「そのTシャツ、かわいいですよね。」
某店にて服を選んでいると、こんな感じで声をかけられたんですよ、20代前半くらいの男性店員に。
ちょっとナヨっとした感じの初々しい若者。
入りたてなのか、まだ接客がたどたどしい感じ。
でも、そんなことは全く気にしちゃいないんです。
ええそうです。
「かわいいですよね」の一言にひたすら引っ掛かっているんです。
今の若い人たちがどうなのかはわかりませんが、我々世代の男は、基本Tシャツにかわいさなど求めていないわけで。
かっこいい・おしゃれ・スタイリッシュ。
こういったものを求めてるんですよ、我々アラフォーは。
しかし、若者店員は手をゆるめません。
「こっちのTシャツとかもかわいくないですか? これ、人気あるんですよ〜! かわいいですもんね!」
いや、あの、だから・・・・・・
「あ、向こうにもっとかわいいTシャツあるんで、ちょっと持ってきますね!」
あ、ちょ・・・・・・
・・・って言いかけている僕を華麗にスルーして、かわいいTシャツとやらを取りに行ってしまいました。
しかし、ここで僕は思いました。
時代は常に流れゆくもの。
その時々で表現方法も変わってくる。
なので、もしかしたら今の時代、スタイリッシュなTシャツのことを「かわいい」と表現するのかもしれない。
とすると、きっと彼は、かわいいという名のスタイリッシュなTシャツを持ってきてくれるに違いない。
・・・と、ここまで盛大に振っていれば既にバレバレでしょうが・・・
そうです。
本当に、ただ純粋にかわいいTシャツを持って来られちゃったんですよ。
薄いピンクを基調とした、レッキとしたかわいい感じのやつを。
おいおい!
アラフォーのおじさんつかまえて何かわいいTシャツ着せようとしてくれちゃってんだコノヤロー!
そのかわいいTシャツ着せて、一体何を企んでるんだこの変態め!
・・・なんて思ったり思わなかったりしたわけですが、この前飲み会でこの話をしたところ、最近はわりと多いみたいですね。
若い男性が己の服やアクセサリーに対して「かわいい」と表現することが。
「俺のこの指輪、かわいくねぇ!?」みたいな。
そのうち、「かわいい」がすべての天下を取るのかもしれません。
服も、食べ物も、イチモツも。
カッコいい、美味しい、デカい。
そんなことよりも、「かわいい」が優先される日がくるのかもしれないわけです。
小ささに悲観していたそこのキミ、今こそ勃ち上が・・・いや、立ち上がれ!
ピンチはチャンス!
小さいことが「かわいい」という評価に代わるこの時を逃すな!
・・・いや、違いますってば。
「自分を励ますように言うのはやめろ」とか、何を言ってるんですか。
「イチモツのサイズを美化するな」とか、意味不明ですよ。
だって、冴羽僚か僕かで大変な議論になっているんですよ? 僕の中で。
ええ、僕の中でだけですけど何か?
・・・話がよくわからない方向へいきだしたので、修正しますね。
角ハイボールったら、すぐにオイタをするもので。。。(←責任転嫁の極み)
まあ結局、店員さんが持ってきてくれたかわいいTシャツは丁重にお断りし、ビシっとしたスタイリッシュなやつを選んでやりました。
そして意気揚々と会計を済ませ、先ほどの店員さんにペコリとしながら店を出ようとすると・・・
「そのお買い上げいただいたTシャツ、実は僕もかわいいと思ってたんですよ! 胸のあたりのロゴとかかわいいですよね!」
なぜキミは、去り際にまで僕に敗北感を・・・・・・
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