[2]「ライター来店イベント」という仕事 [2015/8/5(水)] |
かくして、ライター来店イベントとしての仕事を月数回のペースで始めたのですが、毎回実戦は冷や汗モノでした。
詳細にも記しましたが、何といっても報酬が安い。
ハッキリ言って、ひとたびホールが回収に走ってきたらば、どれだけ必死に立ち回ったとしても赤字になる可能性があるレベルでした。
超推測ですが、全国誌等で活躍されているライターさんは、僕の数倍、あるいは十数倍は貰っているくらいかなと。
そんな毎回必死の来店イベントでしたが、とあるホール店長さんとの出会いを機に、苦も無く更に頑張っていこうと思えるようになりました。
何故なら、その店長さんはこの来店イベントを物凄く大切に育てていこうとしてくれていたからです。
勿論、それはお客さんを大切にするという意味と同義でもありますね。
ちなみに、この店長さんは今でも心の底から尊敬しているお方です。
基本的に来店実戦は、指定された入場方法で入場し、定められた最低時間以上を実戦し、実戦終了後はそのまま解散と、実戦時間の規定以外は一般ユーザーと何ら変わらないモノが大半でした。
ですが、その店長さんのホールでは、実戦後に必ずミーティングというか話し合いがありました。
話し合いの内容は、その日の設定状況、そして同ホール・近隣ホールの稼働状況が主なモノ。
確かに出玉感は良かったけど、そこまで設定が入っていたなんて、と何度も驚かされた記憶があります。
ちなみに、この店長さんは大のパチスロ好き。
パチスロで生計を立てていた時期も一時あったようで、脱線したパチスロ談話に突入した時は、すんばらしく面白かったです!
で、この店長さんが僕に対して来店する度に仰っていたセリフあるんですが、それが「二見さんが負けて多数のお客さんが勝ったら僕の勝ち」でした。
要するに、僕はツモり損ねたて負けたけど、ホールは素晴らしかったですと言わせたら店長さんの勝ちということですね。
当然、パチスロに対して熱い、そしてお客さんのことも真剣に考えている店長さんですので、上手いこと良いように書いてくれ、なんてことは一切なく、もし出ていなかったら素直にこのホールは出ていないと書いて頂いて結構ですと仰っていました。
このホール、実は家から200q以上離れていた県外のホールで、移動は一人で車の旅だったのですが、そんな店長さんとの対決が楽しみで苦も無く運転していけていましたね。
僕が攻めそうな機種には中間設定多め、次点くらいで攻めそうな機種に設定6を大量投下。
僕が後からその状況を見て頭を抱える。
それを見た店長さんは大喜び。
逆に僕が上手く立ち回れてツモった時には、かなり悔しそうな口ぶりに(笑)
勿論、僕だけが設定推測しやすくなるような会話は一切せず、一般のお客さんに平等になる様、メールやホールブログなんかも配慮されていました。
そして、この仕事をしていて最大に嬉しかったのが、回を重ねるごとに来店されるお客さんの数が増えているという報告でした。
店長さんは、「二見さんが頑張ってくれているお陰」と言ってくれていましたが、僕の力なんてほんの数ミリ程度。
やはり店長さんの腕が素晴らしかったからこそ。
ずっと稼働数で負けていたライバル店の、誰もが知っている超有名ライターさんの来店イベント日に稼働数で勝つことが出来た日は、ほんとに嬉しかったです。
店長さんは、あの有名ライターさんに二見さんが勝ちましたよとお世辞を言ってくれていましたが(笑)
そんなことよりも、来店してくれるお客さんが増えているという事実。
それ即ち、このイベントを期待して楽しんでくれているお客さんが増えてきてくれていることに、感謝と共に嬉しい気持ち、この仕事に対するやりがいを感じていました。
ちなみに、このホールでの来店実戦成績は8戦3勝5敗。
推定4以上を実戦終了までに触った回数6回。
トータル収支がマイナス52500円でした。
なお、「プラスマイナス0以上に何が何でも持ち込むぞ」と意気込んでいた来店実戦のみを抜粋すると、27回参戦して14勝13敗。
トータルでプラス198750円と勝ち越せていました。
一番配分の良かったであろうホールで負けていたんですけどね(汗)
とまあ、そんな店長さんとの対決も終わりを迎えることとなったのですが、その理由は、店長さんがグループの別店舗へ異動されるからとのことでした。
このホールを担当していた営業さん曰く、超腕利きの店長さんで、稼働を上げては客のぶっ飛んだグループの系列店舗へ異動させられるループを繰り返している方とのこと。
まあ、何回か来店している内に、そうなんだろうなとは勘ぐっていましたが。
最後の実戦日の夜に食事に誘って頂き、これまでの来店実戦のことを語り合いました。
その時に、
「もう少しホールの稼働を底上げして、万全の状態にしてから異動したかった」
「二見さんとの勝負も、これからもっと面白くなると思っているところだった」
など、無念そうに仰っておられたのを鮮明に覚えています。
当然の事ながら僕も寂しかったですし、今後来店イベントをやっていく気力が失われつつありました。
最終的に、2012年の10月を最後に来店イベントの仕事をやめることになりました。
・・・と、このまま締めくくると何か気持ち悪い感じになると思いますので、最後にその理由について少し話します。
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