「ところで、この台でうんと出た場合、何か景品とかもらえるのかな?」
台の周りには所狭しとポップが貼られており、そこに何かが書かれている
「ふ〜ん、350クレジットでSコインってのが出るのか。で、そのSコインって何だ?それを景品に交換できるのか?」
久しぶりに来たゲームセンターなので、どのような仕組みになっているのかわからない。店内をキョロキョロと見回す。すると、店内の真ん中に5台のパチスロ機が設置されており、そこに「Sコイン専用機」と書かれているのに気づいた。
「ほほう。あの5台はSコイン専用機なのか。よーし、じゃあこのSコインをいっぱい貯めよう。ゲーセンだから一銭の得にもならないけど、そういう目標があればその気になるな。よし、まずは目標10枚だ」
ARTの1セット目で早くも1000クレジットを超え、3枚のSコインを獲得した。
「よーし、幸先いいじゃん。くれぐれも記事にはSコインゲット!とか書かないようにしなくちゃな」
阿呆故に甚だ心配ではある。
1セット目の上乗せ分のゲームを消化し、最初の継続バトルに突入する。
「白オーラだったし、ここで終わりだろ。俺も時間が無いしな。それにあまり長時間打つとまた目が疲れて痛くなってくるし。ここでヤメだな」
しかしゲームセンターでもかのジンクスは活きているようだ。
「おい…なんであっさり5連チャンもするんだよ。ホールでこのヒキを見せろよ、俺。つーか、これもアミューズメント仕様のおかげか?」
時間がなくなり、仕方なくヤメる事にした。ラオウのキックを喰らって倒れたケンシロウが立ち上がり、そこでダイキチは席を立った。ゲームセンター仕様の台なのでクレジットも落とせず、継続画面のまま放置するしかない。
「もったいないけど、まぁいっか。Sコインも4枚取れたし。でも…いくらゲーセンとは言え、これだけ出ると楽しいもんだな」
ART中の台に未練を残しつつ、それでも満足げな顔で獲得した4枚のSコインを握りしめてダイキチは店を出たのだった。
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