[1]最新台6号機「ニューキングハナハナゴールド-30」に救われたい [2021/2/20(土)] |
【2月中旬】
「何を打っても勝てない」
そんな力のない言葉しか出て来ない2月中旬。
コロナ禍で仕事は減り、パチ屋に行けば毎度のこと軍資金を回収されては骨の髄まで絞り取られる日々。
故に、近頃は「打ちたい」というよりも、「惰性で打ってしまっている」という気持ちが強い。
このままの人生ではまずい。
何か希望を見つけなくては。
とはいえ、何かをするほどのお金もない。
という事で、苦肉の策ではあるが、アルバイトを始めた。
時間の融通が効き、さらには面倒な人付き合いが少ないであろう「ポスティング」のアルバイトだ。
いざ面接を受け、採用が決まり、事務所で色々な方と顔合わせをしてみると、非常に個性の強い方々の集まりだった。
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(ポスティング会社の事務所にて)
Aさん:
「お兄さんは普段なにやってるの?」
ヒグラシ:
「普段はパチスロを生業としております」
Aさん:
「パチプロって事!?それはうらやましいけど勝てるの??」
ヒグラシ:
「プロではないですね。勝ったり負けたりしてますが、最近は勝ててないですね〜」
Bさん:
「なになに、面白い話を2人でして!お兄さんパチプロなんだ!?俺もパチスロ大好きだよ!なんか良い情報あったら教えてね〜!」
Aさん:
「うちはパチスロ好きな従業員がホント多くてね〜、昨年末まで働いてた男の子は10万勝ったって言ってから突然来なくなっちゃったけど、先月孤独死してるのが発見された爺さんも生前は毎日パチンコの話ばかりしてたよ」
Bさん:
「爺さんの話はやめときなさいって!俺らも明日は我が身みたいな所あるんだからさ〜、ほんとギャンブルなんてやるもんじゃないよなぁ」
Cさん:
「おはようございまーす!昨日2スロで3000円勝ったから、今週は勤務日数減らすわ!」
Aさん:
「おいおい、3000円なんてまたすぐなくなるんだからもっと働きなさいなぁ!」
Cさん:
「ん!?お兄さんは新しい人!?」
ヒグラシ:
「はい、今日から働かせて頂く事になりましたヒグラシと申します!よろしくお願いします!」
Cさん:
「まだ若いだろうにこんな仕事を…まぁお小遣い稼ぎにはなるのかな!ここは8割がギャンブル好きのおっさん達ばかりだけど楽しんでね!」
Aさん:
「Cさんよ、ヒグラシ君はパチプロだってよ!」
Cさん:
「パチプロ!?いやいや、プロだったらこんな所でこんな期待値の低いバイトしないでしょ!」
ヒグラシ:
「・・・。今日はありがとうございました!来週の研修よろしくお願いします!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…といった感じで、希望を見出す為にアルバイトを始めたはずが、余計に気持ちが沈んでしまった帰り道。
はぁ…。
大学を卒業して、新卒で年収約400万円の会社に入社した頃が一番裕福だったなぁ。
とはいえ、それはただ裕福度が今よりも高かっただけで、幸せ度は今が一番だと感じられている事も事実。
しかしながら、この現状を「幸せ」だと満足して生活をするのは、決して胸を張って威張れるような事ではないような気がする。
「何も失うものなんてない。這い上がれ、ヒグラシ!」
そんな声がどこからともなく聞こえてくるようだ。
翌日。
5kを握りしめ、いつものパチ屋へ。
勝負するのは最新台6号機のノーマルタイプである
「ニューキングハナハナゴールド」。
まだ導入されて間もない上に、このお店の大きさの規模で4台も導入されているのは、何かしらの意図を感じてならない。
5kあればそこそこの勝負は出来るだろう。
問題は確保できるかなのだが・・・
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