[2]スロ吉れっどと打ち手語り [2018/8/8(水)] |
@設置されている機種のホール情報を把握
朝起きて、通勤時間帯や出社時に新聞やニュースを見て、最近の出来事を把握する。
これと同じように、パチスロ開発者が毎日の習慣として「SISデータ」を確認します。
SISデータとは、ダイコク電機株式会社が提供している、ぱちんこ&パチスロ業界における情報ツールのこと。
遊技台情報、機種ごとの営業データ、遊技台活用法、業界情報などを提供しており、業界人だけでなく、一般の方でも利用可能です。
開発者として、このSISデータを閲覧する際に注目している項目は以下です。
■ 機種毎の設置台数 ■
ダイコク電機に登録してある全国のホールデータをもとに、最近市場導入された機種が全国で何台くらい設置され、何台くらい販売されているのかをある程度知ることができます。
有名タイアップ機種の販売状況は気になりますし、「サ○ーさん、今期ウハウハだなー」なんて思ったりもしてました。
■ 機種毎の出玉率 ■
最近市場導入された機種の「市場での出玉率」はどんな感じかを把握でき、この機種は甘い・辛いといった部分が見えてきます。
また、メーカーが設計した出玉率が正常か否かの指針にもなり、もし出玉率が異常なら、メーカー的にはバグを疑うので、ちょっと怖い項目でもあります。
■ 機種毎のIN(稼働率) ■
最近市場導入された機種が、どれくらいホールで稼働貢献しているかを把握でき、その機種の寿命の目安にもなります。
数週間経ってもこの数字の衰退が緩やかなら、人気が続いている機種と言っても良いでしょう。
逆に、導入初週の数字は良かったものの、翌週以降の数字が極端に悪くなってるようなら、打ち手に早々と見限られた機種とも言えるでしょう。
これらのSISデータを毎朝確認することで、他社機は勿論、自社機の最近の動向を探っているわけです。
設置台数が多く、稼働が良好な機種は特に注目し、何が良いのかを分析し、今後の機種開発の参考材料とする感じです。
A社内試打で開発中の機種を改善
パチスロ開発においては機密保持の問題もあり、社内で機種を評価し合う、「社内試打」というものがあります。
パチスロ開発には、1次試作、二次試作、最終試作などの評価段階が存在し、その都度、その段階での社内試打を行います。
ある意味、社内での面白さチェックとも言え、基本的にはこのチェックをクリアしないと次のステージには進めません。
納期などが迫っていて、やむを得ない場合はこの限りではありませんが。
また、社内試打を行う人は開発メンバーが主体ですが、他のチームの方や他部署の方も参加します。
ただ、市場の打ち手と比べても少ない人数で行われるので、多くの評価サンプルが得られないのも事実。
これらの少数意見を参考に修正、改善していくしかないわけです。
Bパチスロサイトの書き込み情報を把握
パチスロに関する書き込みが可能な2chなどのサイトには、常にアンテナを張り巡らせており、特に自社機に関する書き込みには目を光らせています。
自社機が市場に導入されたら、毎日その書き込みの内容を把握して、打ち手の批評や良い意見などは真摯に受け止めて、何が悪くて何が良かったのかをチームで意見を分かち合い、次の開発に活かすように検討会をします。
まとめますと、開発者は何よりも打ち手の事を考えてパチスロを開発しているということです。
独りよがりで自己満足な機種を作るのではなく、市場の声にしっかりと耳を傾けてちゃんと作ろうとしているのです。
ただ、急な規則改正などが起きた場合や納期を守る際には、企業として利益を上げなければなりませんので、中途半端な出来のまま市場に出してしまう事もあります。
最悪、お蔵入りになることも。。
開発者として、面白くて打ち手が満足するパチスロ機を出したいのは皆同じ想いなのです。
「開発者は、打ち手の最大の理解者でもある!」
今回のコラムはここまでにさせて頂きます!
それでは皆さん!
レバーに魂を込めて…Good Slot Life!
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