正統派パチスロ攻略サイト - パチスロ立ち回り講座 | HOME | はじめに | サイトマップ | お問い合わせ |


読者ライター【男爵】の記事17



50音から機種を検索


猫とハイエナのバラッド [ 2016/10/24 ]

読者諸兄ご機嫌よう、男爵です。

    好奇心は猫を殺す

容易には死なない動物と言われている猫ですら、その好奇心が原因で命を落とす事がある。
転じて、過ぎた好奇心は身を滅ぼす、という意味で使われるイギリスのことわざです。

諸兄はホールで新台をみかけたら「とりあえず触ってみようか」と考えませんか?
面白そうなシステムを搭載しているとか、好きなキャラクターのタイアップ台だと、たとえスランプグラフが下降線を描いていても「ちょっと打ってみよう」と好奇心を刺激されませんか?
あるいは、詳しくない台でも大きくハマっているのを発見すると、急いで天井情報を調べることは?

楽しく遊びたいのなら、好奇心の赴くままに動くのも良いでしょう。
ただし勝ちにこだわるならば、その好奇心は命取りになるかもしれません。

今回は猫とハイエナの話……

ああ、もちろんホール内でのお話ですよ。

今日もホールに猫がいる。
スロット紳士こと男爵の体験談を聞いて欲しい。

 


『クランキーコンテスト』のブームに代表される打ち手の目押し力が重視された時代を、技術介入時代という言うならば、天井・モード判別・RT解除振り分けゾーンが織りなす4号機後期は知識介入時代であった。

時代は10年程前に遡る。

当時主流だったゲーム数解除をメインとした機種は、知識がなければ損をしてしまう可能性がかなり高く、逆に言えば、知っていれば設定無関係に期待値数千枚が稼げる状況にも出会えた。
そのため、皆こぞって雑誌やウェブサイトで情報をチェックした。

「ゾーン狙い」という立ち回りが一般化した時代だったし、そこから生み出された「エナプロ」と呼ばれる人間も存在した。


************


■『パチスロ海物語』 (サミー 2005年5月)
いわゆるハイエナ台と呼ばれる機種はいくつかあったが、私の記憶ではこの台を導入していたホールの状況はすさまじかった。

海物語とは、あの海物語である、
現在も現役バリバリで球を打ちだしては「リーチ!」とはしゃぎまわり、「ごめんねー」と消えていくビキニの金髪が出るあの海物語である。

細かいゲーム性は割愛するが、ゲーム数解除振り分けが浅めに作られいる上に、それなりの爆発力も備えていたため、300G以上のゲーム数の台を打てば勝てると言われた台だった。

その題材もあり、新台当初は比較的なごやかなムードのシマであったが、「ハイエナが美味い」と知れ渡っていくとシマの状況は一変した。

まず誰も打たない、半端に打てばハイエナされると知っていたから。
近づくと死ぬという意味で、数年前に流行った呪いのビデオのような扱いだった。

もし打つ場合も、天井ツッパの覚悟で臨むのが必須、そんな稼働状況なので店も設定を入れない。

しかし修羅の国と化したシマ付近には常に数人の人間が、何を打つでもなくウロウロしていた。
それは何故か。

多くのホールは、パチンココーナーとパチスロコーナーが併設されている。
ちょっとスロットに興味のあるおじいちゃん、おばあちゃんがジャグラーを触っては、店員に目押しを頼む光景も日常的に見られた。

そんな中で、馴染みのキャラクターがパネルに描かれたパチスロ海物語がある。
パチンコメインとしていたライト層・加えて新台だからと試し打ち気分でシマに引き寄せられた人々がサンドに1000円を入れた瞬間、シマの両端にいた人間の目がギラつきはじめる。

    好奇心は猫を殺す

「よくわからないけど、ちょっと遊んでみよう」

このシマの猫は、そんな興味本位で台に座った人間だった。

しばらく回してみるも当たらず、席を立つそぶりをしたら、我先にと数人が群がる、あからさまに走っていくヤツもいた。

「殺す」などという表現をしているが、実際打ち手の負け額はそこまで多いものではないだろう。
だがその興味が、好奇心が養分となり、ハイエナを潤していたのはまぎれもない事実であり、『パチスロ海物語』のシマは、さながら網にかかる獲物を待つ数人による蜘蛛の巣だった。

ことわっておくが、私はハイエナ行為そのものを否定しない。
シマの端で待ち構える、というような露骨な真似をしたことは無いが、ホールを巡回して期待値が高い状態の空き台があれば、私を含め多くの人が喜んで座るだろう。

このサイトの「スロッターズアンケート」の第32回のテーマ、「ゾーン狙いや天井狙い(いわゆるハイエナ)に徹する立ち回りついてどう思いますか?」を見ても、

・全然OK/全く気にならない : 732票 (41.9%)

・今の時代、勝つ為には仕方ない : 623票 (35.7%)

と、比較的許容されているのがうかがえる。

もちろん「許せない」という人たちもいるが、おそらくなりふりかまわない台確保といったマナー違反行為をする輩に悪印象を持っていて、それを除けばもう少し許容数は増えるのではないだろうか。
(ただしハイエナスロッターには、マナー違反を平然と行う人間の割合が多いのも事実であった)


************


■『ストリートファイターU』 (アリストクラート 2005年4月)
現在はエンターライズ製で稼働しているストリートファイターシリーズだが、ホールデビューはアリストクラートからの登場だった。

上記の海物語と同時期に登場したこの機種は、BIG中に技術介入を搭載した機種であり、ストック機能非搭載、当時としてはやや変わったスペックだった。

ゲーム原作にも関わらず液晶非搭載(ドット演出はある)であったり、一撃で数千枚出すという台ではなかったため派手さを欠いた感はあったものの、設定6の安定感が抜群だったため、上級者に好まれた機種だ。

新台導入され打っていた私は、高設定ではないと見切りをつけ、ボーナス消化後0ゲームで隣の台に移動した。
すると、先ほどまで打っていた台にタバコが投げ入れられニット帽の男が座り、私の顔とデータランプを交互に見ている。

ほどなくして現れた仲間と思われる二人に「ストU0Gヤメ台ゲット♪」と自慢げに語っていた。
見ると、当時の私よりさらに若い、まだ10代と思われる3人組であった。

騒がしいホール内だが、隣にいると会話も断片的に聞こえてくる。

「ボナ後はチャンスっしょ」
「マジかよ、新台だしオイシイな」
「バカだよな、知らないんだろ」

ニット帽の男はチラチラこちらの様子をうかがっていた。
知識の無いオッサンだとなめられていたんだろう。

「ボーナス後は128GまでがRT解除振り分け率が高い」

当時はこんな台がスタンダードだったためよく勘違いされていたのだが、ストUはそもそもストック機ではない。
ヤメ時は0ゲームというのは、台の仕様を把握していれば理解できるものだった。

    好奇心は猫を殺す

数十分後、ノーボーナスで260G程回した3人組は首をかしげながら席を立った。

猫はキミ達だよ、いや、この場合は好奇心とは違うか、慌てる乞食は貰いが少ないと言うべきかな。
若かった私はフンと鼻をならし、彼らを見送った。


************


今では当たり前のように存在するバラエティコーナーが増えだしたのもこのくらいの時期だった。

みなし機の撤去や高額になっていく新台購入費用の削減といった負の事情もはらんでいたと思われるが、マイナー機や一昔前の機種に触れる機会が多くなり、それこそ好奇心旺盛に様々な機種を打っていた。

この時期私はご多聞に漏れず、雑誌やwebで知識を身に着けており、それなりに収支も良かった。
自称中級者といったところだが、往々にして危険なのは自分の力を過信するこの自称中級者である。


トレジャーハンティングという題材はその相性から、しばしばパチスロにも採用されてきた。

「ピラミッド」「エジプト」「財宝」
そんなキーワードから諸兄が思い浮かべる機種は何だろう。

『秘宝伝』
現行機では最有力候補か。

『ネオファラオゼッツ』
4号機後期機種、個人的には結構好きだった。

『スフィンクス7』
まさかのパル工業、大先輩ではないか。

『おしおきピラミッ伝』
紳士、圧倒的紳士。 パチンコのシマで男爵と握手。


************


■『黄金神』 (オリンピア 2003年11月)
所謂4号機爆裂AT機の流れをくむ機種の末裔。
高確と低確を頻繁に行き来する上、潜伏がかなり長く、演出判断が重要な台であった。

全盛期機種ほどワンチャンスでの一撃性は無いが、ツボにハマった時の破壊力は見劣りしない。

AT「黄金RUSH」は液晶に出てくるクレオパトラ風のキャラクターから、愛好家には楠田枝●子RUSHとも呼ばれていた。
いや、似てるのは髪型だけだろ。

私が黄金神と対峙したのは地元で有名なボッタクリホール。
当時既になつかしの珍台扱いだった金色の神様は、連日ベタピン状態のバラエティコーナーにて初打ちとなった。

前月に『アントニオ自身がパチスロ機』で8000枚を出していた私は、AT機はリスクがあると理解しながらも、その破壊力の虜になっていた。

この黄金神はどんな台だろう、同じ系列のAT機だ、きっと楽しく打てる。
おおまかな機種情報も頭に入っている、負けやしない、勝負だ。

単純に打ちたいという気持ちが大きく、否定する要素を自分の中で潰していった。

前日までしか情報が見れない旧式のデータランプを確認する。

【前日700Gノーボーナス、本日150Gノーボーナス】

当時のAT機も現在と同様に、いかに長くATに滞在させてチャンスメイクするか、ということが出玉のキモの部分だ。
チャンスを多く拾える天井狙いは、勝利のために有効な手段の一つだろう。

【第一天井1200G 第二天井1999G 天井恩恵はAT当選】

これが黄金神の天井情報。
いける、宵越し天井狙いだ。

私はこの店で何度も天井狙いを成功させていた。
競合が少ないため、稀に驚くような状態の台も放置されていた。

最低でも850G以上はある、前々日を考慮すれば1000G以上の期待はしていいはずだ。
前日に700G回した人には申し訳ないが、知らないヤツが悪いのさ。

興味本位でバラエティ台を打ち散らかす前に、もっと知識をつけるべきなんだ。

    好奇心は猫を殺す

猫は…

猫は…

……私だった。

ATに入らない。
データランプは500Gをまわったところ、昨日と累計で第一天井は過ぎている。

古いデータランプ機だから表示がズレていたのか?
いや、黄金神の潜伏はかなり長いという、きっともう少し回せば黄金RUSHに突入するだろう。

700Gを突破。
リセット?
いやまさか、前々日に500G程度回っていて、前日は第一天井確認後ヤメだったに違いない。

予想とは違ったが、そうするとあと200Gで第二天井だ、この程度すぐに取り返せるさ。

1000Gは静かに過ぎていった。

潜伏じゃない、リセットされている。
目の前の現実を受け入れるのにも時間を要した。

バカな、このホールのバラエティは通年ベタピン営業のはず……
今までもこうして勝ってきたんだ、これは何かの間違いだ……

自称中級者の間抜けな猫は、自分の立ち回りを過信した。

このホールが設定を変えない、などというのはあくまで傾向。
ちょっとした気まぐれで簡単に覆るものだ。

1200Gに到達。
ワンセットのATで僅かばかりのコインを手にする。

望みをかけるもそれ以上の継続は無し、液晶上で静かに佇むスフィンクスが私を嘲笑っているようだった。

かなりの投資額を消耗した私は、もはや後には引けなくなっていた。

いや、本当にうまい立ち回りができる人間であればそこで退く決断もできただろう。
しかし、もうそんな考えも浮かばぬほど、熱くなってしまった私がいた。

第ニ天井だ、そこで爆発するはず。
AT機はきっかけさえあれば数時間で5000枚だって夢じゃない。

それが叶わぬ愚かな夢であることは、今の私ならば察することができるかもしれない。

「やめろ、無茶だ」
「それは賢い立ち回りじゃない」

当時の私に、その声は届かない。

そしてそうなると転げ落ちるのは一瞬だった。

その日、私はパチスロ人生で最大の敗北を喫する。

−4150枚。

第二天井到達後、100枚と少しのコインを吐き出し、黄金神は完全に沈黙した。
あまりの悔しさに、下皿にコイン30枚程度残したまま席を立ち、逃げるように店を出たのを覚えている。

もしかしたら、人もまばらな店内で何度も呼び出しがかかっていたかもしれない。
若気の至りとはいえ、ホールには申し訳ないことをしてしまった。


根拠の薄い台への過度の期待、ただ単に打ちたいという欲求を抑えられぬ若さ、欲望をはらんだ私の好奇心を待ち受けていたのは、忘れられぬ手痛い負けだった。
本当に猫であったならまだ可愛げがあっただろうか、そう考える紳士な私の思い出である。


これを読んでいる上級者の諸兄は、当然こんな雑な立ち回りはしませんよね?
おや、自信満々に応えた貴方、明日の猫は貴方かもしれませんよ……

Curiosity killed the cat…



男爵の記事一覧へ

読者ライターの最新更新一覧へ


【換金可能】 目指せ一攫千金! オンラインスロットで電子マネーゲット!


特許取得により「換金」が可能となっている、オンラインスロットゲームサイト「ディーチェ」。

現在新台リリースイベントで大盛況! 前作に比べてボーナス確率はなんと【250%超】!
オール役からのボーナス解除や高確モードからの連チャンは圧倒的破壊力で一気に大爆発の可能性アリ!





【換金可能?!】 24時間スロットで遊べる!1,500円分Ptで景品ゲット!

オンラインでスロット!換金できる「ミリオンゲームDX」
特許取得により可能となった換金システムがウリの、オンラインスロットサイト「ミリオンゲームDX」。
「マジカルハロウィン」「忍魂」を彷彿とさせるようなスロットゲームなど、多くのゲームが用意されています。

設定6なら機械割120%を超える機種が多いのも大きな魅力!




ページ最上部へ戻る

「パチスロ立ち回り講座」トップへ戻る