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ゴーストスロッター 第13話



■ 第13話 ■

「・・・・・負けたよ。
  負けず嫌いな俺だけど、ここまで完璧に負けたんならさすがに認めるしかないな。
  この店、あまりにヌルくて簡単に勝てるもんで、お前の言うとおり、そういう細かい観察能力が
  鈍ってたみたいだ。 勉強になったよ。」

しばらく黙り込んだ後、素直に敗北を認め、さらに優司に対して感謝の言葉まで贈る日高。

さすがにここまですんなりと敗北を認めるとは思わなかったので、少々面食らってしまう優司。

なんとなく黙ってしまった優司を見ながら、日高はおもむろに喋りだした。

「さて、と・・・・
  それじゃあもう一つの約束を実行しようか。
  おい! 藤田!」

優司に話しかけていた口調とはうって変わり、厳しい口調で藤田を呼びつけた。

「お前にも話してあったよな。
  もし俺が負けた場合、本来夏目に渡すはずだった金を返せって。」

「え・・・・ た、確かに聞いてましたけど、まさか日高君が負けるなんて思ってなかったから・・・・・」

「知らねぇよそんなもんッ!!
  てめぇ、まさか持ってきてないんじゃねぇだろうな?」

「い、一応持ってきてる・・・・ 15万円は・・・・
  でも、日高君がとりあえず持ってこいっていうから持ってきた金で、家賃とか公共料金とかいろいろと
  払わなきゃいけない金なん・・・・」

「知るかよそんなことッ!!
  俺はとりあえず持ってこいなんて言ってねぇぞ!?
  負けた時に夏目に渡すから持ってこいっつったんだ!」

「・・・・・・・・・」

「それになぁ、残りの15万も俺がもらうからな。
  夏目とはそういう約束だったんだ。 それも話したよな?」

「そんな・・・・・・ ヤバイって・・・・・ 俺、マジ終わっちゃうよ・・・・」

「何度も言わせんなよ?
  そんなことは俺の知ったこっちゃねぇっつってんだろ。
  いいからその15万を夏目に渡せ。
  残りの俺に払う分の15万は後で取り立てっから。」

藤田は、今にも泣き出しそうな顔になっていた。

その日暮らしの生活を送っていた藤田にとって、30万という金は一気に破滅を招いてしまうような
大金なのである。

大の男が、自らのくだらない裏切りから発生したことに半べそ状態という有様は、優司のあの時の
悔しさを晴らすには充分なものだった。

「ああ、あとな藤田、お前は俺のグループから永久追放だから。 わかったな?」

「え・・・・・ッ??
  う、嘘でしょ・・・・・??」

「どこまでも抜けたヤツだな。
  お前みたいに人としての仁義もないようなバカといつまでもツルんでるわけねぇだろ!?
  そもそも俺が勝とうと負けようと、この勝負が終わったらお前を追い出すつもりだったんだ。
  目先の金に走ってあっさりと人を裏切るようなヤツとツルむ気はないからな。
  お前は、俺に金払ったらそれで終わりだよ。 あとは勝手にしろ。」

「そ、そんな・・・・・・・」

完全に絶句してしまった藤田。

それもそのはず。
この日高の敗北により、藤田は全財産、もしかしたらそれ以上の金を失うことになるのである。

その上、今までアテにしていた収入源である、「日高のグループでのノリ打ち」もできなくなって
しまったのだ。
ロクに台読みもできない藤田にとっては、死刑宣告にも等しい。

「落ち込むのは勝手だけどよ、とりあえず俺の目の前から消えろ。
  金は後で取りに行くから。 じゃあな。」

冷たく藤田をあしらう日高。
それを黙って見つめる優司。

優司にとって、藤田をグループから離脱させることは復讐の第一歩に過ぎなかった。
勝負前まではそのつもりだった。

しかし、実際に今の藤田の有様を見てしまうと、これだけで充分目的は達成できたことを認識した。

言葉もなく黙ってその場を離れていく藤田。
もはや完全に放心状態。
そのまま、藤田はどこかへと消えていった。


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「いろいろと悪かったな。
  アンタみたいな優秀なスロッターに迷惑かけちまって。
  俺にとって、凄腕のスロッターってのは尊敬に値するからさ、余計申し訳ないよ。」

「・・・・・いや、全然大丈夫だよ。
  こっちこそ、こんな勝負に付き合ってもらって本当に感謝してる。」

優司の言葉を聞き、日高は少しテレたような笑いを浮かべた。
しかし、すぐにキリっとした表情に戻り、こう言った。

「藤田のことは本当に済まなかった。
  あいつ、俺の前ではいい顔ばっかするもんだから、あそこまで腐った人間だとは思ってなかったんだ。
  それを見抜けなかった俺のミスで、夏目にイヤな思いをさせちまって・・・・・」

「全然いいって! もう終わったことだし。
  大体、グループ全員の性格をきっちり把握するなんてのは難しいでしょ。」

「そう言ってくれるとありがたいけど・・・・・
  でも、今回のことは凄くいい教訓になったよ。 よく心に刻んでおく。」

「・・・・・・・・・」

「でさ、話は変わるんだけど、携帯か何か持ってるか?」

「いや、何しろ家もないくらいだから・・・・」

「そっか。 じゃあちょっと待って。」

そう言って、メモ帳とペンを取り出し、何やら書き込んでからその紙を優司に渡した。

「これ、俺の携帯番号。
  何かあったら電話してくれよ。
  社交辞令とかじゃなくてさ。 近々飲みにでも行こうぜ。」

つい数時間前までの日高からは想像できないような人懐っこさ。
根はスッキリとした良い人間なんだな、と優司は思った。

「ありがとう。 じゃあ、落ち着いたら電話するよ。
  俺もこんな生活してるもんだから飲んだりする友達もいなくて寂しかったから・・・・・・嬉しいよ!」

「おう! じゃあガンガン飲みに行こうぜ!
  グループのやつらも連れて行くからよ!
  マジで電話しろよ!」

「ああ、絶対かけるって!
  そっちこそちゃんと出てよね!」


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その後、二人はその場で別れた。

優司は、勝負を終えた充足感に包まれながら、いつも寝泊りしている駅裏の公園へと歩いていった。

しかし、一人になってからしばらくして、複雑な感情に襲われた。

勝負に勝った嬉しさ、藤田をやり込めた満足感、しかし、当然のことをしたまでとはいえ、自らの手で
人一人を破滅へと導いてしまったという後味の悪さ。

これらの感情が入り混じり、何やらモヤモヤとした気分になってきたのだ。

そんな感情に包まれつつも、今実際に手にしている75万もの金を見ると自然に心が落ち着いた。
このうちの30万+利息分は返済へと消えるのだが。

「(よし・・・・ とりあえずは第一目標達成だ。
  なんとかこの金を元に体勢を立て直すんだ!
  虚しさなんか感じてるヒマはないんだ!
  人に同情してるヒマなんかないんだ!!)」

無理矢理自分に喝を入れる優司。

自分がまだまだなところにいるのは充分にわかっている。
自分の置かれている立場を痛いほど理解している。

まだ、人生のスタートラインにすら立てていないということを。


【第1部 完】
 

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