読者さんによるパチスロ日記
遂にAとの対面を果たしたどらごん。 物語はどんな結末を迎えるのか…。 永遠にも似た沈黙が流れ、最初に口を開いたのはAでした。 A 『よ、よう。 久しぶり…。』 どらごん 『久しぶりじゃねーよ! 急に消えやがって。 お前何やってんだよ!?』 A 『何って……。』 どらごん 『お前、今の店でゴトやってただろ? 全部見てたぞ。』 A 『………。』 どらごん 『何も言えないのか? 認めるんだな?』 A 『……ああ、お前の言う通り、ゴトだ。』 どらごん 『何やってんだよ。 そんな人間だったのか? お前。』 再び沈黙が流れました。 どらごん 『お前、これから時間あるか? ちょっと付き合えよ。』 A 『え!?うん………。』 私は近くの喫茶店にAを誘導し、事情聴取をすることにしたのです。 無二の親友と信じていたAが、なぜゴトに手を染めたのか? 真実が知りたかったのです。 喫茶店に入り、しばしの沈黙のあと、ゆっくりとAにゴトに手を染めた訳を尋ねました。 Aは涙混じりの声で話始めました。 Aの話はこうでした。 『今まで適当に生きてきた自分の人生をずっと悔やみ、なんとかして現状を打破したかった。 愛想をつかされた嫁、そして子供とやり直すために、定職につき、部屋を借りる必要があった。 そのためには、まとまった金が要る。 人生をやり直すために、悪いとは重々承知の上で、他に手が無く、ゴトに走ってしまった。 目標の金額が貯まれば、スッパリと足を洗うつもりでいる。』 という内容でした。 私はなぜ相談してくれなかったのかを問い詰めました。 Aは静かに答えました。 『お前に相談すれば迷惑をかけることになる。 お前のことだから、きっと自分の有り金全てを差し出しただろう? お前にこれ以上迷惑をかけることだけはしたくなかったんだ。』 確かにその当時、私には数百万円の貯金がありました。 もちろんAはその事実を知っていました。 Aが立ち直る為に必要ならば、貯金全てを差し出すことぐらい、私にとっては当たり前のことでした。 私も静かにAに語りました。 『馬鹿野郎…。 ゴトなんぞに手を染めるくらいなら、オレの金を使え。 ゴトは今日限り引退するんだ。 ゴトなんかで手に入れた汚い金で、家族を幸せにできるわけねーだろ? 違うか?』 A 『でも…。』 どらごん 『でも…。じゃねーだろ?』 私に迷惑をかけまいと、拒否するAをなんとか納得させ、その場でAにゴトの仕事を紹介したAの知人に 電話をさせました。 組織から簡単には抜け出せるはずもなく、私とAと、Aの知人で話をすることに…。 数十分後、店に現れたAの知人との話し合いが始まりました。 相手の話を聞いてみれば、なんとその人物は私のスロ仲間の知人であることが判明。 しかも彼は組織の中枢的人物で、今までAが打ち子として得た金を全額返済することを条件に、組織から抜け、 組織も今後一切Aに関わらない事を約束してくれたのです。 私はAとAの知人を喫茶店に残し、ATMでAの今まで得た金の総額90万円強を下ろし、Aの知人に渡しました。 Aはゴト組織から抜け出すことができたのです。 その後Aはしばらくまた私の家に居候をし、困難を極めた就職活動を経て、仕事に就くことが出来ました。 早く家族とやり直してほしかった私は、有り金全てを、拒むAに無理矢理渡し、家族を迎えに行かせたのでした。 就職活動同様、嫁との復縁も困難を極めたようですが、なんとか無事に修復できたようです。 あれから数年、私も仕事を持ち、家族を得ましたが、当然と言えば当然ですが、律儀なAは毎月あの時の金を 返済しています。 なかなか会う機会はなくなりましたが、今でもAとは無二の親友だと思っています。 お互い色々と変わってしまった部分はあるけど、たまにはあのダメ人間時代を思い出して、また一緒に打ちに行こう! そして飲み明かそうぜ! これからもよろしく!A! ……完…… 読者さんのパチスロ日記 メニューへ戻る パチスロ日記大募集! お気軽にお送りください!
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