[2]サミー発「GRT」、気になるその新システムの中身は…? [2017/11/16(木)] |
では今週のコラムだが、先日よりサミーから
「GRT」なる新システムのPVが発表されていた。
これに対し、業界はかなりざわついていた。
私も、5.9号機の新システムという煽りなので、他社の考えつかないとんでもない仕様なのではとワクワクしていた。
「G」とはいったい何の略なのだろうか?
あれかな?これかな?と、社内でも予想が広がっていた。
そして先日、ついにその詳細が発表された。
システムを搭載した版権はコードギアス。
そして詳細は…
こ、これは…
ただのリプパンはずしではないか…orz
リプパンはずしとは、皆さんご存知の5号機初期の名機「リングにかけろ」に搭載されていた機能である。
これによって、ボーナス後のRTが同色BBなら200GのRT、異色BBにRBでも100GのRTが必ずついてくるという激アマ仕様を実現することができていた。
カラクリとしては、当時の型式試験は小役完全奪取のシミュレート試験しか行なっていなかったことを逆手に取っている。
RT中は、高確率でパンクチェリーが成立するが、ユーザーはそれをはずすのでRTを完走することができる。
しかし、シミュレートでは小役を必ず取るため、数G消化したらパンクしてしまうことになる。
これによって「リングにかけろ」は、本来適合できない設定6の機械割119%を実現していた。
ちなみに私はこの機種が大好きで、毎日打ちまくっていた。
おかげで4号機を卒業できたといっても過言ではない。
ちなみにこのリプパン仕様だが、すでに規制されている。
現在と当時で最も違うのは、リプパンでRTを延命するという仕様を提出しなければならず、その打ち方でも試験をされることになる。
これによって、機械割は当時のリプパン機と比較すると全然上げられないということになるだろう。
うーん、非常に思い入れのある仕様なのだが…
あれだけPVを出したりして「GRT」を煽っていたのに、まさかリプパン機だとは思わなかったので、正直拍子抜けしてしまった。
(ていうか、GRTのGってギアスのGなんじゃ…?)
こういった煽りは、開発の人間はあまりやりたがらない。
というのも、「新システムと言って煽った割に…」という感想が容易に予想できてしまうため、変に無理やり上げるような表現はしてほしくないという気持ちがある。
本当に新システムならもちろん何の問題もないのだが、今回のケースだと「アピールポイント、そこじゃなくない!?」という気持ちになってしまう。
となると、営業側で売っていくための戦略ということになるのだろうか。
事実、注目は結構されている印象だし、ホールさんに展開していく材料としてはいいのかもしれない。
ただ、営業と開発の間では、意見がかみ合わなくて喧嘩になっている可能性も…
今回の「GRT」は、新システムではなくRTの仕様であったが、ARTで下手に出玉が出せないのならRTで無理なく遊ばせようというのは悪くない選択肢である。
特に6号機は、ノーマル機の規制がかなり厳しくなるので、影響を受けない5.9号機のうちにこうしたノーマル+αで遊ばせる機械を適合させていくのは良い戦略だろうと思う。
これで、ついに大手メーカーも5.9号機に動き出したわけで、今後各メーカーがいつどんな機械を出してくるのか、その動きに注目していきたい。
今週のコラムは以上。
それではみなさん、また次回。
【 メーカー開発者の独り言〜今宵もオフレコで〜 】 メニューへ