世はコロナ禍全盛。
ゆえに、この夏休みは子供たちにもだいぶ我慢をさせてきました。
我が家だけでなく、多くのご家庭がそうだったのでしょうが。
でも、一つくらいはしっかりとした夏の思い出を、ということで、つい先日、千葉の南房総にある一棟貸し切りの宿に泊まってきたんですよ。
千葉住みなので県内移動だし、人とほとんど接触しない一棟貸し切りの宿ならいいだろうということで。
一棟貸し切り宿は、犬OKというところが多いのもありがたいです。
我が家のワンコは超絶寂しがり屋なので、ペットホテルに預けるのが忍びなく。。。
旅行当日。
チェックイン前に、
まずは宿の近くにある釣具屋へ。
中一の息子が、「今回の旅行は釣りがメイン!」と豪語するほど釣りを楽しみにしておりまして。
人生で二回しか釣りをしたことがない息子ですが、自分で釣った魚を食べることが快感になっている模様。
「魚を食べたいなら、買ってきた方が早い」と思っている無粋な僕には、まったく理解できません。。。
でも、釣りにハマるのは良いことだと思うので、全力で協力することに。
釣具屋に到着すると、そこは、家族で経営しているようなこじんまりとした店でした。
嫁と小3の娘を車に残し、僕と息子で釣り具へGO。
まず気になったのは、店の入り口にめっちゃでかい犬がデーンと寝そべっていたこと。
自分で犬を飼っていながらこんなこと言うのもなんですけど、僕、大きい犬ってちょっと苦手なんですよ。
大型犬はおとなしい犬種が多いですが、とはいえあの子たちって、
「お前ら人間ごとき、いざとなったら勝てるからな」
って常に思ってそうじゃないですか。
だからこその余裕、って感じじゃないですか。
事実、あの子たちがガチで挑んできたら、素手の人間じゃ勝てないでしょうし・・・
なので、どうしても怖くなってしまうのです。
店に入りたいけど入れない。
息子と二人で、店の前でフリーズすること約1分。
するとようやく店内から、「どうしたの? なんか欲しいの?」とおじちゃん登場。 いや、言い方・・・・・・
追い討ちをかけるように登場したおばちゃんが、「あ、犬が怖いの? 大丈夫、その子、ほとんど噛まないから」。
つまりは、たまに噛むんじゃん・・・・・・
そんな感じで、最初はこの店を選んでしまったことを後悔したのですが、実際に話してみると、おじちゃんもおばちゃんもめちゃくちゃ良い人でした。
話しやすいし、親身になって釣り素人の僕らにいろいろレクチャーしてくれるし。
第一印象だけに頼るの、ダメ、絶対。
ほんわかした雰囲気の中、予定通り釣り竿とルアーを購入し、店を去ろうとしたその時でした。
息子が、急にブッこんだんです。
「このへんって、ヒラメ釣れますか」って。
釣り素人の僕でも、ヒラメを釣るのは難しいということは知っています。
それを、今回で釣り三回目である中学一年生がヒラメを釣ろうなど、ボクササイズを三か月習った人間がプロボクサーにガチのスパーを挑むくらい無謀なこと。
案の定、それまでは何を言っても息子を立ててくれていたおじちゃんとおばちゃんも、、、
おじちゃん 「いやぁ、ヒラメはなぁ・・・・」
おばちゃん 「ヒラメはちょっと・・・」
と、実にわかりやすく顔を曇らせます。
ですよね。 本当に済みません・・・
夢見がちな息子の手を引き、お礼を述べて速やかに退散させていただきました。。。
その後、無事予定の宿にチェックイン。
嫁と娘はワンコを遊ばせつつ宿に残り、僕と息子で早速釣りへ出掛けました。
徒歩5分ほどで海に到着し、早速釣り開始。
「ヒラメ釣れたら、エンガワは食べていいよ!」などと宣う息子を苦笑いで眺めつつ、1時間ほど釣りをするも、当然ノーヒット。
さすがにヘコんでるかな・・・?と心配になって尋ねるも、
「大丈夫! 釣りの雰囲気を味わえただけでも楽しかったから!」
と、満面の笑みで返事をする息子。
心が痛いっ・・・
僕がもっと釣りに精通していて、的確なアドバイスができれば違った結果があったかもしれないのにっ・・・
そんな悔恨を抱え、宿へと戻ったのでした。
時刻は18時。
いよいよ晩御飯。
一棟貸し切り系の宿には基本的に晩御飯は付いておらず、自分たちで用意することになります。
定番なのはバーベキュー。
大体、専用の炉が設置されているので。
我が家も定番に乗っかり、バーベキューを堪能することにしました。
焼肉やバーベキューの時は僕が焼き担当大臣となるため、近くにある食材をちゃっちゃと焼いていきます。
ところが、、、
「わぁ! 虫がいる!」
「やだ! カナブンきた!」
「お皿にちっちゃいよくわかんないやつが止まってる!」
と、小3の娘がとにかく騒ぎまくり。
いや、バーベキューなんだから虫は付き物だってのに。
なんなら、小虫程度なら調味料感覚で召し上がる覚悟が必要だってのに。
しかしそれを受け容れられない娘は、バーベキュー開始10分で早々に部屋に戻ってしまい、「焼けたのを部屋に持ってきて」というお姫様スタイルを発動。
最近の都会っ子は虫に弱い・・・・・・
そんなことにもめげず、
「そういえば、海鮮も焼きたいなと思って、冷凍アワビを買ったんだっけ」
と思い出し、意気揚々と冷凍アワビを持ってきて、焼く準備を整える僕。
バーベキューでアワビ。
なんたる贅沢。
悪魔的愉悦。
一人悦に入っていると、嫁からこんな指摘が入りました。
「これ、チリ産って書いてあるけど、チリにもアワビっているのかな」
嫌な予感っ・・・・・・
でも、調べずにはいられません。
焼く前に、ポケットに入っていたスマホを取り出してすぐさま検索。
すると、チリ産のアワビはアワビではなく、ロコ貝という、「アワビっぽい味がする貝」だということが判明っ・・・・・・
簡単に言うと偽物です。
ビックリマンシールでいうと、ロッチです。(若者置き去り)
なんてこった・・・
でも、買った以上は一応焼くしかない・・・
そんな絶望的な気分で焼いてみるも、、、
これが、普通にアワビでした。
僕程度の陳腐な舌の持ち主からすると、バターと醤油で焼いてしまえば全然アワビでした。
ロコ貝、変に絶望してごめんっ・・・・・・
結果的に大満足だったバーベキューを終え、お次は、息子が釣りの次に楽しみにしていた近くにある大浴場へ行くことに。
息子と二人で大浴場の受付へ到着すると、
受付のお姉さん 「中学生以上は、一人2000円です」
という、ちょっとよくわからない数字が提示されました。
ちなみに、僕も息子も長風呂タイプではありません。
大浴場に行っても、滞在するのは長くて20分というところ。
一人当たり、20分で2000円・・・
一時間換算だと6000円・・・
めちゃくちゃ良いキャバクラにも行ける額っ・・・(千葉&平日&キャッチとの交渉込み)
しかし僕には、息子に対して釣りの負い目があります。
満足に楽しませてやれなかった、と。
そもそも、こういう場所にきてお金を気にするのはナンセンスです。
ということで、普通に4k払い、いつも通り20分ほど滞在して帰りましたとさ。
その後は、家族でまったりと過ごしつつ、嫁と息子と娘はアイスを、僕は締めのカルピスサワーを呷り、翌朝はきっちりと二日酔いを頂戴致しました。
旅行翌日にもれなく二日酔いに苦しむ癖が、44歳になった今でも直らない僕を、今後ともよろしくお願い致します。。。
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