[4]ライター飲み会/打ち子の世界 [2015/9/17(木)] |
誰もが「サクラ」という単語を聞いたことがあると思う。
説明は不要だろう。
遡ること7年位前、当時私がマイホにしていたホールで、初めてサクラと思わしき人物に出会う。
根拠は、「見る度に出ている」というありきたりなもののため確信はない。
が、毎回のようにスパイダーマンを打って箱を積んでいる様はとにかく目立った。
ただ、気になることがいくつかある。
先ほど「毎回のようにスパイダーマンを打って」と書いたが、そうでない日は何を打っているかというと、「北斗の拳2 乱世争覇伝 天覇の章」だったのだ。
覚えているだろうか?
覚えている方は少ないかも知れない。
北斗の冠を持っているにも関わらず、クソ台すぎて記憶から消えてしまっている人が多数であろう悲しき宿命を背負った台。
この台は、設定6でも機械割が106%で、ほとんど見向きもされなかった台である。
現に、設定6が確定していても空き台があったような台だ。
毎回スパイダーマンだと目立つからという理由で、たまに北斗を打っていたのかもしれないが、106%とは言え1日打てばそこそこ出る。
むしろスパイダーマンで出すより目立っていた。
何よりこのサクラは、見た目がとにかく目立った。
サイズでいうと、マツコデラックス位はあっただろう。
※マツコデラックスを直で見たことはない
そこが一番、サクラかどうか悩んだところでもある。
「あんなに目立つ人間をサクラとして起用するだろうか?」
どうしてもこの疑問を拭えなかった。
しかし、高設定奪取率と、他機種にも高設定はあるのにスパイダーと北斗縛りは怪しさ満点で、確実にサクラであったと思う。
だから何だ?という話だが、これは前置きで本題はここから。
実は、私の親友が「打ち子」をやったことがある。
サクラと違い、打ち子というものがどういうものかわからない人がいると思うが、これから書く内容で理解してほしい。
また、サクラや打ち子は犯罪となる場合もあるため、これだけたくさんの方が見るサイトで、親友のこととはいえ告白することが適切でないのは承知だが、過去にそういうことがあったということと、今後もしそういう誘いがあっても断って欲しいという思いを込めて書く。
まぁ、現在サクラや打ち子がいるとは思えないが・・・
なお、「親友」のことは「タカシ」という名で書かせていただく。
遡ること9年位前。
当時彼が住んでいた学生寮で仲良くなったばかりの友達から、こんな誘いを受ける。
友達 「そういえばタカシってスロットやるよね? いいバイトがあるんだけどやってみない?」
タカシ 「スロットのバイトって何? サクラ?」
友達 「いやいや、違う。 打ち子!」
タカシ 「打ち子? 何それ?」
友達 「説明が面倒なんだけど、とりあえずこっちが指定する台を1日打てば、勝っても負けても12,000円を払うよ。 どう?」
タカシ 「お前はやらないの?」
友達 「俺はスロットってよくわからないんだわ。 俺は人を紹介することでお金をもらってる。」
タカシ 「ふ〜ん。 まぁやってもいいよ。」
友達 「よし、じゃあまた日時と場所は連絡する。」
という流れで打ち子をやることになったタカシ。
危険な香りはしていたが、それよりも興味の方が上回ったようだ。
この手の話は望んでも叶わないし、ある意味運命だと思ってしまった模様。
※伝聞調で書いているとなんだかまどろっこしいので、以降はタカシに成りきって体験談風に書いていく※
当日、山手線のある駅に到着する。
時刻は10時。
集合場所である、駅近くのマクドナルドへ向かう。
ここでやや疑問に思ったのは、「10時オープンの店にも関わらず、10時に駅近くのマクドナルド集合」ということ。
狙い台があるなら、朝一から行かないと打てないのではないか?と。
そんなことを考えていると、同年代と思えるがかなりガッチリした体型の男が話しかけてきた。
男 「タカシ君?」
タカシ 「そうです。」
男 「あと2人来ることになっているから、ここで待ってて。」
タカシ 「わかりました。」
すると全員が集まる・・・はずが、1人来ないみたいだ。
連絡も取れなくて焦る男。
その姿を見ながら、ただボケーッと待つ。
男はなんだか焦っているようだが、開店時間も迫っていた為、紙を1人1枚渡した後に説明を始めた。
ルールは以下の通り。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
●同じタイミングで入店しないように間隔をあける
●紙に書かれている台番の台を打つ
●紙は入店前に処分する
●入店し台が埋まっていたら男に電話をする
●最初に5万を渡す
●無くなったら男に電話をする
●昼休憩は時間を指定され、同じタイミングにならないようにする
●終了は、20時前後でゾーンや高確率を抜けたとき
●謝金は、何万勝とうが何万負けようが12,000円
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ざっとこんな感じ。
すると、連絡が取れなかった奴が遅れてやってきた。
タカシともう1人は説明が終わっていたため一時解散と指示され席を外したが、遅れてきた奴はタカシが遠くにいても聞こえる位に男に怒られていた。
ほどなくして時間になったため、タカシは入店をする。
開店時間はとっくに過ぎていたため、台に座っているお客さんはいるが、全体的にはガラガラといった感じであった。
自分が打つべき台を探しながら他の台の履歴もサラッと見たところ、とても優良店と言えるものではなかった。
台数と稼働状況を考えると、むしろボッタ店と言ってもいいほどの状況。
この時、タカシはこう思った。
「打ち子を雇ってまで見せ台を作ったとして、この店にどれほどの効果があるのだろうか?」
この疑問は後に解決するのだが、このときのタカシはまだ知らない。
そして打つ台の前に来た。
その台は「吉宗」。
北斗が打ちたかったため残念な気持ちは抑えきれなかったが、吉宗の設定6を打ったことがなかったためある意味ラッキーだと感じた。
詳細は省くが、結果として9000枚出た。
最大ハマリは500Gで、綺麗な右肩上がりであった。
あとの2人は共に北斗を打ち、12000枚と5000枚で快勝だった。
換金を終え、男に電話をすると、朝に集合したマクドナルドに呼ばれた。
男は手慣れた様子で札束を数え、「うん」と頷いて懐にしまう。
そして封筒に入ったお金を取り出しタカシに渡す。
男 「これで終わりだから。 今日はお疲れ様。 またよろしく。」
タカシ 「あっ、はい。 ありがとうございました。」
こうしてタカシの初めての打ち子は終わった。
後日感想を聞いてみた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
Q.
やってみてどうだったか?
A.
意外とあっけなかった。
最初は緊張したが、あとは普通にスロットを打っているだけだった。
Q.
報酬は高いか安いか?
A.
好きなスロットを打つだけで12,000円もらえるのは、お小遣い稼ぎという面で見るのならばよいのではないか。
回数を重ねれば15,000円に上がるらしい。
が、出玉と報酬に関係性がないことを考えると単なる作業になってしまうため面白くもなんともない。
Q.
機会があればまたやるか?
A.
もうやらない。
そもそも悪いことだし、それに危険だと思えるところもいくつかあった。
Q.
危険というと?
A.
紹介してくれた友人に黒幕は誰なのかと聞いたら、店の設定師だと言っていた。
設定師が小遣い稼ぎのために店長や店の関係者に内緒で我々を雇っていたということ。
思っていた以上に危険な橋を渡っていたことに気づいたからもうやることはない。
Q.
だから入店や休憩をバラバラにして、仲間だと思われないようにしたということか?
A.
そうだと思う。
打ち始める前に打ち子を雇ってまでこの店にどれほどの効果があるのか疑問に思ったが、店とは関係のないところで動いていたためつじつまも合った。
Q.
最後に一言。
A.
美味しい話には絶対落とし穴がある。
自分では思ってもいないようなしっぺ返しがくる可能性もある。
軽い気持ちで危険なことに手を出さないように。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
いかがだっただろうか?
なかなか知り得ないブラックな話。
今はいないと思うが、もしサクラや打ち子のような怪しい人間がいるホールには近寄らないのがベストである。
そして、自分に話が来ても簡単に引き受けないようにしていただきたい。
それでは!!
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