[2]スロメーカー開発への就活事情 [2018/3/15(木)] |
では、今週のコラムになるが…
4月が近づいてくると始まるイベント…
それは、新入社員の入社である。
最近は、この業界が不況であったり、就職難でないこと、さらには若者があまりギャンブルをしない体質になっていることもあり、総じて人気がないのが我が業界である。
おまけに、入ってきてもすぐ辞めてしまうということもあり、なかなか新人教育も大変である…
まぁこの辺は、どこの業界も近い悩みがあるのかもしれないが。
ということで今回は、パチスロメーカーの開発の就職ルートについて軽くお話ししていきたい。
ちなみに、私の就職時の思い出も多分に含まれる(10年以上前…)ので、今全然違ってたらすまん!
それでは早速、就職活動について振り返ってみよう。
まずパチスロの開発というと、「面接方法は特殊なのではないか?」と疑問を持たれるかもしれないが、いたって普通である。
いや、厳密には、普通のところもあれば、企画書を作って持ってこいというところもある。
メーカーによって様々である。
実際、当時企画書を作って持ち込んだりもしていたわけだが、今見直したら鳥肌レベルの酷い出来だろうな…
しかし、そういったメーカーは稀で、ほとんどのメーカーはSPI試験にグループ面接や個人面接、役員面接といった形で進んでいくので、一般的な企業の就活内容とほぼ変わらないだろう。
一般企業との一番の違いとしては、圧倒的な「就活生の留年率の高さ」だろう。
ストレートで卒業している学生の方が少ないレベルである。
ちなみに、私ももちろん留年だ。
さらに、留年の理由に堂々と「スロットが好きすぎて毎日打っていたため留年しました!(キリッ)」みたいなことを言っても、多少許されるところがある。
これも、普通では考えられないところだろう。
「ヤベー、スロットばっか打って留年しちまった!」と思っているそこの君!
この業界では、それが熱意と捉えられるぞ!
また、理系の学生の方が有利なのでは?といった疑問もあるだろう。
これに関しては、若干有利であることは事実なのだが(ゲーム性や出玉を設計する際には計算が必要になったりはするので)、とはいえ、そこまで難しい内容ではないため、入社してから十分追いつくことはできるから安心してほしい。
実際、文系の学生でも普通に開発に配属されている。
そもそも、私も文系だし…
ほかには、最近では業界専門の某スクールの学生なんかもかなり就活にきているようだ。
で、実際、こういったスクールの卒業生が有利かと言えば…
実は全然そんなことはない。
出資しているメーカーに推薦なんかはあるのかもしれないけれど、普通に就活で来た場合に、こういったスクールを卒業しているからといって優遇されることは別にない。
むしろ、開発の作業的な部分を変に教えられてきているせいで、話してみると頭でっかちの既成概念の塊に育て上げられてしまっているなぁと感じてしまうことがある。
新しいものを生み出すには、既存の作り方にとらわれないような自由な考え方の方が重要なので、新卒のうちから凝り固まった考え方は、むしろしてほしくない。
もしこのコラムの読者に、スロメーカーへの開発志望で某スクールに通おうと考えているなら、特に有利にはならないと伝えておこう。(出資メーカーへの就職が希望なら別だが)
むしろ、そこに時間をかけるなら、とにかくいろいろと遊んでほしい!
遊びに真面目になってほしい!
スロットだけでなく、とにかく様々な遊びを楽しんで、新しい面白さを今いるオッサンたちに伝えてくれるとありがたい。
ということで、ザックリではあるが、スロットメーカーの就活事情をお伝えしてみた。
これを機に「スロメーカーを目指してみるか!」なんて思ってもらえればこれ幸いである。
では、今週のコラムはここまで。
それではみなさん、また次回。
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