「オオクワの幼虫がたくさんいて、少しもらって欲しいんだけど要らない?」
娘(5歳)の代のパパ友から、こんな打診をいただいたんです。
虫が大好きな僕にとって、こんな魅力的な打診などそうそうありません。
「ハナビでBIG中のハズレが3回出たんだけど要らない?」と聞かれているのと同義です。
子供の頃は、近所でも虫好きが浸透していたこともあり、「家に虫が出たから●●ちゃん(←僕の名前)来てくれない?」と、よく電話がかかってきたものです。
虫に触れない、という方は結構いらっしゃいますからね。
特に女性の方だと。
で、大体がカマキリだったりコオロギだったりトンボだったり。
どれも大好きな虫たちです。
しかし、いざ行ってみるとゴ●ブリだった、なんてことが一度だけあり、子供ながらに「これで呼ぶのはちょっと違うんじゃ・・・?」と困惑したことも。
「●●ちゃん、虫好きだもんね? お願いね?」と、自分でも無茶な理屈だとわかってる複雑な表情で懇願してきた近所のおばちゃんの顔が今でも忘れられません。。。
まあそれはさておき。
とにかく、オオクワガタですよ?
一昔前までなら、その大きさによっては10万円を超えるような値段で売れたような昆虫界のスーパーアイドルですよ?
もちろん返答は「是非っ!」の一択。
早速、娘を伴ってクワガタをいただきに出発。
待ち合わせ場所の公園に到着すると、ほかにも数人のパパ友&子供の姿が。
これ幸いと子供たち同士で遊ばせながら、僕はいよいよクワガタちゃんとご対面。
クワガタは男のロマン。
ましてやオオクワとくれば、クワガタ界の絶対王者。
そんな絶対王者の幼虫と対面し、テンション上がりまくり。
こんな小さな幼虫が70mmとか80mmとかになって、あの雄々しい姿になるのか・・・と想像するだけで、ちょっと一杯飲みたくなってしまいます。
といった感じでオオクワの幼虫に想いを馳せていると、クワガタをくれたパパ友からこんなお言葉が。
「コクワのオスの成虫も持ってきたよ。 これもあげるよ。」
おおー!!
まさか成虫まで!!
幼虫が育つ様も魅力的ですが、コクワとはいえ、やっぱり成虫のクワガタの迫力も素敵です。
ここは素直にいただくことに。
しかし、ここでこのパパさん・・・・・・
「育てる以上は、やっぱ一回はさまれてみたくなるよね〜」
ドSなフリをかましてきます。
いや、まあわかるんですよ。
僕も、クワガタやらザリガニやらは、どれくらい力があるのか一度はさまれてみたいタイプなので。
今後一緒にやっていく上で、どれくらいのパワーを備えているのかというのはやっぱり知りたいじゃないですか。
しかし、渡されたコクワのオスは相当な若手。
動きからして、僕の知るコクワのそれとは違います。
やけに機敏だし、はさむ気満々だし・・・
イヤな予感しかしない・・・
とはいえ、ここで怯むわけにはいきません。
コクワをいただく以上、ここは一発挟まれておくべき。
そういった経緯で、「バッチ来い!」と意気込んで指を持っていって挟まれてみたものの・・・・・・
指の腹の部分を挟ませるつもりが、非常にデリケートなゾーンである「爪の下の肉の部分」にスルリとハサミが滑り込み、まさかの流血。
実に鮮やかに爪の下が血に染まりました。。。
しかし、バラエティー番組とパパ友の世界では流血は厳禁。
空気悪くなりますから。
周囲のパパ友たちに気付かれるわけにはいきません。
ということで、「おお〜、結構パワーありますね♪」なんていう無難な返しをしつつ、流血した指をひたすら隠蔽。
なんとか事なきを得ました。
「クワガタをいただくのも楽じゃない」
そんな教訓を頂戴した、夏のある日。
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