミニスカートを履き、黒いニーハイソックスで店内を闊歩するあのコーヒーレディの事を言っているのではない。 だがしかし… 彼女が「お待たせしました〜」とコーヒーを持ってきてくれた瞬間に告知ランプが点灯したというのは紛れもない事実である。 精査に精査を重ね、この事象を精緻に分析した結果、彼女が女神さまであるのは間違いないという結論を俺の頭脳は導き出したのだ。 やはり、ホールの女神さまは存在したのだ。 その女神さまの正体…いや、そうではない。 女神さまの世を忍ぶ仮の姿。 それが、あの縦ロールのコーヒーレディなのだ。 マイハニー縦ロール。 マイアフロディーテ。 パチスロを辞めた俺がまたノコノコとホールへ出向くのも無節操と言わざるを得ないが、まあ仕方あるまい。 だが、辞める一因であった眼精疲労が再発する可能性は高い。 今後はホールへ行くのは週に1回と決めたのだ。 週に1回だけである。 月に4回しか打たない。 だったら好きな機種を打ちたい。 かつて、高設定台狙いで勝ちまくっていた頃は、それはもう好きな機種などまるで打てなかった。 しかし一度は辞めたのだ。 今後は好きな機種を打ってパチスロを楽しむのだ。 好きな機種ではなくとも高設定を打てば楽しめるだろうが、ひたすら勝ちを求める打ち方はもうしたくない。 勝たなくてはいけないという強迫観念に苛まれ、常に背中に何かを突きつけられたまま打つのはもういい。 そこから解放されたかった、という事も辞める理由のひとつだったのだ。 しかし、好きな機種ばかりを打っていては負ける可能性が高い。 もちろん今後は負けようが構わないのだが、勝てた方が嬉しい。 だが好きな機種に高設定が入っているとも限らない。 そこで、だ。 他力本願。 阿弥陀さまではなく女神さまの御慈悲にすがるのだ。 事実、コーヒーレディのハニーロールが俺にボーナスをもたらしてくれたではないか。 イケる。 この信心を強く持ち続ければ、きっと女神さまは俺を救ってくださる。 仕事を終えると車でホールへ向かう。 久しぶりに走るルートだ。 条件反射というモノだろうか、この道を走ると脳内に何らかの物質が分泌されてくる。 ホールに到着し、真っ先に向かったのは、そう、俺の大好きな「ブラックラグーン」である。 台を確保し、打ち始める前に店内をウロつく。 いる。 いるではないか。 我が女神さま、麗しのハニーロール。 すぐさまコーヒーを注文したくなるが、俺は常に出玉でコーヒーを買う事にしていたのだ。 ハニーにコーヒーを注文できるのは出玉を得てから、つまりボーナスを引いたご褒美としてハニーにコーヒーを注文する事にしていたのである。 込み上げる思いをグッと抑え、とりあえず缶コーヒーを買う。 さて、打ち始めると、いきなり左リールがスベり上段にスイカ。 中リールでスイカテンパイ。 「ハズレろっ」と右リールを止めるとスイカはハズれ、強チャンス目が停止。 しかしボーナスは非成立。 女神さまにコーヒーを注文しておくべきだったか。 ボーナス非成立だったが、このチャンス目から自力解除ゾーンの「バレットバトル」に移行。 この15ゲーム間がレバーの叩き所である。 ここだ。 ここで女神さまにおすがりするのだ。 まだ出玉を得てはいないが、女神さまにおすがりするなら… 「今でしょっ」 台上の呼び出しボタンを押す。 コーヒーレディを呼ぶのだ。 ハニー。我がハニー。 ここでハニーが注文を取りに来れば、ハニーが俺を約束の地へと誘ってくれる。 ……なんたる不覚。 呼び出しボタンを押してから気づいた。 「バレットバトル」はたった15ゲーム。 コーヒーレディが来る前に終わってしまうではないか。 画面にはデスダヨ姉ちゃん。 まぁ期待はできる。 が、コーヒーレディはすぐには来ない。 しかし、鬼の形相のレヴィがデスダヨ姉ちゃんをやっつけたのだ。 バトル勝利。ART確定だ。 やはり…呼び出しボタンを押した時点で女神さまの御加護があったに違いない。 そして重要な点は、注文を取りに来るのはどのコーヒーレディか、という事である。 しかし、注文を取りに来たのはハニーではなく「その他 」のレディの一人であった。 さてARTに移行する。 何としてもART中にボーナスを引きたい。 女神さまの御慈悲にすがるのだ。 しかし先ほど注文を取りに来たのは「その他」のレディ。 だがたとえソノタだとしても、ハニーの使い走りくらいの地位は得ている筈だ。 多少の幸運はもたらしてくれるに違いない。 やはり、ここでかなりアツい演出が発生する。 左リールに狙うのは、そう、青7だ。 ちなみに、左リールに青7を狙うとチェリー図柄は枠内に入賞しない。 が、問題ないのだ。 この機種、複合フラグばかりなのである。 弱、強、中段の3種類のチェリーだけでなく、強1枚役(強チャンス目対応)、超1枚役(超チャンス目対応)の全てが「ベル・BAR・BAR」で入賞するのだ。 もちろんコイン1枚の払い戻しを得られる。 そして弱1枚役(弱チャンス目対応)は「青7・青チェリー・青チェリー」で入賞して1枚の払い戻しがある。 ただし、青系ボーナス成立時は上記の限りではない。 さらに中押しの場合はまた異なる。 「ベル・BAR・BAR」では入賞せず、スイカと弱チェリーと共通ベル以外のレア役が「青7・青チェリー・青or赤チェリー」で入賞するのだ。 右リールのみフラグにより赤か青かは限定されるが。 さらに中段チェリー時は、中、右、左の順で押せば中段3連チェリーにもできる。 俺はこの出目が大好きなのだ。 まぁ細かな点で欠点もあるにはある。 しかし、そんな事以上にこれが楽しいのだ。 アツい演出から左リールに青7を狙うと、中段に青7停止… ちなみにコレは1確目ではない。 中リールに青チェリー停止。 そして右リール、青チェリーがハズれたのだ。 青チェリー否定なら成立しているのは強チェリーか超1枚役だ。 まぁほとんどの場合は強チェリーだろうが。 そして、強チェリーなのに順押しで「ベル・BAR・BAR」で入賞しなかった。 つまり「(恐らく)強チェリー+青系ボーナス」確定である。 無効ラインに並ぶスイカが強烈なインパクトを伴う。 「キタぁー」 やはりあのレディソノタにも神秘の力があるのだろうか。 いや、そうではない。 使い走りであるレディソノタが我がハニーの特命を受けて俺の元へと幸運を運んできたのに違いない。 やはりハニーは俺の事を…。 この後、総ゲーム数500の時点でボーナス出現率は約1/80。 全てがART中だったのであっという間に1300枚の出玉を得る。 画面の中でレヴィが暴れまくる。 「レヴィは女神さまっていうキャラじゃないよな。それに俺はエダの方が好きだし」 そのエダが、俺に向かって何度も言うではないか。 「よー色男ぉ」 「ふっ」 今さら色男などと言われても、この俺は色男と呼ばれるのはもう飽き飽きとしている。 ま、俺に向かって色男などと言うのはこのエダただ一人なのではあるが。 誰かが通路を歩いてくる。 ふと見ると、我が麗しのハニーロールが通路を歩いてくるではないか。 やはり、我が女神さまは御姿をお顕しになられたのだ。 いや待て、俺はまだコーヒーを注文していない。 なのにハニーが来たという事は、ついにこの俺に何かを告白に…。 ドキドキしながら座っていると近づいてきたハニーは… 俺の背後を通り過ぎ、ふたつ隣のおじさんにコーヒーを届ける。 「おっさんめ〜、俺のハニーに…。 ハニーもハニーだ。 俺という男がいながら…」 女心と何とやら。 女神さまのココロも同じなのだろうか。 気の多いハニーにより運はふたつ隣のおじさんに傾き、俺はハマリモードである。 「それにしても、マニアックなリールだよなぁ」 どの小役も同じような出目になってしまうので第一停止時のアツさは薄れるが、それでもこのマニアックなリールは楽しめる。 さらにこのリール、美しい出目の宝庫である。 そして、この機種に於ける一番の醍醐味だと俺が思っているのがART中である。 「おっ、パネル消灯」 この時は左リールに赤7狙いで打っていた。 左上段にスイカ。 中・中段にスイカテンパイ。 ここだ。祈れ。 何としてでもゲーム数の上乗せを得るのだ。 「ハニー頼む、スイカだけはやめてくれっ」 そして右リール上段にスイカが停止。 これで下段リプレイ揃い。 上乗せゾーン「ヘヴンズラッシュ」確定だ。 この時のリール制御がたまらないのである。 「おお〜、やったぜハニー」 スイカかチャンス目と思わせておいて下段にリプレイ揃い。 第二停止の時点でまだ3つのフラグの可能性が残っている。 スイカが揃う制御なのか、スイカがハズれる制御なのか、はたまた下段にリプレイが揃う制御なのか。 リール制御だけの問題ではなく、この配列だからこそ、なのだ。 「やっぱ…信じる者は救われるんだよ。 それにしても、パチスロはリールだよなぁ〜。 しかも下段リプレイの時って、リール全体の出目が美し過ぎる。 たまらんっ」 こうやって打つ事で、この機種の骨の髄まで味わう事ができるのだ。 一人悶絶する俺の姿を、ハニーはどこかで見ていたのだろうか。 そう思うとこっ恥ずかしくもあるが、トイレで見られるよりはずっとマシだ。 我が麗しのハニーロールは俺の所に来てくれなかったが、仕方がない。 意中の相手にはつい冷たくしてしまうものだ。 本当は影ながら俺を見守り、俺を応援してくれていたに違いない。 気まぐれハニー。 たった300枚のプラスで終わってしまったが、それでも充分楽しめた。 女神さまとのすれ違い。 時にはそれもまた乙なものである。 【 そこはダイキチ大吉三昧 】 メニューへ
特許取得により「換金」が可能となっている、オンラインスロットゲームサイト「ディーチェ」。 現在新台リリースイベントで大盛況! 前作に比べてボーナス確率はなんと【250%超】! オール役からのボーナス解除や高確モードからの連チャンは圧倒的破壊力で一気に大爆発の可能性アリ!
≪ FX初心者向けFX講座 ≫ 当サイトの姉妹サイトで、運営7年目を迎える老舗のFX初心者向け入門サイト。 特に人気のコンテンツを以下にご紹介。 ■知識ゼロだけどFXに興味がある >> FX早分かり一問一答 ■初めてFXに挑戦する場合はどのFX口座がいい? >> これからFXを始める人にお勧めなFX口座特集 ■FX投資をしたいが忙しくて時間がない >> 投資のプロが作った売買プログラムで無料自動取引
オンラインでスロット!換金できる「ミリオンゲームDX」 特許取得により可能となった換金システムがウリの、オンラインスロットサイト「ミリオンゲームDX」。 「マジカルハロウィン」や「忍魂」を彷彿とさせるようなスロットゲームなど、多くのゲームが用意されています。 設定6なら機械割120%を超える機種が多いのも大きな魅力! ページ最上部へ戻る 「パチスロ立ち回り講座」トップへ戻る |