5歳の息子は幼稚園へ、1歳の娘は僕の実家へ、ということで、久々に嫁と二人で昼飯を食べに行ったんですよ。
入ったのは、結構本格的な韓国料理屋。
久しぶりにピリ辛なものが食べたくなったので入ってみました。
こういう店は子供がいると入りにくいですしね。 せっかくなので。
入店後、店員さんは「サムギョプサル」なる料理を勧めてきます。
サムギョプサルとは、スライスされた豚のバラ肉を焼いて食べる料理とのこと。
しかし、違うものが食べたかったので、申し訳ないながらお勧めを断り、それぞれ普通に食べたかったものを注文。
ややあって料理が届き、早速食べ始める僕と嫁。
「今日の夜はミスジのサイコロステーキにしない?」
「は? 無理に決まってるじゃん。 ケンカ売ってるの?」
そんな一触即発な会話をはさみつつも、食事を楽しみます。
そして、食事も半ばに差し掛かった、その時でした。
ゲホゲホっと、近くのおじさんが急に咳き込みだしたんです。
まあよくあることですよね。
人間、何かのきっかけでつい咳き込んでしまうことは普通のこと。
しかしそのおじさん、なかなか咳が止まりません。
結構長い間ゲホゲホとやっています。
あー、一回ゾーンに入っちゃうとなかなか抜けないことあるよねー、なんて嫁と呑気に話していたところ・・・
急にのどに違和感を感じ始める僕。
次の瞬間、ゲホゲホゲホっ!と激しく咳き込んでしまいました。
しかも、これがなかなか止まりません。
それを見てた嫁も、「だ、大丈夫・・・? どうし・・・ゲホゲホゲホっ!」と咳き込みだします。
そして気付くと、店内にいる20人くらいの客たち全員が激しく咳き込んでるじゃないですか・・・
いや、もうね、強烈に焦りましたよ。
冗談じゃなく、毒ガステロにでも遭ったんじゃないかって。
まさに異様な光景。
客全員が咳き込んでるシーンって・・・
何が原因なんだと、客全員がキョロキョロと原因究明に躍起になります。
すると、一つの違和感を発見。
これだけ客全員もれなく咳き込んでいるのに、店員さんたちは皆ケロっとしています。
そして次の瞬間、客の中でも一際激しく咳き込んでいるサラリーマン二人組が。
見ると、何かを焼いていて、煙がモクモクと出ています。
もしや・・・と思って、咳き込みながらも店員さんを呼んで「あの料理って何ですか?」と聞いてみると・・・・・・
「ああ、サムギョプサルのことですか? あのお肉を焼くと、大体こうなりますのでご安心を。」
いやいや・・・
ご安心できるとでも・・・?
店内の状況をよく見ようよ・・・
みんながみんな、なっちゃいけない状態になってるよね・・・?
涙目で咳き込んでるよね・・・?
どうやら、サムギョプサルを焼く時に独特の香辛料が煙と共に散布されるらしく、それに目や鼻をやられる人が多いとのこと。
確信犯かよ・・・
何を「ただそれだけのことなんで」みたいな感じで平然と説明してくれてるんだ・・・
ってか、わかってるなら改善してくれ!!
こうして、最初の咳き込みから5分ほどが経ち、ようやく症状が収まってきました。
騒ぎが一段落したことに安堵し、再び会話を始める僕ら。
僕 「あのサラリーマン二人組も災難だったよね・・・ 何も知らずに頼んじゃってたんだろうね。 一番近いところで焼いたから、凄い咳き込んでたし。」
嫁 「しょうがないでしょ。 ウチらだって知らなかったしね。 下手したら頼んでたかもよ?」
僕 「確かに。 でも、かわいそうだよね。 頼んだ品があそこまでハズレだと、頼み直すしかな・・・・・・っておい! 2ターン目の焼きに入ってんぞ!?」
目を疑いました。
サラリーマン二人組、普通にまた焼き出してるじゃありませんか・・・
嘘だろ・・・?
あの惨劇を目の当たりにして、まだいくか・・・?
ハートやら何やらいろいろ強いな・・・
当然、例の独特の香辛料が再度空中へと散布。
再び率先して咳き込むサラリーマン二人組。
やや遅れてから咳き込む僕らを含めた店内の客。
相変わらず余裕の店員。
いやいや店員さんたちよ、そもそもは君たちがA級戦犯なんだよ・・・?
何を関係ございませんみたいな・・・
もうちょい日本向けに改良しようよ・・・
で、結局合計4ターンやられたんですけど、えらいもんで4ターン目は「ケホ・・・」くらいで済みました。
急速に体が順応したようです。
意外と不測の事態にもついていけるもんなんですね、人体。
突然人体の神秘について学べてしまいました。
とはいえもちろん、会計して店を出た後には速攻で「二度と行かない店リスト」に追加しましたけどね。
ってか、アレをオススメに持ってくるとは・・・
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