[3]いえ、ただの養分です。 [2018/5/17(木)] |
しかし…………
20回目の湯ぐどらしむ開始早々、そいつは不意にわたくしの目の前にあらわれた。
……
…………
………………
【残り 9G でエンディングスタート!】
………………
…………
……
一瞬の思考停止後、わたくしは理解してしまった。
残酷な現実がすぐそこまで迫っているのだと。
祭りが終わるのを告げに来たのだと……。
あまりにも高揚していたので失念していた。
別れというのは、いつも突然訪れるものだ
……そんなことは知っていたというのに。
5.9号機の宿命と言って過言ではないだろう。
【有利区間】。
噂には聞いていたが、まさかお目にかかることになろうとは。
燃えるようなアバンチュールをずっと過ごせると思っていたのに。
しかし、どんなことを思おうが、ゲーム数は淡々と過ぎて行く。
…………そして9G後、エンディングが始まる。
先ほどとはうって代わり、エンディングはとても静かに進んでいく。
それをわたくしは、まるで線香花火が燃え尽きるのを待つようにただ眺めるだけだった……
…………
……
…そして、エンディングが終わる。
祭りが終わった後のなんとも言いがたい空虚感がわたくしを襲う。
ボーナス合算、小役確率など、設定差があるところがほぼすべて設定2の数値付近。
なんならスーパーBIGは最初の1発目以降引いていない。
負債も取り戻した事だし、止めるにはちょうど良い。
ここで別れを受け入れるのがベストだろう。
辛い別れになるが、あるがまま受け入れるべきだ。
しかし…………
わたくしは愚かにも心から願ったのだ。
…………あの頃のように戻りたいと。
わたくしは迂闊にも愛しく思ったのだ。
…………また彼女達の姿を見たいと。
わたくしは無謀にも足掻きだしたのだ。
…………ただがむしゃらに。
もう一度、彼女達とにゃんにゃんしたい!
その為だけに。
必死にもがきながら、過去を引きずりながら、脆くて儚い夢をみながら、ひたすら回す。
そしてそこに待っていたのは…………
無情にも700Gハマってゾンビボーナスのみの、夢も希望も魔装少女もネクロマンサーも吸血忍者も何もない、ただただ普通の現実が待っていた。
そっと残りのメダルを箱に積め、席を立つ。
名残惜しく、哀しくもあるが別れを受け入れる時が来たのだ。
せめて、さよならだけは告げてホールを後にしよう。
別れとは、なんて理不尽で切なくて残酷なモノなんだろうか。
だが、一番辛いのは、今日も福沢諭吉先生との別れが来たことだろう。
残念ながら、この別れは突然ではなく必然なので自業自得ではあるが…………
しゃーなしだな!
〜完〜
どうも、ひごもっこすです。
なんとか、心に傷を負ったくらいのダメージで無事に拾参回目の連載となりました。
「これゾン」、ちょくちょく遊技してますが、5.9号機の中ではなかなかの出来だと思います。
てか、面白い。
すでに6号機の噂が飛びかっているので、もしかしたら短命になるかもしれませんが、パチスロにゲーム性を求める方は面白いと感じるかと。
出玉面を求める方には、残念ながら5.9号機ですのでそこは厳しいと思います。
ただ、アニメを見ないと何の事かわからない演出ばかりなので、アニメを見ずに遊技する方は心して下さい。
マジで意味が分からないと思いますので。
其れでは皆さま方、また会う日まで、ごきげんようさようなら。
【本日の結果】
■収支 → はい、負けました。
■水着の価値 → プライスレス
【 されど我がスロ愛は死なず 】 メニューへ